先週は忘年会があったのだが、時節柄か全体の半分くらいの人数だったか。忘年会はリモート参加してもしようがないからね。でも、ちょうどコロナと重なってしまったこともあり、僕としてはあんなに多くのスタッフの前に出て話をしたりしたのは3年ぶりのことだ。何とも感無量だったなあ。こんなポンコツな所長なのに、皆さんも僕の登場を喜んでくれたようで、とにかく忘年会をやって良かったと。
で、昨日はPUSHIMの年末ライブがビルボード横浜であった。副都心線があるので練馬からⅠ時間数分、しかも駅ナカみたいなものだから、歩きの多い六本木と対して変わりない。
が、東京とはハコの造りも客層もまったく違う。横浜はレゲエの大きなライブをよくやるので、若い客層がついているようだ。客のノリは野外ライブのそれなのでいつものライブよりもはるかに盛り上がる。たぶん大阪もこんな感じなんだろう。ビルボード東京は音の歪みがひどいのだが、比べれば横浜ははるかに音響がいいし。
僕としてはセットリストに物足りなさを感じたのだが、PUSHIMの声もバンドの出来もほぼパーフェクトであった。最後はアンコールの演奏も終わったのに、ステージ下にいるPUSHIMがアカペラで名曲”I pray”をひと節歌い上げるというサービス。演出かアドリブかはわからないが、とても珍しいことではあるので、相当に興が乗ったということだろう。
このところは、このライブが終わると今年も終わるなという気分になっている。ほんとにTCCに来るのも最後だし。もう、やることはないね。今年一年を振り返るくらいか。
去年と違って、特別なことはなかったかな。多少いろんなところに行ったかも。中でも印象深いのは京丹後の伊根湾だな。天気も良くて素晴らしい景観だった。
この1,2ヶ月後に、たぶん再放送だと思うのだが、BSで雪舟と水墨画の特集があって観ていたら、雪舟が天橋立の景色を模写している水墨画が紹介された。ほうほう、この間行ったばかりじゃないかと思ったら、雪舟はいったいどの場所からこの絵を描いたのかが謎なんだという話だった。番組ではこの半島がこう見えるということはこうじゃないかとか謎解きをするのだが、この間行ったばかりの身としては、位置関係からしてあの神社がこれだなとか、あの山がロープウェイのあったところだとか、天の橋立のあの辺を歩いたよなとか、いちいち思い出されて楽しいことこの上ない。これが行ったこともないところであれば興味も半減するんだろうなと思う。
となればやはり自分の足でいろんなところに行くことが、さらに自分の興味や関心を増幅させるということなんだろう。人生が楽しいっていうのはそういうことでもあるかも。人間、知らないことには関心を持てないもんね。
そういうことでいろいろと考える。来年はどこに行こうかとか。すごおく時間があればの話だが、イザベラ・バードの足跡を追ってみたいとは思う。横浜から日光に行き、そこから彼女の「奥地紀行」が始まるわけで、日光から新潟に行き、山形へ抜け、最北へ至る。いったいどんなところを通っていったのだろうか。今なら尚更、観光とはまったく縁のない行路であるのだが。まあ実現するには難しいプランだ。
そうそう、いちおう山形には行こうかなと思ってる。ちょっとした用事があるのでね。それはまた別の機会に話そう。あとは高遠の桜をもう一度観ることだな。
今から春くらいまではけっこうな楽しみがあるということで、それを糧にこの冬をやり過ごそうか。
それではまた来年!