困った、困った。また腰痛が悪化してしまった。まあ坐骨神経痛のような痛みと苦しみではないのだが、寝ることに支障がある。昨夜なんかは、痛みで寝られず夜中に薬を飲んでしまった。先週もらった薬が残っていたので助かった。坐骨神経痛のときとは違う薬なので、効き目は薄い。でも、飲むとちょっと和らぐ。
今日はちょっと治まっているが、腰と肩の上部が嫌あな感じである。右腕の痛みはほぼない。この2日、3日ほどがピークだといいのだがね。これまでの経験では、そうしたピークを過ぎれば小康状態になり、やがて治まっていくのだが。
今回は頸椎症のときと似てるなあ。あのときは、ある朝突然、背中が痛み、左腕が痺れた。いったい自分の身に何が起きたのかまるで分からなかったな。まだ40代だったしね。TCCも始めてなかったときだった。その後、わざわざ千葉の勝浦までリハビリに通ったもんな。あそこのタラソセラピーはすごく良かった。記憶をひもとけば懐かしいが、あれからもう30年は経つのか。
今回嫌なのは、寝ていると痛みが出てくる感じである。立っているほうが案外楽な感じがするんだよね。でもずっと立っているわけにもいかないし。まあ、坐骨神経痛よりは楽だと思って、もうしばらくガマンするしかないかな。今度こそ来週には良くなっているに違いない。
この間、沖縄で大規模な断水があったんだよね。このコラムでも警鐘を鳴らしていたのだが、今回は導水管(水道管の種類の一つ)の破裂が原因であった。導水管はダムから浄水場までをつなぐ水道管だが、この管が敷設されたのは1967年のことである。耐用年数は40年とされているから、すでに18年オーバー。このような事故が起きるのも必然だった。
このような耐用年数超えの水道管は日本全国を網羅しているわけである。それは地震における活断層なんかよりもはるかに危険なことかもしれない。しかし、それは地震と違って、事前に防げることなのだ。耐用年数を越えた水道管設備を新しいものに替える、それだけのことである。そんな当たり前のことができないんだねえ。
その理由の一つには、この国の水道行政の問題がある。日本では、2年前まで、上水道の管轄は厚労省、下水道は国交省という不思議な区分けがあった。水道関係で何かの不備や事件があっても、両省間でどっちの問題か責任かでもめることが多かったことは想像に難くない。それと全国の水道局行政との絡みもあるしで、問題はいつも先送りになっていたのではないだろうかな。24年の4月から、水道全般は国交省、水質は環境省に移管されたのだが、まだ頭の切り替えができていないことだろう。特に上水道にかんするエキスパートが国交省にはいないのかもしれないし。
そして予算がないということなんだろうが、まずは危険性を認識してほしいところだ。沖縄は断水で済んだが、あれが街中で起きたら大変だよね。で、ニュースにはならないが全国各地で陥没が起きてるみたいだし。
とにかく、工事さえすれば必ず危険はなくなるのだから、金をケチってはいけない。ひとたび陥没や事故が起きれば、その復旧のほうがもっとお金がかかってしまうんだからね。三郷では遺体の収容さえできずじまいである。いっぺんにやろうとすると大変だろうから、危険度の高い順で、全体の5分の1でいいから改修工事をする。それを5年かけて行うと。そうすれば、ひとまず息をつける状態になるんじゃないだろうか。
ちなみに、福島原発にかんしては、事故の後片付けに総額23兆かかるということだ。しかし、これにも懲りないのか、柏崎刈羽原発を再稼働なんて言う。ここの一号機は運転開始からちょうど40年である。あるいは、ここの原発で使われていた変圧器は42年前の代物だった。原発系学者を取り込んでいる電力会社は、原発の耐用年数を40年から60年に延長したが、沖縄の導水管と数字的に被ってるのは偶然の一致なのか。水道管も原発も、何かあれば人災なのであり、行政の失態であることは共通しているわけだが。
何でこういうことには慎重になれないのか、よく分からないところだ。人間は失敗しないと学ばないというが、福島原発でも何も学んでいないのだろうか。行政や大企業というのは恐竜みたいなもので、痛みが脳に届くのがとてつもなく遅いのだろうか。それとも感じないのか。
「台湾有事」問題の余波で、中国への輸出を止められた日本の海産業者だが、今回はさほどの痛手ではないようだ。以前「汚染水」問題で中国が日本の海産物輸入を止めたとき、当時のホタテの輸出先は何と中国が90%だった。このときは日本の業者にとっては大打撃、大事件。しかしながら、その後、中国以外にも多くの国がホタテを輸入してくれることになった。以来日本の海産物輸出は、あいかわらず中国がいちばんの輸出先であってはも、多大な依存ということからは脱却しているのである。
政治、行政、大企業というのは恐竜みたいなものだよね。でも、小さな日々を積み重ねて生きている小動物は学習能力が高いということだな。
結局、依存から脱却している分には、中国の脅かしや嫌がらせもそんなに大したものではない。たとえば、観光にしても、東京や京都などはどうってことはない。しかしながら、そうした裕福な観光地以外では、中国人客の激減は大きな痛手となっている。政府はそれを理解すべきだと思う。とくにそのきっかけをつくった首相にはその痛みを分かってもらいたいと思うのだった。
とはいえ、そうした観光小都市を含めて、今回は中国に対する依存ということを再考するにいい機会ではあろう。そこで、僕が思うのは大阪のカジノ構想である。あれは間違いなく中国富裕層を当て込んでのことだと思うが、今でもそんなことを当てにしていていいのかどうか、考え直す最後のチャンスかもね。
ああそうか、中国こそがもっとも厄介な恐竜なのかな。
