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菅野所長のエッセイ:スポーツ界の明暗

 今週はなぜかキャンセルが多い。そのおかげで懸念の原稿に着手することができているのだが、どうも枝振りはいまひとつだ、自分としては。連載のほうは好きなタイプので書くことができたがね。

 先週の土曜日の日韓戦。後半始めに韓国に2点目を入れられて0-2となり、これはもうダメだと観戦中止。次に観たら何と3-2になっているのでびっくりした。うーむ、ずっと観ていればよかったなあ、後悔先に立たず。ダイジェストと後日の再放送でじっくり見たけどね。

 やはり手倉森監督はなかなかだ。ポイントは後半からの浅野の投入なのだが、どの試合でも20分から交代させる。そういう決めにしているわけだが、さすがにこの試合では15分で入れた。もう後がないからね。すると、7分ほどで縦パス一本に抜けだし、見事なシュート。スケールこそ違うが、メッシとかクリ・ロナあたりがやるシュートである。浅野のスピードに、すでに疲れているDFは追いつかず、他の選手のスピードに目が慣れているGKも間合いを間違う。
 その一分後には矢島のものの見事なヘディングが決まり、後半36分にはまたもや浅野のゴール。これは遠藤のワンタッチの縦パスが見事だった。韓国相手にこんな逆転勝利をするだけでも信じられないが、今回はどの試合でも美しいゴールが観られたのがちょっと嬉しい。タイ戦での鈴木のトラップからのボレー、イラン戦延長での豊川のヘディング、イラク戦、鈴木のすばらしい駆け上がりから久保へのクロス、決勝での浅野そして矢野のゴール、決勝トーナメントではチャンスも少なかったがね。

 このチームの戦い方はオリンピックに行っても同じだろう。弱者の戦い方。でもそれは世界に対してはなお必要なことだ。オーバーエイジ枠に本田の名前も挙がっているらしいが、それはどうなの? やめたほうがいいんじゃないの? ただ、開催国ブラジルは優勝を狙ってくるのでネイマールをいれるのは間違いない。ポルトガルはロナウドを入れるというし、オリンピックにそういう選手が入ってくるのは楽しいことは楽しい。でも、ほとんどの所属チームは、負傷の確率が高いから出したくないわけね。その点、ミランは「本田? どうぞどうぞ」という感じだろうから、可能性はけっこうある。でもあのチームに絶対必要なのは運動量の多いMFではないのか。

 スポーツでは、何と言ってもジャンプの高梨沙羅ちゃんだ。現在W杯8連勝中。もう異次元の強さ。「高梨はアンドロイドなんじゃないの?」という声さえ出る。この競技はヨーロッパ以外の選手が強いとすぐにルールを変更して、日本人が勝てなくなるのが常だったが、沙羅ちゃんの場合は多少の変更をしてもダメだとあきらめている様子である。あとは「アジア人は出られません」くらいの手段しかないな。
 ま、それはさすがにないけど、沙羅ちゃんがいるおかげで他の日本人選手がまたたく間に強くなっているので、ひょっとするとアメリカ女子ゴルフでの韓国勢の席巻と同じように、女子ジャンプの人気が下がることも考えられる。そんなことまで心配するほどに彼女はすごいということなのだが。

 そういう明るいスポーツの話題もある一方、清原逮捕である。いつかはこういう類のことになるんじゃないかと思っていたので驚きはないが。清原については、昔、僕は野球をやめてプロレスに行ったほうがいいだろうと言っていたものだ。現役生活という意味では、プロレス人生のほうが野球人生よりもずっと長いんでね。解説者にもタレントにもなれない人には向いてるし、何たってプロレスラーって感じじゃない。
人間、やることがないと良くないほうにいってしまうからな。僕なんて、今よりももっとマシになるというくらいでやっていないと、現状維持すらできないのではないかと不安である。だから、嫌がらずに何でもやろうと思ってるんだけど。

 それにしても、もうちょっと枝振りがよくならないものか。

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