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菅野所長のエッセイ:鳥のお話

高には追われ いつのまにか12月になり、最初の週が終わるわけだが、体調的にはだいぶ元に戻ってきたようで、PCに向かっても前ほどには背中や肩が痛くならない。ふつうに考えれば、来週はもっといいはずである。

 今週は、はやぶさ2号が無事うち上がったということがめでたいことだった。帰還するのは2020年の12月らしい。2020年は、オリンピックだし、なかなか賑やかな年となるのだな。問題は、その頃にも自分が元気かということだ。あんまり自信はないな。しかし、はやぶさ2の場合、帰りのほうが速いというのはどういうことなのだ? 

 本物のハヤブサは鳥類で最速と言われているが。最近では山に住みづらくなったらしく、都会の高層ビルに巣を作るという例もあるらしい。チーターと同じで、速いけど強くない。小さいしね。タカには追われ、カラスにも負ける。でも、基本弱い生き物は速いのだな。逃げるために。インパラとかガゼル、それからイボイノシシも意外なことにすごく速い。現地のやつが”ケニアエクスプレス”と呼んでたもんな。

 僕は一度、ハヤブサではなくてトンビを間近で見たことがある。もちろん、海の近くでピーヒョロと鳴いているのは誰でも見たことあるだろうし、油断しているとカラスのようにお弁当をさらいに来るやつもいる。でもそんなんじゃなくてね、昔金沢のほうに行ったとき、あれは和倉温泉だったな、ビルの最上階にあるレストランにいるときだった。窓の外に、トンビが何羽も飛び交っているのである。近いときには窓から2,3メートル。顔も眼もみんなはっきりと見えて、やっぱりトンビは猛禽類そのものの顔をしているのである。間近で見るとけっこう大きいし。その大迫力の飛行ショーにはしばし見とれてしまった。たぶん遊んでるんだろうが。
 カラスもそういうことをやるね。昔、駒沢公園で、何回も木の上から下まで滑空を繰り返しているカラスを見たことがある。それをずっと見てる僕もなんだが、とりあえずそいつにはジョナサンという名前をつけてやってその場を離れることにした。いつ終わるのかわからないし。

「かもめのジョナサン」の冒頭は、確かジョナサンがまだ誰もできないような飛び方をしてやろうと訓練しているシーンではなかったか。あの頃は、あの本がヒットしたような時代だった。香港の学生を見ると、昔を思い出すのはそれだ。正しいことをしているのになぜ敗北しなければならないのか? 彼らもまたその思いを抱えることになるだろう。対権力ではなく、一般市民からも見放されていくというのがもっとも悲しいことなのだ。
 このところのアメリカの人種差別デモもあるが、こちらは参加者に白人の数がかつてなく多いような気がするのは僕だけか。このあたりがアジアとは違うところかもしれない。どうしようもない国に見えて、そういうところはなかなかだ。かつてベトナム戦争の最中に戦争反対のデモがわき起こる国だからな。根底には、自分たちの力で、政治を、国を動かせるという信念があるわけだ。

 ということで、負け続けの競馬だが、今週もGⅠがあるんで予想しなければ。名前も場所も変わったチャンピオンズカップ。ダートの王者を決める一戦だ。⑧ホッコータルマエ、⑪ワンダーアキュート、⑭コパノリッキーの3頭を中心に、⑮インカンテーション、②ベストウォーリア、③クリソライトあたりかな。

 

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