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菅野所長のエッセイ:少年の独裁

 いやあ、毎日暑いですなあ。5月や6月からこんなだと、ほんとの夏になったらどうなるのやら。

 先週は佐賀のほうに行ったのだが、多少雨模様で、その代わりにさほどの暑さではなかった。行っている間、安田記念をゲットしたことを知り、ちょっとハッピーだった。3連単、3連複、どちらもなかなかいい馬券だぜ。

 これは忘れられないというのは、珍しいものを食べたこと。ゲテモノと言っていい。ムツゴロウとワラスボという魚の刺身である。まあ、ムツゴロウは見るからにハゼの仲間だから、味もハゼの雰囲気だが、問題はワラスボ。問題も問題、これは大問題だ。同じハゼ科というのだが。

 何でも、古代からいる魚で、日本では有明海でしか採れず、佐賀以外では食べないらしい。見た目がものすごい。何に近いと言えば、映画「エイリアン」の幼体である。15センチから20センチの大きさで、活き作りになってもなおしぶとく生きてる。顔のあたりに尖ったものを寄せると、がぶっと噛みついて離さない。そのおぞましさと言ったら、筆舌に尽くしがたいね。きっと「エイリアン」をつくった人間は、これを図鑑か何かで見て参考にしたのではないだろうか?  味は? まずいね。はっきり言って。まあ、話のネタには十分だが。

 原稿はほぼ終わりに来ている。完全に仕上げの段階で、もうプレッシャーはない。終わったら1週間くらいのんびりしたいものだ。そういうわけにはいかないけど。

 韓国の外相がヨーロッパに行って、例の世界遺産を認めないように働きかけている。この前は首相自らだし、この国の政治というのはほんとに変わっているなと思ったが、要するに韓国の政治はつねに国民に向いている、内向きの政治なんだなと思う。ほかにやることがあるだろうと思うのは、こちらの価値観であってね、あちらの文化はまた別だ。

 一方、これと真逆なのが、安倍政権。国民がどう思うかなんてまるで関係なく、トンデモ法を着々と推し進めている。派遣法改正なんて、竹中の派遣会社を儲けさせ、大手企業を儲けさせるだけの改悪だね。これを止められない野党もだらしないけど。

 安保法制にしても、なおもごり押し。こういうのを独裁政治と言わずして何と言うのかって感じである。北朝鮮や中国とかわりない。こういう独裁体質そのものが軍事政権のそれと同じだから危険なんだよねえ。今の憲法を嫌うことやそれを変えたいと思うのは別にいい。思想ではなく、そのやり方が問題なのである。その点で、現政権はとても先進国とは思えないレベルにあるわけ。自衛隊のシビリアンコントロールも緩くなりつつあるし、ちょっと軍事国家的になってきたな。独裁が生まれる土壌とは、軍事体質と共産主義体質であるのだよ。

 それに後方支援の「後方」でどれくらいの距離をいうのかなあ? 戦争しているアメリカ軍の1メートル後ろでも後方には違いないし、100キロ離れててもいいのか? そもそも自衛隊に死ぬ覚悟があるんだろうか? 福島の原発におそるおそるヘリコプターから水をかけるマンガのような画を見て、あの人たちは国ために死ぬなんてことは全然考えてないことはわかったんじゃないのか。とは言え、彼らには何の責任もない。安倍のシンパこそ、後方支援に勇んで行けばいいのだ。
 誰かが安倍首相のことを「自分が戦争の経験がないことに劣等感を抱いている少年兵」と言っているが、うまいこと言うもんだなあ。ほんと、そのイメージだ。ま、実際、精神的に相当な子どもであることは国会の答弁を聞いてりゃすぐわかるね。

  東京オリンピックのことでは、金が足りないから東京都は500億円出せと文部省が要求したな。舛添は会見では怒って見せたが、それはポーズだけという茶番。でも、500億って聞いてすぐ思ったのは、アメリカへのごますりでバカ高い値で買ったオスプレイの代金が500億だったことだ。そんなことに使わないで、オリンピックに当てるほうが平和のためだと僕は思うのだが、いかがなものか。

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