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菅野所長のエッセイ:マスク信仰の構造

いやはやひどい事態だなあ。武漢から来た在留日本人は、飛行機代等自己負担だったし。しかも、ちゃんとした隔離をしない。まったく危機管理能力ゼロだな。このところの災害時の対応とかぶる。邦人保護費用というのが400億近くあるのに、それは「平時」のためにあるから使えないと外務省。こういうときこそ税金を使えなくてどうする。それなら「桜を見る会」中止で浮いた金でも使えっての。国民を守るなんて意識はまるでないことがよくわかる。と思ったら、ようやく政府負担の意向がでた。言われなきゃわかんないどこかの誰かさんと一緒。いや、言われてもわかんないかな。
水曜日のことだが、第1便で帰国した人たちは千葉の勝浦のホテルに行った。僕はよく知っている。勝浦にはシングルのホテルがほとんどないのだ。と心配していたら、やっぱり相部屋だと。正気の沙汰なのか。
この第1便が羽田に到着するとき、テレ朝、TBS、フジは中継していたが、日テレのみ能天気な番組を継続。ああ、政府と日テレの空気感はほぼ同じと見ていいのだなと思った。そもそも日テレは、モリカケにしても何にしても、政権に不利なことは報道はすれど追及はしないからな。あの百田尚樹でさえこの件では批判しているのに。
そしてNHKを見ると国会中継。野党はこんなときにも「桜を見る会」を追及していた。そりゃ審議のスケジュールは国対で決めてあるにせよ、これを火急の国難と見ないといけないだろうに。議題を変更して超党派での緊急決議を迫るべきなんじゃないのか。野党がこんなだから、あんな政権でも「他にないから」という支持があるんだよな。
金曜の朝、日テレを見ると、どこぞの専門家らしき奴が、「政府の対応はよくやっている」と驚きの見解を述べた。このとき、MCの加藤浩次が何とも微妙な表情を浮かべたので、一瞬期待したが、やっぱり仕事は失いたくないもんね、「そうですか」と答えた。怒れ、加藤。罵倒せよ、加藤。加藤浩次から怒りを取ったら何があるのだ?

とにかく甘く見すぎ。致死率こそ(今のところ)低いものの、SARSのときよりも感染速度はかなり速い。そして感染力がとんでもなさそう。1便の帰国者200人の中で陽性が3人という割合には驚きである。2便では感染を疑われている人が26人だったか。

スペイン風邪は古すぎるが、1960年代の香港風邪くらいの感染禍なのか。あのときは、日本にはそんなに外国人が来ない時代だったからね。状況が相当違う。スペイン風邪の頃は、人々の渡航手段は船だけだったし。
だから、まだよくわからない。一応SARSが比較対象とはなる。SARSのとき、発生からピークまでは2~3ヶ月あった。今回もピークは4月くらいではないかと言われている。まだ始まったばかりなのだ。しかも、インフルエンザの季節であり、なおかつ花粉の季節がやってくる。こりゃたいへんだ。
銀座はあいかわらず中国人が多いわけだが、観察すると、半分くらいはマスクをしていない。おもに個人旅行客だけど。マスク不足もあるだろうが、日本は安全だと思ってるんだろう。日本人がいくらマスクしてても、感染確率が高い連中がマスクをしなければ意味がない。マスクは予防としてはほとんど効果がなく、感染者が巻散らかさないほうに効果を発揮するのだ。実際の感染経路というのは、ほとんど手らしいからね。
おそらく「封鎖」された武漢からは、かなりの人数が他省に、富裕層の一部は外国に脱出をしているはずである。人口1000万のうち、すでに半分はいないとも見られている。「出るな」と言われて、おとなしく従うような国民性じゃないからな。国内で行きやすいのは重慶か。でも、できるだけ遠くに行こうとするよね、こういう場合。外国なら韓国、日本だ。
武漢直通じゃなくても、日本には感染者がかなり入り込んでいるという前提で対処するほうがいい。致死率が低いとは言うが、まだ初期段階。当初は年寄りばかりが死ぬと言われたが、サンプルが増えるとそうとも言えなくなってくる。しかも、ウィルスは変異するのが常識だから、より強力になっていく可能性だってあるし。
こうした定見を政府は持っていない。政治家がそうなのは分かり切っているけどね。「募っているけど募集ではない」とか「育休だけど休みではない」とか言う連中だからな。
しかし、厚生官僚の対処がひどい。これとは関係ないが、京都大学山中教授に喧嘩を売ったおばはん審議官とか、もう話にならない。しかも不倫旅行のついでにやってんるんだからねえ。医師資格を持っているとは言っても、ペーパードライバーも同然。乗れるのは精々軽自動車のサンデードライバー。それがFⅠのレーサーに圧力かけるとはね。もう不敬罪といっても過言じゃないぜ。
これは何だな、確実に製薬業界との癒着が推測できるな。不倫相手も含めて、叩けばほこりがでるんじゃないか。
それにしても、山中教授だから返り討ちにあったが、過去にはもっと無名の研究者たちの多くがこうした不条理な被害をこうむり、無念の思いをしてきたのだと思う。そういった僕たちの知らない出来事の中に、業界との根深い癒着を背景として、国益などまったく省みない政治家や官僚の暗躍がそこにあるのだ。そして、それをリードする暗愚な政権首脳の姿が浮かび上がるのである。
今朝、電車内ではマスクをしていない人が明らかに増えていた。僕と同じように、みなマスクは大して意味がないことを知ったからではないか。花粉は多少別なんだろうが。僕はインフルや花粉対策として、マスクを使うことなどなかった人間である。先週末から数日かけたけどね。今はまた外している。

そういうマスクとは縁のない人間だからか、昨日、なぜこうも人々の間でマスクへの信仰が確立しているのかという問いが生まれた。その答えはまあわかるよね。一口で言えば洗脳と言うことになる。

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