先日の夜中、なぜだか急にグラディスナイトの「夜汽車よジョージアへ」が聴きたくなって、家中を探しまくるのだが見つからない。それでわざわざ遠い駐車場に行って車内を物色するのだが、それでもダメ。これは買わなきゃいかんのかなと、ネットで検索していると、アレサ・フランクリンがこれを歌っているCDがあるのを発見。知らなかった。けがの功名とばかりに購入。見ると、アデルやアリシア・キースまでもカバーしている。そのときには72歳になってた。でもその年になってもすごかったね。原曲よりもいいんじゃないか。数日後には、昔のフィルモアライブ盤まで買ってしまった。
そういえば、アレサの映画「リスペクト」がそろそろ上映されるんだよなと思っていたら、もう明日からだった。練馬でも観られるのが嬉しいなっと。声は出なくても、目と耳は問題ないんでね。僕の父親は年取ってから長い間耳が聞こえなかったが、それよりはいいのかも。
主演はジェニファー・ハドソン。アレサ本人が生前指名していたらしい。ちょっと声のかわいらしさが足りないなとは思うが、パワーなら負けないか。映画「ドリームガール」でも、ホイットニー急逝の時のアカデミー賞のトリビュートでもなかなか存在感を示したし。もはやアメリカを代表する歌手と言えるか。
J・ハドソンはもともと「アメリカンアイドル」の出身だ。いまは「新アメリカンアイドル」となってシーズン4か。今年はWOWOWで、ヘンテコな時間にやるのでほとんど観られない。数回観たけどちょっとレベルが低いように感じる。そろそろこの番組も限界か。擬似的な番組も増えてるしね。
それに中国なんかはとんでもなくすごいよ。人口が多い分、才能も多いということだろう。
あるときに、テレビドラマの挿入曲から薩頂頂という歌手を知り、とんでもない声域と声量の持ち主で、これは世界最高だろうと思った。しかし、中国版の「アメリカンアイドル」に登場してきた素人が薩頂頂の歌を歌ったところ、こっちのほうがすごかったのだから、もう驚くばかりである。興味ある人は「左手指月」という歌をYouTubeで検索するとよろしい。
こんな歌手がいるし、コロナも押さえ込んでいるのだから、中国はオリンピックに自信満々なのでは。
アレサは70過ぎてもあれだけのことができた。さて自分はどうなんだと。手術で声を失い、嗅覚を失いで、まあ命は助かったようだからそれだけで満足ではあるのだが、なかなか復活できないのがもどかしい。来年には声が出るようになる手術をするので、それには期待が持てるのだが、前立腺生検の結果によっては、また違うものが失われる可能性もあるしね。
鼻の機能で失われたのは嗅覚ばかりではない。鼻水を「すする」ようなこともできないので、鼻水は出放題。外出するときはティッシュで鼻栓をしている。時勢柄、マスクで覆えるからいいけど、マスクが不要になったときにはちょっと困るね。また、うどんやそばを「すする」というのもできないので、まとめてもしゃもしゃと食べる。家でパスタを茹でることがあるが、半分に折って茹でている。
ま、味覚が損なわれたのがいちばん大きいけどね。食べる楽しみ、酒を味わう楽しみがかなりなくなったのが痛いな。確実においしいのは甘いもの。最近では羽根つきの鯛焼きがお気に入り。それとフルーツ。夏頃まではイチゴ、いまはブドウ(巨峰系)ね。でも高いのが難点だ。
それと、どうも失ったらしいのは馬券を当てる能力のような気がする。手術後からこっち大きい馬券が当たらんなあ。先週天皇賞も「3頭立てか」と言ってたら、ほんとにその3頭のワンツースリーで、配当はとても低いし。それは関係ないって? でも、そうも思いたくなるんだよなあ。
まあ、いろいろ失ったが、残るもので音楽も映画も楽しめる。「リスペクト」楽しみだなあ。