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代表の資格

 このところ、喉孔の調子が悪くて困る。シャント手術後、声を出せるようになったのはいいのだが、痰の量が以前よりも多いのである。最近は夜中に呼吸困難になることはないけど、朝起きると呼吸が苦しいことは多い。もちろん声も出ない。そこで痰の除去作業をしなければならないのだが、たまっている痰が粘着性を帯び、かたまってくると除去するのが難しくなる。そのまま仕事に向かうとすると、電車の中で絶えず「ハアハア」とやることになるから、変質者に思われることは必定だし、けっこうな危機感を持って数時間を過ごさなければならない。まあでも、そういうのは1週間に1回くらいだな。ほとんどは15分くらいの作業で終わるのだが。

 サッカーのアジアカップ。日本の苦戦が伝えられてくる。まだイラク戦しかテレビ中継がないんでね。まさかイラクに負けるとは思わなかったが、あのときのイラクは確かに強かった。ひるまず真っ向勝負してきたしね。南野を左ウィングに置いたり、日本の采配に問題があったにしても、イラクのあの気迫には確かに負けてたな。ドイツやスペインに日本が勝ったように、アジアでもこうやって足下をすくわれることはあるということだ。

それからGKの鈴木彩艶にかんして彼が戦犯だとか言うのがいるけど、どれもGKの責任というものではなかった。

 ただし、イラク戦のとき、楽にキャッチできるシュートを弾いてしまい、それが相手に渡り、すぐにつながれて失点した場面はいただけなかった。あそこでキャッチしてればね。前半を同点で終わり、負けることはなかっただろう。他の失点はまあしかたないと思える。

 そして、ネットでは彼に対する差別発言があったと聞くが、ほんとにしようがない輩がどこにもいるよね。こういう連中が彩艶のせいだと声高にいうのかもしれない。古くはサントス、そして現在若い層には有望なハーフの選手がたくさんいて、代表にもどんどん入ってくるんだから、ネトウヨみたいな品行はもうやめたほうがいいし、それでも差別したいならサッカーも観ないほうがいい。

 ただし、そいつらの肩をもつわけじゃないが、結局鈴木彩艶はまだ代表になりきれていないということではないか。鈴木の差別問題を通して、代表の資格というのは何だろうかと考えてみた。実績とか、いろいろと明確な基準などがあるのかもしれないが、僕の思うところは、代表を救うプレー、日本を救うプレーができたかどうかということかなと思う。たとえば、W杯のときのGK権田は何回か日本を救ったよね。はたして代表のGKが権田でいいのかと思うところもあったが、それは見事に払拭されたのだった。鈴木彩艶にはまだそういうのがない。他の代表レギュラーにはみんな有るでしょ。(ちなみに、有名どころでもそれを感じたことがないのが右SBだった内田篤人である。僕の記憶の範囲であるが)

 だから、彩艶よ、次は一発やってくれと思うのである。そうすればすべてを払拭できる。

 ところで、先週のコラムで検察は「敵を装った味方」と表現したが、原発の規制委員会もこれと同じである。今回の地震ですぐに原発が気になって注意しているが、志賀原発にカメラが入ることはまったくないね。秘密裡に補修して、直ってから「ほら何ともなかったでしょ」とやるのではないかと思うがね。

 志賀町では今回の地震の揺れとしては最大値を観測、約2800ガルだった。震度と違って、「ガル」は揺れの加速度を表す単位である。ちなみに「大地震」の定義とは、1000ガル以上の揺れを指し、今回能登半島全体で1000ガル以上を記録したのは7地点ある。大きな津波がなかったものの、相当にやばい地震だったのである。志賀原発は最大値の真上にあるのだから、無事に済むはずがないと考えるのが合理的ではないのか。だから鳩山由紀夫の”フェイクニュース”にも、僕は相応の信憑性を感じたのだった。

 原発のことを調べるほどにその安全性には疑問が強まり、逆にその危険性を憂う。福井の大飯原発は地裁で稼働の差し止めが決まったが、その後高裁でそれが取り消された。差し止めを裁決した樋口元裁判長によれば、当初の大飯原発の耐震性は約400ガル、この400ガルが国の耐震基準で、裁判の頃には700ガル、その後に850ガルとなったらしい。しかし、東日本の地震があったにもかかわらず、1000以下の基準を規制委員会が了承している。

 樋口元裁判長は、住宅メーカーによれば、私の家は3400ガルの地震に耐えられると言っている、と述べている。3.11以降、耐震性を強化している一般住宅メーカーだが、三井ホームが5000ガル、住友林業が3400ガル以上と公表している。とても信じられないことなのだが、日本の原発の耐震基準は一般住宅よりもはるかに低いのである。この一点を見ただけでもほんとにやばいとわかるでしょ。

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