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夜明け前の涙

 ほんとにもう言葉が出ない。手術以来それはもともとだが、そうでなくても涙があふれて声がでないだろう。自分が生きているうちに、W杯でスペインとドイツに勝つなんてことがあるのか。しかも遠藤と富安を欠く布陣、守備の飛車格落ちだ。一方のスペインはほぼベストメンバー。いったいどうやったら勝てるのか?

 それでも可能性がゼロというわけではない。前半を1点差なら希望がなくはないと思っていた。

 しかも、前田を始め、前線はよくボールを追った。コスタリカ戦とは大違い。ほとんどスペインのポゼッションだが、戦う姿勢はあった。これで後半に三苫や浅野を投入すれば、ドイツ戦の再現を期待できる。とは思ったが、前半でDFがみなイエローカード、ボランチの守田も。

 交代枠は5人だから、難しい。誰かがレッドになって10人になったらもう終わりだ。しかし、森保はDFの入れ替えはせず、攻撃に重点を置いた。後半、堂安、三苫、そして浅野の投入。DFには富安だけ。これが当たった。堂安の思いきりいいシュートで同点、勢いに乗って、逆転。最後に守備要員として遠藤を入れた。

 とくに、やはり三苫が素晴らしい。得点に絡んだだけでなく、リードしての残りは左サイドをがっちり守った。右サイドには富安。30分以上あったスペインの猛攻だったが、この二人は鉄壁である。さすがのスペインも外でボールを回すしかない展開が多かった。もし二人以外ならスカスカ抜かれて逆転されていただろう。今後もこのフォーメーションは日本の強みになるだろう。

 もっとも、スペインも負けても2位になる可能性は大だったので、死に物狂いという感じでなく、それも幸いしたね。スペインは2位通過なので、準々決勝でブラジルに当たらなくて済む。日本は当たってしまうが、ベスト8まで行ければ本望だからそれはいい。ベスト16ではクロアチアだ。もちろん強いけど、ブラジルやフランスとやるわけではない。昔、0-1で負けたかなあ。あの頃とは違うぞ。

 しかし、こういうのを奇跡っていうのかなあと思ったが、このチームがコスタリカに負けること自体がおかしいんだよね、そもそも。

 まあ、とにかく、あきらめてはいけないということだな、何事も。

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