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菅野所長のエッセイ:あれから40年くらい

 調布の飛行場から飛び立った小型飛行機が住宅街に墜落した事件だが、その後、故障とかの単一な問題ではなくて、そもそも会社にいろんな問題があった中での不祥事だと言うことが明るみになった。多くの失敗や出来事は、ただのアクシデントということでなく、それを産み出してしまう土壌とか体質とかがあってのことだということがよくわかる。

 この間は岩手の中学校であったが、いじめによる自殺なんかも、その学校や教育委員会の体質からくるものであるし、同じく会社のパワハラもそうだ。

 オリンピックにかんすることもそういうことなんだろう。決定後すぐの賄賂知事の辞職とか新国立、そして今度はロゴのパクリ疑惑と次々だな。この間、五輪ボランティアのださいユニフォームを見せつけられ、今回のロゴもまた「どうなの?」という感じだったが、かのデザイナーは前から何回かパクリの疑惑があったというし、他の作品を見ても優秀なデザイナーとはとても思えない。でもあのユニフォームがいいと思うわけだから、選考側のセンスとしてこういうのが選ばれちゃうわけか。

 それにしても、招致ポスターのほうがよっぽどいいというのはどういうわけだ? ま、意図的なパクリかどうかは別にして、さっさとやめたほうがいいと思うね。スペインのほうはともかく、ベルギーのほうは酷似も酷似でしょ。

 結局、担当大臣とか東京都とか、文科省とかがバラバラに動き、考えていて、ちゃんとしたチームができていないから、あらゆる面で不備なことが起きてしまうということではないのか。ひょっとして、政府の大筋では、使われてない復興予算とか流用しちゃえば金は何とかなるとか思ってるんじゃないだろうか? このままいけば、飛行機事故と同じような感じで思いも寄らないことがまた起こるような気がする。

 国会で山本太郎が、原発がミサイル攻撃されたら被害はどれくらいになるのか、放射性物質はどれくらい拡散するのかという質問をしてちょっと話題になってる。
 実は僕も知りたい。首相も他国の脅威をあれだけあおっているわけだから、それに答えられないのは手落ちというものではないか。結局、そういう心配はあまりしていないからシュミレーションもまったく行われていないわけで、すべてが見込み発進的に進められているのが実情なんだろう。
 山本の質問は、集団的自衛権とは直接関係ないのだが、「後方支援」の際に受けであろう被害のシュミレーションなどもまったく考慮されていないこと、目を向けたくないことにはひたすら「安全だ」とか「想定していない」と言い張るだけの政府の実体を浮き彫りにするものではある。でも、日本がミサイル攻撃をされるとすれば、首都はもちろん、全国の原発に標準が合わされることは間違いないことだ。他党の質問より、わかりやすくインパクトはある。

 ただ、その中身はどれもこれも感情的な質問だよね。「子どもを戦争にとられたくない」とか、山本の基本「原発は嫌だ」とか。こういう感じの質疑応答は無意味だ。まあ、日本の国会議員のレベルはそういうもんだけど。
 首相は「徴兵制は明らかな憲法違反」と言うのだから、ならば「苦役」といったあいまいな表現ではなく、「いかなる場合も徴兵は行わない」と改正文に明記することを要求すればいいのである。しかし、明記しないのよね。それはなぜですか?と 
 そして、僕が原発反対なのは、地勢的に日本にはそぐわないことと、それなのにコアキャッチャー式にしないことだ。他にもいろんな理由はあるが、いまはそこが一番大きい。

 大陸から離れてしまった日本列島は地盤的に地震から逃れることはできないし、世界の7分の1の火山が集中、火山列島そのものである。以前佐賀に行ったときの食べたワラスボという「エイリアン」そっくりの古代魚は、佐賀以外では中国の湾岸あたりで採れ、それもまた日本がかつてはユーラシア大陸の端っこにあった証拠のひとつであるというし、最近長崎でティラノザウルスの化石が見つかったというのもそうである。恐竜の化石王国福井県も、昔は大陸の中でも恐竜が住みやすい地域だったんだろうと推測される。

 先月噴火があった口永良島の南方100キロ、トカラ列島の諏訪之瀬島でも昨日噴火があった。この島が、その昔僕がちょっと住んでいた島だ。今は人口50人だということだ。ここの火山はほぼ日常的に噴火し続けているので、これくらいでは別に退避命令も出ない。僕がいた頃もそうだった。ときどき山のほうからパーンという噴火の音が聞こえてくるのだった。
 あれからもう40年ってとこか。あそこのでの悲惨な経験があるので、僕はいろいろと心配するんだけどね。何がいつ起こるかわからないと。自然の災害はしかたないが、人災は嫌だと。人が人を死に至らしめるのは嫌だと。

 

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