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菅野所長のエッセイ:徳の芸能論

 SMAPの解散ニュースは予想以上に騒ぎになっているが、疑問に思うのは、ではみんなそんなに50や60を過ぎたSMAPを見たいのかな?ということだ。

 昔はダークダックスとかボニージャックスとか、大学時代の合唱部からの延長で長年やっていたボーカルグループがあったが(今で言えばゴズペラーズ)、SMAPは周知の通り歌はからきしだからそういう生き延び方はできないし、まだ若さが見受けられるあたりで解散したほうが自然だろうと思う。とは言っても、そんなことを思うのはこういう騒動があったからであって、ふだんは気にも留めていないんだけどね。

 そもそもSMAPが国民的なアイドルにまで上り詰めたというのが奇跡的な感じもするし、ここまで解散もしないでやってきたのもすごいことだ。そのあたりの分析はずいぶん前にやっているので繰り返さないが、今回の騒動については、いまだにSMAPに代わる存在がないということなんだろうね、結局。

 で、多くの人は、大物になりすぎて遠ざかってしまった彼らを、再びあのときのように温かい目で見てあげなくてはいけないという気持ちに帰っているのではないかと思う。美空ひばりのような傑出した才能によってではなく、SMAPとは、老若男女のそうした気持ちがつくりあげたアイドルだからな。でも、そこがすごいんだよね。アイドルにも「徳」があるということだ。自分にはないからうらやましい。

 そういう点では誰からも好かれていた感のあるベッキーはどうなっちゃうのか、多少興味ある。大晦日、紅白歌合戦を珍しくも1時間以上見てしまい、視聴率は相当低かったらしいが、僕はけっこう楽しめた。というのも、ゲスの極乙女と”実写版”ミューズが出たからである。
 ゲス極は見た目と違ってかなりの技巧派、歌はともかく演奏は面白い。このリーダーは別にイケメンでもなんでもなく、どちらかと言えばなよなよした感じで気持ち悪いのだが、音楽の才能はあるようだ。それにベッキーが惚れ込むのもわからんではないだが、不倫というのがまずかったらしい。僕個人は別にいいのだが世間とスポンサー的にね。僕は許しても、どうも世間が許さないような雰囲気になってる。

 しかし、過去に稲垣や草なぎの問題があったときにもSMAPには何の影響もなかったように、ベッキーもそうなるのかどうか、タレントとしての「徳」があるのかないのかが興味深いわけである。

ああ、いま思ったことだが、相撲の「徳俵」ってやつは決して「得俵」ではないんだよね。「徳俵」に助けられるとは「徳」を積んでいるからなのかなあ。単なる「得」、ラッキーということではないのだろう。

 一方、ミューズのほうは、そんなのが出るなんて事前に知らなかったし。ミューズとは、「ラブライブ」というアニメの中に登場する高校生のアイドルグループなのだが、これを実際に創ってしまったのである。これは、何だな、昔「あしたのジョー」で力石が死んだときに、後楽園ホールで盛大な葬式をあげたときのようなことの延長線上だな。でも、アニメの魅力には到底勝てそうもない。初音ミクを現実化できないように、このグループも消えるのは時間の問題ではないだろうか。企画としては面白いんだけど。
 ま、しかし、こんな年寄りが「ラブライブ」を知っているというだけで驚かれるわけだが、僕自身はSMAPの年月以上に大人になれないもんでね。
 

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