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菅野所長のエッセイ:次の波を待て

今週は散々でした。

 何がと言うと、結局風邪を引いてしまい、一日休んでしまったのである。偶然にも休みが重なったのにもかかわらずである。やっぱり急に寒くなったせいなのか。体中が痛くて、頭痛もおさまらない。頭痛薬をいくら飲んでもダメで、いったいどうしたことかと思ったのだが、頭痛薬がなくなってしまってしかたなく風邪薬を飲んだら、かなりおさまった。とすると、これはただの痛みではなくて、風邪から来ていたものだったのかと送れば背の推測が成り立ったわけである。もっと早く気づけばよかったのだが、何しろ休みだったもので。

 木曜は、前日からずっと仕事ができるかどうか怖くてしかたなかった。そういう不安は久しぶりだったが、何とかやれたのでホッとしているが、まだ次の日はどうなのかとなおも不安は継続する。でも、何とかしないとな。

 そういうわけで、高梨沙羅ちゃんも、ハープパイプの平野君も生では観られなかった。同じ日の同時刻にやってたんだよねえ、楽しみだったのに。でも、沙羅ちゃんが負けるところは観たくなかったので、それはよかったかな。それにしても、やっぱりオリンピックは別物ということだ。

 一方、銀と銅を取ったハーフパイプとか、レースじゃないほうのスノーボード競技は日本人向きだなあ。体操に近いからね。小柄で身軽なほうがいい。平野歩夢クンなど内容的には世界一ではないのか。あ、ショーン・ホワイトがいるか、でも今回はよほどひどい出来だったようだ。このボードの王様も、しかし、もはや上がり目はないだろうから、これからは平野時代の到来だろう。それはたぶん世界的に歓迎されることでもあろう。

 スキーは長い伝統があるが、ボードは近年だからね。だから、若い人にはボードのほうが断然人気あるし、今後の市場拡大についてもスキーよりはるかに有望、そういうこともあるので、今後の拡販が期待できる日本、そしてアジアに対する思惑もある。だから、日本、中国などに対して若干甘い採点となっていると感じているのは僕だけか? ショーン・ホワイトはおもにアメリカを中心としてボードの拡販に貢献してきたが、平野クンであれば日本とアジアである。それにはショーンのような英雄になることだが、はたしてどこまで?
 終わった後もクールだったのは、そもそもスノーボーダーにとって、オリンピックはそんなに重要ではないからだろう。

 そして、フィギィア男子のフリーも夜中すぎて観られなかった。が、SPの100点越えは観た。羽生クンはすごい。まだ19歳だし、羽生時代の到来だな。キムヨナ級の演技、と思ったら、キムヨナの前のコーチなんだとか。選曲も渋い。「パリの散歩道」、ロックファンならおなじみ、超絶ギタリスト、ゲーリー・ムーアの曲だ。

 ひとつものすごく気になったのは、初戦の韓国戦に負けたときのカーリング女子の小笠原選手の発言である。直前にレギュラーが一人インフルエンザで交替しての敗戦だったが。「このメンバーでは、私と船山さんで何とかしなければいけない」と言ったのである。
 おいおい、そりゃひどいでしょ、あんたキャプテンなんでしょ、自分が何言っているのかわかってんのかなと。他の選手はさぞかし傷ついたのではないか。チームのリーダー、しかも30半ば過ぎの大人(子持ちらしい)の発言ではないな。後でまずいことを言ってしまったと気づいたのだろうか。いくら負けるはずがない相手に負けたとは言っても、こういうことを言っちゃダメね。というわけで。もともと弱い上にこれではカーリングはダメでしょ。それに、こんな人、旗手にしちゃダメでしょ。

 ま、しかし、やっぱりオリンピックは楽しい。東京に大雪が降っていたり、久しぶりに自分がスキーに行ったのも影響しているのか。とにかく、沙羅ちゃんが今後ものすごい選手になることを期待している。アメリカで、サメに襲われて左腕をなくしたもののその後プロサーファーとなった少女がいる。彼女を描いた映画「ソウル・サーファー」のラストにはこんな言葉があった。
「人生はサーフィンと同じだ。波に呑みこまれてしまってもいい、また次の波を待てばいいのだ」

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