ご予約専用フリーダイヤル
0120-556-240

菅野所長のエッセイ:ツール、仮眠、W杯、仮眠、仕事

今週はたいへんだ。
W杯も大詰め、ベルギー対フランスは絶対に見逃せないし、クロアチアとイングランドも興味深い対戦だし。それが夜中の3時から始まるのだからたいへんだ。
しかも、ツール・ド・フランスが先週末からスタートしているし、これも見なきゃいけないから益々たいへんだ。平日だし。

で考えた作戦は実に平凡なのだが、まず夜中の3時まで少しでも仮眠を取り、準決を見終わったらまた少し眠る。そうすれば、4、5時間は睡眠が取れる計算だ。ところが、物事はそう目論見通りにいかない。火曜の夜に友人と電話では話したら、このまま起きて観戦すると言う。それを聞くと、仮眠を取る自分が何だか正しくないような気がして、よし俺もそうしようと思ってしまった。そこで、まずはツールの第4ステージを観戦し、その後2時間は、ケーブルのオンデマンドで時間をつぶした。

ベルギー対フランス戦。ブラジルと死闘を演じたベルギーに対し、楽に勝ち上がったフランスは相当有利だなと思っていたがね。前半終わって0-0も、何となくベルギーは分が悪い。それまでの試合と比べて、みな体のキレが悪いのだ。その中でもアザールはいいほうだったが。
で、CKからフランス先制。ここからのフランスは実にいやらしいチームだった。え!フランスってこんなチームなの?と思うほど、徹底的な守備。それだけベルギーを警戒しているとも言えるが、ベルギーはどうあっても隙を見いだすことができない。具体的には、フランスのボランチがすごくて、中央付近は盤石、鉄壁。業を煮やしたベルギーは、FW追加投入で、ひたすら右からのセンタリングを決め込んだ戦法をとったのだが、これが機能せず、しかも、デルプイネを後方に下げることにもなったので、ますます攻め手がなくなってしまった。で、危なげなく逃げ切り。

まあ、スカッとしない試合だったね。ベルギー対フランスなら、空前のスペクタクルなフットボールを観られると思った期待は完全に裏切られたな。前半はまあまあだったけど。

フランスは強い。それは認めよう。でもねえ、何と言うか・・・。ジダン、アンリたちが輝いていたあのフランスの華麗なサッカー魂はどこに行ったのか? しかし、これも時の流れか。美しくても勝てないサッカーより、泥臭くても勝つサッカーを選んでいるのだな。
よく考えれば監督はデシャン。ジダンたちとあの時代を共にしながらも、堅実堅固なイタリアサッカーが身に染みついたフランス人だ。フランスのサッカーはもう、セネガルやコートジボワールなどのアフリカ諸国にしかないのかもしれない。

で、これでガッカリしたので、僕としてはクロアチアに期待するしかなくなった。次の日はさすがにきついが、観れなくてもしかたないから、絶対に観ように変わったのだった。で、ツールの第5ステージを観ながら、そろそろ眠っておこうと思ったのだが、サガンがこのステージ優勝を狙っているとのの情報が入り、これも見逃せないとなった。前日のステージでは、ゴール前で前がふさがり2着だったのだ。
5ステージはゴール前に何百メートルかの急坂があったり、屈指の難しいステージといわれている。去年もこのステージはすごく面白かったな。サガンにとって決して有利とも言えない。実際、次々にクライマーも上がってくる中、アシストの力で足をためることができたサガンも坂をこなし、渾身のラストスパート。他を競り落として優勝。見事なものだった。このとき、12時半。よしW杯まで仮眠だと、すぐにベッドに入る。W杯もこういうふうに後味がよければいいのにと考えながら。
クロアチア対イングランド。クロアチアは延長戦続きで疲労が溜まっているので不利だろうなと思っていたら、そこへイングランドが先制。このFKは見事、止められない。そして、もともと地味な今回のイングランド代表であるから、やはりここでも守りに入る。しかし、フランスのように盤石ではなかった。後半23分、クロアチアが同点に追いつく。こうなるとイングランドも攻めなくてはならず、疲労のクロアチアも息を吹き返した。ここからがひじょうに面白いゲームとなるはずだった。
いや、つまらないのではなく、実際面白いのだが、これまでの激戦の疲労がクロアチアを徐々にむしばんでいくのがありありと見えて、観ていると息苦しくなるのだ。イングランドに比べて年齢も高いし。一方、同点にされたイングランドはラシュフォードを投入。これは僕が観たかった選手なので嬉しかった。
延長戦。両チームとも攻めきれず、これはPK戦かなと。そうなったら、経験しているクロアチアのほうが有利なのかどうなのかと考えたりしていたら、クロアチアがゴール前に絶妙の浮いたパス、ここに走り込んでいたマンジュキッチがゴール。少し時間はあったが勝敗は決した。

しかも、残り時間、クロアチアは引いて守ろうとはしなかった。疲れた体に鞭打って、前線から3,4人がイングランドにプレッシャーをかけに行くのである。試合開始のときと変わらない。この戦法を決めているのはもちろん監督なのだろうが、W杯で初の決勝進出がかかっている中でこれをやるのはすごいことではないか。これが俺たちの戦い方だという信念があると感じた。クロアチアの戦いに乾杯。スカッとしたゲームだった。後味がいい。イングランドも良くやった。

決勝はクロアチアがフランスに勝って欲しいと思う。そしてモドリッチがMVPとなって欲しい。が、やはりフランス有利は否めない。フランスはチームとしては未完成なのだが、選手個々の力がすごいからな。
でも、ここでクロアチアが勝つことには、大きな意味があるように僕には思えるのだ。この決勝戦に来るまでに、負けはしたがすばらしいサッカーをしたチーム、勝ち負け以外のものを感じさせたチームがある。たとえばモロッコがいて、セネガルがいる。あるいはアイスランド、ウルグアイ。そして何よりもベルギーがいる。そんな敗者たちへの讃歌となるのがクロアチアの勝利だと思えてならない。負ければレクイエムか。しかし、今回そこに日本が入らないのが残念だ。

まあしかし、どんな結果になろうとも、クロアチアの戦いは僕の心を打ってくれることだろう。
さて西日本では、未曾有の集中豪雨。被害にあった方々にはお悔やみ申し上げるが、あいかわらず土砂崩れへの対応が甘い。
今回良かったと思うのは、避難者への住居7万戸を確保したこと、要請前に、多大な救援物資を供出したことなど、これまでにない政府のスピーディーな対応である。一方で働き方とかカジノの法案をこんな時期に強行したりはどうかと思うが、少しは災害へのノウハウの学習ができてきたことは喜びたい。政治ってこういうことのためにあるんだよね。

最初に戻る