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今年もよろしく

 今週は火曜に初仕事となった。翌日にPET検査、木曜が喉の調子が悪く病衣に行ったら、シャント孔のチューブががほんの少しズレていたらしい。それを調整してなんとなく良くなったが、金曜は朝から頭痛がちょっとひどく、それが収まらないので仕事を休ませてもらった。申し訳ないが、どうも風邪なのかもしれない。火曜に仕事場にいてずっと寒かったんだよね。部屋の中でもコートを着ていたのだが、あのときに身体が相当冷えて締まったような気がする。休んでだいぶ良くなった感じだが、肩がすごく凝っていたり、痛みがあったんでね。

 東京も本格的な冬になったが、被災地の寒さに比べればどうということはない。被災した方々には少しでも快適な生活を早く送っていただきたいと思う。若い頃、能登の輪島にまで行ったことがあるのだが、輪島にいたるまで七尾あたりの海岸線は日本一の美しさだったと記憶している。しかも道がほとんどないので、そこが崖崩れなどで寸断されてしまえば孤立地帯がたくさんできるのもよくわかる。

 能登は去年ものすごい回数で地震があったが、行政は大きな地震に十分備えていたのだろうか。それともだいぶ収まってしまったから油断していたのだろうか。去年最も地震で話題となリ、今回大きな被害を被った珠洲市の人々の気持ちや状況はどういうものだろうか。何しろこの珠洲市はかつて原発誘致について住民投票を行い、反対多数となったところである。珠洲市がダメになったので、原発建設地は輪島市の志賀町に決定した。この志賀原発については鳩山由紀夫が「火災があった」とフェイクニュースを流したとされるが、大事にまでは至らなかったものの、相当危うかったのは確かではないかと僕は見ている。原発側、北陸電力側の情報は信用できないからね。

 とにかく、珠洲市の人々はあのときに誘致決定としなくて本当に良かったと思ったことだろう。同時に志賀町のほうでは賛成するんじゃなかったと思ったのではないか。ただし、志賀原発は真下に活断層があるのではないかとの調査報告があり、ずっと審査中で稼働はしていない。原発を稼働させたい北陸電力は活断層はないと無理筋な主張をしたのだが、何と規制委員会はそれを認めている。規制委員会が、政府と電力会社のための原発追認委員会であることが、今回またもや露呈されたということだ。それにしても、もし稼働していたらどうなっていたか。

 いま能登の地震の次に来るニュースは、自民党のパーティ券不正問題だが、実はこの問題も原発と深くかかわっている。なぜなら自民党のパーティ券の最大の購入者は昔から電事連だからだ。電事連、つまり日本の電力会社の連合(10社)である。世界中の大地震の2割は日本。これだけ危険な列島にありながら原発をたくさんつくったり、60年経ったら廃炉にもしなかったり、まるで非合理なことを推進するのも、政治家がこのような金によって動かされているからである。彼らは何かあれば電気代を値上げすればいいという企業であるから、金は無尽蔵にあるようなものだからね。そして地方の貧しい町がいつも犠牲となるわけである。

 財政の豊かな都道府県には原発はできない。一方、原発の建設によって貧しい市や町はいっときは潤うが、やがて時間が経てば減価償却し、固定資産税も入ってこなくなる。10年も経てば財政はとても苦しくなる。そのときに行政はどうするかというと、もうひとつ原発をつくることで立て直しを図る。だから、1号機、2号機と増えていくのである。

 昔、福島は双葉町出身の後輩がいて、原発の誘致に関して僕が疑問を投げかけたことがあった。すると「菅野さんは東京の人だから、地方の貧しさや気持ちは分からないんだ」と言われた。そう言われると何も言えなかった。「でも」という気持ちはあったが飲み込むしかなかった。でも、今なら言えるな。あのときにはほとんど根拠がなかったけど、今はかなり大きなカラクリからして説明できるし、結局はひじょうな損害を被ってしまうということも例示できるし。

 国外に目を向けると、終わりの見えないイスラエルのガザ侵攻、ロシアのウクライナ侵攻がある。ロシアは原発の制圧だけだったが、もしもガザに原発があったらイスラエルは早々にミサイルを撃ち込んだんじゃないか、と思わないではない。イスラエルならやるかもなと思わせる。

 ひるがえって、日本海側に並ぶ原発群についていえば、すべて北朝鮮のミサイルの目標となっていることは明らかだ。ひとつの原発が爆発したり、原子炉が溶融したりすればあれほどに大変なことになる。日本は背中に大変な火薬を背負っているわけで、これに対するリスクヘッジはどうなのかと。

 結局、どこからどう見てもやめた方がいいよねと思う。この何十年、日本がどんどんダメになっていった元凶なのではと思ってくる。

 かつて日本は太陽光パネルで世界一、2005年には世界の50%のシェアだった。しかし、2020年には0.3%と落ち込んでいる。日本に代わったのは中国、70%のシェアとなった。去年は自動車のシェアでも中国はトヨタを抜いた。電気自動車の開発に大きく後れを取ったからである。こうしてみると、政治体制的には問題の大きい中国だが、時代や世界を見通す眼というのは日本よりもはるかに優れているのではないか。

 というよりも、日本がダメすぎるんだろうが。「政治刷新本部」とか、めまいがするよね。小泉進次郎がまともだとか思っている人もいるかもしれないが、そんなことはまったくない。シェアライドの推進とか、大阪の吉村知事と同じような理由なんだよね。全部、地元企業に恩恵を施すためで、つまりは票のためだし。

 と年の初めからネガティブな内容で申し訳ないが、やっぱり身体の調子悪いからかなとも思う。来週はもうちょっと快活な気持ちで迎えたい。

 遅くなりましてのご挨拶、今年もTCCをよろしくお願いします。

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