ご予約専用フリーダイヤル
0120-556-240

菅野所長のエッセイ:30年目の失敗

今週は長いなあ。でももうすぐ終わりだ。

 どこかで書いていることだが、昔の話、友人とこれまでの恥ずかし体験というのを披露し合ったとき、ある人の話がとても面白かった。いまは音楽プロデューサーの彼は、そもそも自身が面白いのではあるが。
 ある日の休日、兄と会うということで原宿で待ち合わせだった。多少大事な要件だったらしい。しかし、寝坊をしてしまった彼は、これでは遅れてしまうと、ひじょうにあわてて家を飛び出した。しかし、電車を乗り継ぎ焦りながら原宿に向かうと、むしろちょっと早くに着いてしまった。ああよかったとホッとし、駅前で兄を待ちながら、ふと足元を見て彼は驚愕した。なんと履いているスニーカーが、左右、色も何も違う種類のものだったのだ。
 まずはこの時点で酒席は大爆笑。でもここから先がもっと面白い。
彼が立っている場所は原宿の駅、折しも当時の原宿は歩行者天国の先駆けでとんでもない人の数でごった返していた。
「いやあ、人間ていうのは変なものだよねえ。人がいっぱいいることでますます恥ずかしくなるわけよ。で、動転すると、わけのわからないことをするんだよねえ」
 何をしたのかというと、落ち着こう落ち着こうと、この窮地から脱するにはどうしたらいいのかを考え、そうだ、靴屋に行って靴を買ってしまえばいいのだと、急ぎ店を探し始めた。話を聴く僕も、そうかそれしかないかと同感したのだが、困ったことには、どこに靴屋があるのかよくわからない。そうやって人混みの中をウロウロしていると、さらに気持ちが追い込まれていったのである。
「で、あとで考えるとバカだなあと思うんだけど、途中でビッコを引き始めたんだよね。そうすればごまかせるんじゃないかと」→爆笑
「でもビッコの演技をし続けるのもしんどくて、おまけに暑いしで、もうポタポタ落ちるような汗をかいてねえ。で、ポケットにバンダナがあると思い出したと。そのとき、これのほうがいいんじゃないかと、片方の足にそのバンダナを巻いて歩き始めたんだよね」
その姿を想像してまたまた大爆笑。泥沼にはまるというのはこういうことなのかと。何をやっても裏目になってしまう。

 なるほど、これは恥ずかしい。自分は絶対にそんなことにはなりたくないと、以来、出かけるときには間違っていないかに気をつけるようになった。しかし、今日の朝、家から出て3分くらい経ったころ、どうも歩いてバランスが悪いなと。最初は膝の関節とかが変なのかなとか思ったが、もしやと思って足元を見ると、同じ黒い革靴だが違うのを履いていたのだった。まあ、ほとんど人に気づかれるようなものではないが、ひじょうに歩きにくいのでまた戻って履き替えたのである。やっぱり玄関が暗いのに面倒くさいからとライトをつけなかったのがいけなかったが、途中で気づけてよかった。あの話を聞いてから、もう30年近くが経つ。

 で、これはさすがにいつもの電車には乗れないかなと思ったが、約10分のロスがあるにもかかわらずぎりぎりセーフ。10分かかるところをいつも20分前に出るからね。このリスクマネージメントはわれながら素晴らしいな。12月分の執筆ノルマももうほとんどやってしまったし。この2、3日は、前より背中が痛まない。それでもまだまだ痛いのだが。

 競馬はずっと負け街道驀進中である。ここまで勝てないかなあ。今週は阪神ジュベナイル。調教がもう一つパッとしない感があるし、名前もパッとしないが、⑪レッツゴードンキは3着以内を外さなさそうである。対抗は④ココトノアイと⑯ショウナンアデラ。これに続くのが⑬コートシャルマンだが。3着候補に、⑤スマートプラネット⑰ダノングラシアス⑩クールホタルビ⑥トーセンラークといったところか。⑪からの流しに加え、④⑪⑬⑯のボックス(馬単、3連単)が手堅いかも。今回はちょっと力が入るな。

 

最初に戻る