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菅野所長のエッセイ:あれから20年

 今週は平穏だなあ。

 先週来た心理系雑誌の執筆依頼ももう片づけてしまったし。締め切りまで1ヶ月以上あるけど、できれば今週中に終わらせたかったからね。これでまた本来の仕事に戻れる。めでたい。

 去年の終わり頃だったら絶対に無理だった。PC作業はだいたい10分が限度だったからな。いまはけっこうやってもまあ大丈夫、肩も背中もあまり痛くならない。なので、毎日居残りしてせっせとやっている。そうしたら、思いの外、速く終了した。身体の調子でこんなにも違うものかと。

 そもそも精神的なものが違ってくるね。何だかやる気が出てくるんだよなあ。冬はだいたい調子が下がるのが常なのだが。結局、去年のあの頃がひどすぎたので、今がいいと思えるのだろう。いわゆるコントラスト効果。しかも、あんな状態だったのに、ほぼ休みもせず、よくやったほうじゃないかと思えてくるし。俺って偉いんじゃないのか? ほんとは。

 こういう調子は長続きしないとわかっているが、少なくとも今月は失速しないで済みそうな気がする。そんなこと言ってるうちに年度も替わるだろうし。1月、2月は楽しみなことなど何もなく、もう仕事しかないし。どこかで1日、2日休まないといけないかな。3月になればゴルフもできるだろう。

 そういえば、「ホイットニー」という映画が公開になるという噂を聞いたが、詳細がわからない。もとはテレビ映画らしいのだが。家の近くの映画館で観られるなら行きたいがね。

 年末年始は、何もしないと決め込んでいたので、家に引きこもってひたすらアメリカドラマを観ていた。もう古いけど、「プリズンブレイク」「24」とか。面白いことは面白いのだが、ジェットコースター的で、続きを観ないと収まらない面白さであって、早く終わってくれないかなあという気分も出てくる。「24」なんて、24回が8シリーズもあるんだから。そのマンネリに付き合うのもたいへんである。ほぼ「ガラスの仮面」のようなものだな。休みで家にいるときは、競馬とそれだけ。文句なしに怠惰な生活、たいへんに自分らしい。

 昨日は録画しておいたアジアカップを見たが、イラクがけっこう日本を研究していて、とくに前半はサイド攻撃に対して厚いデフェンスを敷いてきた。そのぶん、中央が空いたのでそこを突けたが、本田のPKのみというのはさびしい。イラクは日本をリスペクトしすぎた感じで、それに助けられた感である。
 もはやアギーレは歴代の中では選手交代が多少的確だ。乾の代わりに清武が入ってパス回しが俄然よくなった。しかし、いつも安定して動く選手が少ない。乾はフリーランが少ない、森島は浮き球のさばきが下手くそ。縦パスをどんどん入れようという意図はわかるが、精度が悪いので展開に結びつかない。もうちょっと、左足のつま先、右足のかかとといった単位でのパスができるようにならないとね。

 そのアギーレだが、解任は決定的だろう。しかし、先送りする協会は、どうやって責任を免れようかとしか考えていないんだろうな。大仁会長はまあお飾りのようなものだが、強化部長の原の責任はW杯に続いて重い。こいつを辞めさせないとどうにもならんね。現役時代もただ足が速いだけのウィングだったが、逃げ足も自慢なのかな。

 東京はなんだか暖冬気味だ。寒さには強いほうだけど、寒くないに越したことはない。神戸では、あれから20年か。生まれた子が成人式だから時が経つのは早いものだ。東日本の震災で、テレビの特集で、ある家族はいつも夕飯は家族みんなで食べるというルールをつくったという。家族がそろって食事をするという、当たり前のことが何よりも大事だと思ったからだ。

 今回の原稿でも僕は書いている。当たり前と思っていることが、不断の努力と営為の上に成り立っているものだと。僕が災害を体験してから40年近くになるが、自分の中ではいっこうに風化しない。仕事でいつも「当たり前」を強調するのも、ベースはここからきているのだろうな。

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