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自立と依存

 ウクライナの戦局、どうなってしまうのか、先が見えない。双方の体力はどれくらい残っているものなのか、それがわからないからね。

 日本では、先日からウクライナに千羽鶴を送るのは愚かな行為だとかがネットを賑わせているのだが、僕もそれがほんとなら同意するね。でも、今どきそんなことをするのがいるのかとは思ってた。そしたら、実は、それをしようとしてたのが障害者の就労施設の人たちで、送り先はウクライナ大使館だったという。そうなると話はちょっと違ってくるかな。

 SNSというのはやっぱり怖いね。詳細は省かれて拡散してしまう。そこを縄張りにしている連中ももっと気をつけてほしいものだ。意見を言うのは自由なんだが。もっとも、ひろゆきをはじめとして、ウクライナの人々の立場に立ってものを言っているという印象はまったくない。

 

 多くの人は、東日本大震災のときに、千羽鶴は迷惑だという被災者の本音を知ったわけで、やっぱりその辺はわかっている人が大半ではあるのだろう。でも、現実には、その答えは案外分からんよ。今回はウクライナ大使館の人が贈られてどう思うのか、未遂で終わったのでそれはわからないけど、その気持ちはありがたいと思うんじゃないの。でも、一番欲しいのは軍事支援、そしてロシアへの制裁、相手のニーズははっきりしているんでね。そこにつながるものじゃないと批判は免れないかも。ちょっと残念ではあるが。

 障害者の就労施設となると、きっと厳しい現実に直面することが多いと察せられる。そこで苦労している人たちがウクライナの戦況に心を痛め、自分たちにも何か出来ないかと考えたのだろう。その部分までも批判してはいけないよな。だって、もっと生活にも気持ちにも余裕がある大多数の人は何もしないんだから。

 もっとも自分がいろいろ苦労しているからこそ他人の痛みが分かるというのはある。逆に、健常者であるからこそ分かっていないことが実はたくさんあるのだ。そのあたりは、自分が障害者になって不自由な生活を送るようになってさらに分かってきたね。

 先日、駐車場の工事があるので、車を数日間他に移動して欲しいとの手紙の連絡があった。そうか忘れないようにしないとなと記銘したのだが、数日後から何度も何度も確認の電話が来るのである。家電に携帯に。まあ確認したい気持ちはよくわかるのだが、出られないし、こちらからかけられないしで、放っておくしかなかった。向こうは家電なのでSMSでの返事もできないし。そうしたら、職場に連絡が来たという。契約時に非常の連絡先としていたらしい。覚えてないけど。で、代わりに職場の人に「了解」を連絡してもらってこの問題は決着。

 こんなことが困るんだよねえ。ほんのちょっとの手間で済むことができない。そういえば、お店の予約の変更も受付の人にやってもらったなあ。ネットで予約はできても、変更は電話じゃないとできないとか、そういうシステムは困るんだよね。でも、みんなありがとうね。

 自らが脳性麻痺で医師でもある熊谷晋一郎さんはこう言っている。

 健常者は何にも頼らずに自立していて、障害者はいろいろなものに頼らないと生きていけない人だと勘違いされている。けれども、真実は逆で、健常者はさまざまなものに依存できていて、障害者は限られたものにしか依存できていない。

 依存先が限られてしまっていること、それこそが障害の本質だと熊谷さんは言う。僕も激しく同意だ。健常者は、依存先がたくさんあり、その分依存度が浅いので、自分が依存しているという意識を持ちにくい。そして自分は依存などせずに、自立していると錯覚するのである。

 僕は、昔から、依存症に触れて、しかし一般の人であっても何かに依存しないと生きていけないものだと言っていて、たぶん多くの人が?と思っていただろうけど、言いたかったのはこういうことだった。でも、まだ健常者だったからよく分かってなかったのだ。

 さて皐月賞はイクイノックスが多くのマイナス要素を乗り越えて2着。馬単、3連複、3連単と取ったが、信じ切れずにいたぶん、大勝ちとはならなかった。バカバカ。ダービーはもっと信じるけど、そのときには一番人気になって

るな多分。やはり勝負はここだった。バカバカ 

 

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