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菅野所長のエッセイ:退院を前にして

シャバが恋しいなあ。もうこれで入院生活3週間だ。

とはいえ、月曜には退院。もうちょっとの辛抱である。

今回は大変だったな。こうして退院を迎えるとなると、多くの人へ感謝しなければならない。

 

 

通常であれば、悪性のガンであろうと、職場の人以外には伏せておくものだがね。僕の友人たちがそうであったように。でも、僕の場合は喉頭全摘となるので、その変わり様からして、知らせなければならないとぼくは判断した。すべて終わってから、実はガンだったんだよねだけでは済まないところがあるよね。せめて入院直前までは秘密にしておきたかったのだが、実はメールをうっかり誤送信してしまって、予定よりも早く皆が知るところになった。それで余計な気を遣わせてしまったのが少し悔やまれるね。

でも、ここでも書いたが、術後、心身ともにボロボロの時にラインに乗せて届いた励ましは本当にありがたかったね。あそこからなんだか自分が人間に戻ったような感がある。

 

 

さてしかし、退院したからといってすべてが解決というわけではない。むしろこれからが大変なのかもね。日常生活で厄介なのは、喉穴に詰まってくる痰である。今は一日5~6回は吸痰の機械を使って処理している。今現在は、眠りについてからも、1回はやらないと呼吸が苦しくなるので眠れない。退院後は、この機械を買うか、レンタルで家におかなければならない。それに付属するチューブとかもいるしね。これ、職場にも必要かも。今後、痰の量が減ってくれればいいんだけど。

そして、食道発声というのを会得するために、週に2、3日は教室に通わなければならない。会話が少しでもできないとね。1月25日以降、会話はゼロ。すべて筆談だなあ。

食道発声は難しいらしく、時間がかかるようだ。もしどうしてダメなら、電気喉頭という手段もある。こちらは簡単だが人工的なんでね、ちょっと抵抗があるわけ。ぼくとしては、驚異的なスピードで発声をマスターしたいのだが。

 

月曜退院だが、急にいろんな行動は無理かな。脱走してみてわかったのだが、30分以上するとちょっと気分が悪くなったり。クラクラするのだ。まだ電車とかは嫌な感じである。それから、頻尿がちょっとねえ。血尿はすっかり治まったのでそれはよかったが、まだまだ体のダメージがあるみたいだ。で、しばらくはゆっくり過ごさなければならないようだ。近くのスーパーやコンビニ行くとか、区役所にいくとかは問題ないけど。ほんとのところは温泉にでも行ってゆったりと体を休めたいのだが。というわけで、職場にも挨拶くらいは行けるかもしれないけど、長居はできそうもない。申し訳ない。

 

何にせよ、この体で一人でやっていくのはなかなか大変な予感がする。そこがとても不安だけど、まあがんばるしかないな。

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