菅野所長のエッセイ:言葉の力

 先週に引き続き、今週もハードだ。しかも、まだ明日を残している。明日はこれを書く時間も余力もなさそうなので今のうちにやろう。

 昨日はとくにひどかったのだが、帰りにスタッフと食事をして遅い電車に乗ったのだが、これが人身事故で練馬のひとつ前駅で止まってしまった。放送によると30分くらいで動くと言うのだが、そんなもの当てにならんだろうと、降りて歩くことにした。たった一駅だと甘く見たのがいけなかった。そもそも疲れているし、多少アルコールも入っている身にはこたえるなあ。だいたい30分くらいで練馬駅。帰り道なので飲み屋でピットイン。ビールを一杯だけ飲んで帰る。

 で、たぶん12時くらいには例によってソファで寝てしまったのだが、3時くらいに目が覚めてしまって、ここから寝られない。ただ、ちょうど男子体操世界選手権(総合)を中継していたのでじっくりと観戦。寝るのは明日の夜でいいやと。

 やっぱりすごいですね。内村航平クンは。他の選手とは異次元の演技である。決して満点のできではないが、ぶっちぎりの金メダル。しかも、銀は若手の加藤凌平クンで、日本選手のワンツーときた。ここでも書いているが、日本体操界はいよいよもって大輪を咲かせるだろう。種目別になると、17歳の白井クンが出てきて、これが世界を驚かせるのは必定である。

 で、思いがけずも、とてもいいものを見せてもらったと満足したので、まあ寝てないのはいいやと。明日も忙しいけど、それさえ終われば日曜は凱旋門賞だ。ここで積年の願いが叶えばこれくらいなんだと思えるのではないかな。ほかにもうまくいってない案件もあるのだが。ま、しようがない。

 ああ、そうだ。今年は流行語の当たり年、なかなかない豊作といわれている。最初は「じぇじぇ」が大本命だったが、後半は「倍返し」が大攻勢。どちらも番組ロス症候群というのがありやなしやと言われている。でもねえ、僕の中でナンバーワンは「一緒に反省します」ですね。「二人で反省します」だっけ? あれはなかなかだった。こんなこと言われたら、男は浮気できないでしょ、少なくとも当面は。その言葉の力がすごい。

 人の気持ちや行動をより動かしたり、コントロールできるのは、こういうものではないか。僕はよく例に出すのだが、トイレの「いつもきれいにお使いいただきましてありがとうございます」の張り紙。、昔は「トイレはきれいに使ってください」というものだった。それが今はどうだろう。ほとんどすべてが「ありがとうございます」になっている。こっちのほうが人を動かす。心理学で言うところの、内発的動機付けというやつである。これと比べると、「じぇじぇ」も「倍返し」もただの流行語でしょ。あ、それでいいのか。

まあとにかく、人間、誰からか言われてやるのではなく、自らそうしようと思うことが肝心なのであった。だもんで、「一緒に反省します」に座布団10枚。
僕も、誰にいわれなくてもいつも反省してます。

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