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菅野所長のエッセイ:困っただらけの世の中

 今週は軽い頭痛がしていたのだが、風邪ではないし、どうも肩とかの凝りからきているらしい。毎晩困った夢を見ているせいか、起きたときには、寝る前よりも身体が硬くなっていることが多い。そのせいではないか。

 しかし、世の中には僕の困っていることなど塵に思えるような困ったことが続発している。中国は、レーダー照射は日本のねつ造だとか、見え見えのことを言ってくるし、北朝鮮はまたもや核実験だ。これをイランが批判しているというのが面白いが、イランは自分たちは平和目的でやっているのだと言ってのける。ま、そう言われて反論できる保有国などありはしないので、正しくないことはない。

 日本のねつ造と強弁する中国だが、少し間があったことを思うと、おそらくは軍部側の勝手な行為であったのだろう。新体制はまだ軍部を掌握できていないということなのかもしれないが、それでも、軍部としてはこれくらいのことをやってもお咎めはないと思っているのだろう。政府、軍部とも、日本に対しては、フィリピン近辺の国と同じく何をやってもいいという気分になってきているようだ。困った国である。そうやってウソの情報にまた国民はあおられるわけで。

 とは言っても、それは日本も同じようなものではないのか。原発の建屋の調査を拒んだ東電もまた、恥も外聞もなくひたすらシラを切り通す。これほどまでに拒むのは、もちろん絶対に知られたくない事実があるからに決まっているが、そういう行為そのものが却って真実を明るみに出してしまった感もある。とにかく、そういうところは中国や北朝鮮とあまり変わらないな。メディアリテラシーが上と言うことくらいで。

 レスリングがオリンピック競技から外れるというのもちょっとした驚きだ。陸上、重量挙げ、水泳にならんで、古代からの競技なのに。野球が外れたのはきわめて順当だと思うが、レスリングがダメで、どうしてテコンドーなんかが残るのだ。集客数とか視聴率とか言うが、実際のところは、委員や理事への働きかけの問題でしょ。サッカー連盟でも繰り返し起こることだが、連中に甘い蜜を吸わせたところが生き残ると。情報によると、投票者のうち3人は、韓国で名誉博士号を与えられている。困ったもんだ。

 遠隔操作の犯人が逮捕。これも困った奴である。何でも以前にも逮捕歴があるということだが、その裁判の席で「そういうことをすると他人が傷つくということを考えなかったのか?」の質問に、「(そもそも)他人が傷つくということが想像できなかった」と答えている。
 昔「淋しい女と困った男」(双葉社)という本を書き下ろしたが、そこで扱ったのもこういう人たちの存在である。僕は昔から、「他者感覚」という言葉を使って、こういう、病気ではない「困った人」たちについて、「他者感覚」の不足や欠如の問題と論じているのだが、やはりこれはひじょうに根深いことだったのだなとつくづく思うのだった。なお続くいじめや体罰の場合も、「相手が傷つく」という想像や観点すらない「困った人たち」の存在が根底にある。この本は、自分ではもっともできのいい面白い本だと思っているが全然売れなかった。これも困ったもんだ。
 
 近々困っているのは、今年最初のGⅠフェブラリーステークス。有力馬多すぎ。当初は⑭テスタマッタと考えていたが、調教がいまいちなので迷った。思い切って、ダート初挑戦の⑪カレンブッラクヒルが先行して逃げ残るという図を期待するが、これとは別にテスタマッタからの王道馬券も買いたい。

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