群来あり

 ロシア軍がキエフ周辺から撤退し、東部南部に攻撃の重点を移したという。これは全土制圧をあきらめ、東部の新ロシア地域と、交通,交易の要所を確実に支配しようという方針になったということか。さすれば、停戦の条件は、軍事関係以外にそれらの地域の独立を認めよということなのだろう。たぶん当初の最低限の目的はこの辺だったと思われる。ウクライナがそう簡単に呑むわけはないから、戦闘はなお長引く可能性が大だ。インドがどういう態度になるかわからないし、まだまだどうなるかわからないな。

 それにしても、ロシアでのプーチン支持の多さには驚くが、真実を知っているロシアの若い層は一体何をやっているのだろうか。ほんとにこの国で昔革命が起きたとは信じられなくなったな。

 ロシア革命当時、レーニンはそれが成ったときに、信じられないことが起きたと雪の中を笑いながら転げ回ったというエピソードがある。当時僕は深く考えていなかったけれども、そもそも蜂起するような国民性ではないとレーニンは思っていたのかなあ。もう一度おさらいする必要があるかも。

 それにしても、SNSなどない時代にあっても、ベトナム戦争に反対する声が大きく上がったアメリカとはえらい違いだ。僕はよく言うのだが、日本がアメリカという国に占領されたのはとても幸運だったと。これがイギリスとかスペインとかロシアの占領統治に慣れた国だったら、とんでもないことになっていただろうと。アメリカは若い国なので、占領した国であっても、ついつい相手の権利を大事にしてしまうんだよね。

 ただしねえ、ウクライナの東部二州あたりは7割8割がロシア人だったりするわけで、そもそもこれをウクライナにとどめるのは無理があったんじゃないの。そもそも戦争を起こさせないためには、この辺の外交には十分な余地があったと思うね。千島列島だって、そこに日本人が住んでいるのにロシアが実効支配してるなら大問題だけど、住んでるのはロシア人だからなあ。闇雲に返せ返せと言っても無理がある。それにさっき言ったように占領の意識が違うわけよ。

 まあしかし、キエフ周辺の戦闘がなくなっただけでも少しはいい方向に行っていると思いたい。

 実は、キエフはサッカーにとっても重大な聖地だ。現代サッカーの基礎、さまざまなフォーメーションの基礎はここから生まれているのだ。

 ワールドカップ。日本は、スペイン、ドイツと同じ組となった。これを「死の組」という人もいるが、セルジオ越後は、これまでのワールドカップで「死の組」でなかったことなどあるか、と言っている。これは正しい。いつだって、そこを勝ち抜けるなんて希望は薄かった。だからこれまでと同じ。ひじょうに低いけど、勝つチャンスはある。

スペインもドイツも強いが、フランスとブラジルじゃなかったことを喜ぼうじゃないか。

 ただそのためにはサイドバックを何とかしないとね。とくに左SBだが、中山も長友もねえ。攻撃は伊東純也頼みだなあ。僕のアイデアは、非常招集で長谷部を呼んでDFに組み込むことだ。とくにドイツ戦では役立つのではないか。

 とにかく、ちょっと時間が足りないかな。チームとしてデシプリンを共有し、皆がひとつになるための時間が足りないような気がする。そうなれば、けっこうやれるはずなのだが。ポイチ監督には無理か。1人1人の力では劣っていても、チームとなれば話は別だ。サッカーは当然そういうスポーツなので、日本でも世界に抗することはできるはずなのだ。

 そういうことはサッカーだけでなく、他のことでも言える。

 先日「群来(ぐんき)」という言葉を知った。これはニシンの群れによる生殖活動によって、海岸べりがⅠキロから2キロに渡って白濁する現象を示す。ニシンの生殖行動は、オスが先に海の中に放精し、その白濁の中でメスが海藻に卵を産み付けるらしい。これが昨年北海道では14回観られたということだ。

 かつて北海道ではニシン漁が盛んで、ニシンは「海のダイヤモンド」と呼ばれるほどに漁師に財をもたらした。札幌から小樽へ向かう道の途中には、当時を忍ぶニシン御殿がいくつか残る。大金持ちになった漁師たちが、贅を尽くして建てたものだ。しかし、その乱獲により、ニシンは海から消えてしまった。当時は食べるだけの量をはるかに超えるニシンを獲っていたために、残ったものは肥料になっていたほどだった。

 その反省のもと北海道の漁師たちは、ニシンが再び増えるように、根気よく稚魚の放流を続け、何十年もかけてそれがようやく実を結んだのである。そこには漁師が個々に漁獲量を争うというあり方から、皆がチームとなって漁獲を分け合うというあり方への変貌があった。それはノルウェー方式とも呼ばれる。

 近年、世界でも日本は唯一と言っていいほど漁獲量が激減している国である。それというのも、個々の漁船が,漁師たちが、漁獲高を争っていたからであろう。そうではなく、魚を護りながら魚を獲っていく、「護」と「獲」だね、

 そうしたあり方こそが正しい漁業であると。あるいは、ホッケの産卵を護るために、そこを漁場とするナマコ漁師たちは自分たちの漁を控えることを始める。そうしないことにはホッケの危機となるからである。2種の漁師が協力して海の豊かさを護るわけである。

 失敗するのは仕方ない、でも失敗から学んでいかないとね。

しかし、残念ながら、僕はニシンが好きでない。

 今週はクラシック第一弾桜花賞。⑱ナミュール、⑯サークルオブライフが強いのはわかっているが、どちらも大外枠とは馬券の神様もやってくれる。面白いと思うのは人気薄⑨クロスマジェスティだ。本命馬券以外に、⑨からの3連複、馬連馬単を買いたい。

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