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菅野所長のエッセイ:賢人はいずこに

大統領選はまさかのトランプ圧勝。総投票数はヒラリーのようで、多少はねじれてもいたがね。しかし、日本人の想像以上にアメリカではヒラリーが嫌われていたことがわかった。とくに白人層に。オバマ政権が、結局何も”チェンジ”できなかったのも大きかった。

これからいろいろ大変なことになるかもしれないが、アメリカ国民が選んだことだ。それもしかたない。8年ぶりの共和党政権となったわけだが、日本と違い、アメリカでは2大政党制が正しく機能しているということでもある。個人としては、トランプもヒラリーもダメなわけだが、単純に、成果を出せなかった政権が交代したとみれば、まことに健常なことなのかもしれない。
ま、プーチンと仲が良さそうだし、世界の専制的なリーダーとは気が合うこともあるかもしれないし。

これまでは候補者、しかも泡沫からの、だったが、これからは大統領としてのトランプとなるわけだしね。実際、勝利演説の内容はこれまでとは一変していた。みなが不安がるけれども、大統領となれば言葉を選ぶようにはなるだろう。何しろ、大統領には約5千人のスタッフ、ブレーンがつくんだから、そうそうバカなことは言ってられなくなる。
たとえば、日本は在留米軍に対して75%の費用負担をしているわけで、韓国、ドイツとかの30~40%とは桁が違う。そういうことをちゃんと教えてもらえるようになるわけよ。

ま、しかし、アメリカが良い方向に行くとはとても思えない。トランプが今のところ目玉として考えていることは、低所得層、失業者層に対して、公共事業をたくさんやって雇用を拡大することだ。今どきそんなやり方が実を結ばないのは、日本を見ればわかるだろうに。

そもそもそのための予算はどうするのかなあと思うのだが、アメリカの場合は軍縮しかないのではないか。でも、そうすれば別口から大ブーイングだしね。政治にはお金、利権などが常につきまとうわけで、こうしよう、こうしたいと思ってもなかなか実行も実現もできないものなのだ。だから、その間隙を縫える知恵者、賢人がリーダーになることが求められるわけだが、今回はどちらの候補も不適に過ぎ、ゆえに不毛の選択ではあった。ま、日本も同じだが。

最近ケーブルTVに数年前に見たアメリカドラマ「LOST」がおりてきているので、性懲りもなく再見。エゴの固まりの登場人物たち、リーダーには到底なり得ないリーダーたちがしっちゃかめっちゃかな人間模様を創っていく。でもこれがヒットしたのは、アメリカ人はこういう人物たちに相当免疫があることを示している。

だから、相手の中傷合戦でしかない両候補のTV論戦を見て、われわれ日本人がそこに醜さしか感じないのと違い、アメリカ人にとってはわりと普通の言い合いに映っているのだろうなと思う。ああいう連中ばかりなんだよね、あの社会は。そういう背景を考えると、、集団を維持していくのはほんとに困難なことなんだろう。

日本でもSMAPというグループが維持できなくなったわけだが、昔はキムタク一人が巨大な存在として主柱となっていたが、その力の衰えとともに、メンバーの力の均衡化も進んだということだろう。そうやって、他メンバーがキムタクを以前ほどに重要な存在として認知しなくなったわけである。
しかし、それでも長きにわたってトップに君臨し続けたことが驚きである。これぞ実に日本的な出来事ではないのか。

日曜はGⅠエリザベス女王杯。
①ミッキークィーンと②マリアライトの力が抜けている。
ほぼ3着候補に③クィーンズリング④ヒルノマテーラ⑧タッチングスピーチ⑮パールコードまでか。

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