ご予約専用フリーダイヤル
0120-556-240

ヒットを打てない理由

 当初、退院まではⅠ週間、早ければ週明けと言われていた。ちょうどⅠ週間経ったが、昨日までそういう話はなかった。

 朝食後練習したらまるで声が出せずにがっかり。何が悪いのか? チューブの掃除かなあ。ラリボタンがきちっと嵌まらないからかなあ。ここが問題だとひとつわかればなあ。

 と、その後診察があったが、一人の医師はどうも僕の声の出し方が悪いのではと思っている様子。ほんとに困るなあ。わかってないなあ。「バッティング技術には問題ないが、すぐ折れるバットを使わされているようなものなのだ。だから当たってもボールが前に飛ばないの」と筆談で伝え、ようやく伝わった感じ。われながらうまい例えだ。入院中にイエスに近づいている?

 手術後のことは、医者でなく言語聴覚士などの専門家じゃないとダメなんだろな。ここにはそういう人がいないようだが、結局シャント手術にかんする知識が足りないんじゃないか。その後のフォローまでも自分たちの仕事だという意識がないんじゃないかな。

 ま、いまそれを言ったところでしかたない。幅16ミリのラリボタンを、14にするか18にするか、その選択で現状を打破できるか見なくてはな。もしそれでもダメならラリボタン方式はあきらめて、テープ式に替えるしかないかと考えている。

 とまたエレベーターホールに行ってコソ練。これがまだ9時半。病院の一日は長い。

 今度は処置室よりも出たな。部屋に戻る途中、医者によると、チューブがちょっとズレたのが原因ではないかということだが。何というか臨床例、経験がないとよくわからんということなんだろう。

「言語聴覚士はいないのか?」と聞いたら、ひじょうに数が少ないと言っていたが、そういうフォローはまったく考えていないのは明白だった。

 ま、自分も若いときはこんなふうにクライエントさんを不安にさせたりしてたんだろうと思う。いや、若いときだけでもないのかと思うとちょっと焦る。

最初に戻る