菅野所長のエッセイ:学校も企業もおんなじだあ

 大阪のあるスポーツ高校で顧問の体罰が自殺を招いた。後からどうしようもないような事実が明るみに出るが、これに対して橋下市長は断罪を主張し、これに対して生徒や受験生がかわいそうという声も上がっている。

 橋下徹は嫌いだが、これについては僕は支持的な意見だ。というのも、この問題はバカな一教師だけの責任や問題ではない。あのような異常な事態があるのを知りつつ、見て見ぬふりをしてきた学校に大きな問題がある。スポーツ科だけでなく、今年度は受験無しにするのはどうかとさえ思う。そうすると、一学年ぽっかりと穴が空き、その不在を見るたびに学校の者はこの事件を思い出すだろう。2,3年は。そんなふうにしないと人はすぐ何もなかったかのように振る舞ってしまうものだ。それでは、あの気の毒な少年や家族が浮かばれない。

 そんなふうに過激に思ってしまうのは、社会でも同じようなことが起きているからだ。とくにいま企業や職場で一番深刻なのはパワハラの問題だと僕は確信している。うつ病の多くがこれによって引き起こされているが、なかなか止まないのも、これを上層部が放置しているからである。不況にあって、とにかく売り上げを伸ばせ、稼げと下に圧力をかける中で、大声で怒鳴り、部下を恐怖で支配する管理職は、上層部にとって忠実な飼い犬のように思えているのかもしれない。こういうパワハラ型の上司は、いわゆる権威的性格というものを持ち合わせているので、上は米つきバッタのように振る舞うので上の覚えがよいことも手伝っている。この連中は、部下を犠牲にして自分を守ることしか考えない。こういう体質の組織が強いわけもない。多くの社員は、その不条理さの中で働きがいを失っているのだ。

 こういう管理職こそが組織にとってもっとも危険な存在であることをわからないとな。それがどれほどに組織の生産性を低下させているか、数字ばかりを見ている経営層はここに考えが及ばない。リーマンショックの影響がどうのとか言うが、実はもっとも肝心な、組織作りに大失敗していることに気づかないのである。この仕事していてひしひしと思うのは、日本の経済不況の根本的なものは、成果主義の導入など、目先の利益の追求などによって、企業が自ら組織を弱体化させてしまったことである。衝撃的なことには、数年前の話だが、ある企業では自殺が死因の一位になった。もちろんそんなことは公表できないわけだが、そんな信じられないことが起こっている現実に対して、きちんと考えた方がいい。
 
 桜宮高校のこともどう見ても部活動の中で起こっている犯罪でしょ。「体罰」とか「いじめ」とか呼んでいると何か本質的なものが見過ごされる。昨夜、サンデル教授が仕切って学校のいじめを議論する番組を見たが、発言する中学生のレベルが低いのでややがっかり。いまどきなら、もっと思考する子どもがいてもいいのになあと。それも「いじめ」という名称によってみなが情緒的になってしまうからなのかなあ。やさしい子どもたちばかりではあるの

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