小泉進次郎陣営のステマ問題について、自民党関係者が、「自民党員は年寄りが多く、SNSに疎いので、ステマ問題の意味が分からない」と言っている。つまり、党員の老朽化により、この問題は余り問題になっていないということだ。ちょっと笑える。
そうした一般党員とは別に、ライバル陣営もまったく問題としていない様子がうかがえる。こちらは、つまり、どの陣営でもそういうことをやっているということなのだろう。日頃から当たり前にやっていることが、たまたまバレてしまったと。(ほんとはどこかのリークだろうが)でもこの問題で小泉を正面から非難すれば、自分にブーメランが返ると。
何ていうかほんとに情けない感じ。総裁選ではベガティブキャンペーンが禁じられているから、こういうことになるのかもしれない。そして小泉有利はは変わらないようであるな。
ステマ問題なんかは些細なことで、僕は小泉進次郎の能力自体が疑問だ。米の問題。あれほど名声を得るに絶好の機会だったはずなのに、米の価格は下がらず、むしろ上昇。あれは確実にサービス問題だったよね。世論の大きな後押しを受けて、農水の官僚とJAを揺さぶればいいだけの話だった。でも、何もできなかった。そうしているうちに総裁選となり、小泉はその責から逃れてしまう。
政治家としての基本的な能力がないんじゃないか? 何だかちょっと口は達者だけど。ああ、それは小泉だけのことではなく、日本の政治家すべてなのだが。おまけに「政治とカネ」には露骨な擁護派だし。ということで、SNSも現実も普通に見据えている人の中では、小泉政権が成ったとしても支持率は高くはないような気がする。
で、誰がなるにせよ、難問が山積みだね。
米の問題はもちろんだが、僕が思う危機的な問題とは、道路陥没だ。八潮の陥没では、その後微量ではあるが硫化水素が流出しているというようなこともあるし、早いとこ手を打たないとね。
国交省が国道にかんする報告を挙げ、緊急の対応をしたと言っているのだが、これは全国的に見たらごく一部のこと。あまり金がかからない処置をしているだけのような感じである。下水道の老朽化、腐食化の問題を多く管轄するのは全国の自治体であり、これを何とかしようと思ったら、莫大な金がかかる。そこを自治体と国とがどうやって協力するのか、これはもう一大事業で、約40兆円にも及ぶビジネスとも言われている。本来、アメリカのために80兆円使う場合じゃないんだよね。
それから全国の信号機の老朽化も深刻らしい。全国には206479機の信号があり、これは世界一多い。しかし、このおよそ4分の1が老朽化していると言う。つまり5万機を何とかしないといけない。信号機の設置費用は約400万ということなので、だいたい2000億円はかかるということか。下水道ほどじゃないね。
で、陥没問題に戻ると、以前「宇宙水道局」というのがあると知って驚いた。これは衛星のデータ、およびAiの活用により、漏水のリスク管理をするベンチャー企業のことだ。いやはやすごいよね。今や東京都を始め、全国自治体の水道局といくつか契約しているらしい。ドローンを飛ばして水道管の内部を観察したりするのも、いかにも現代的ではあるけど、そんなのよりも衛星からのデータのほうが信頼できるんじゃないの? 陥没問題は放っておけば確実に起こる災厄であるのだから、より信頼できる方法を採用したらどうかと思うのだが。
とはいえ、いくら素晴らしい方法があるにしても、そもそも行政のリスク管理意識が低ければどうにもならない。水道管や信号機が老朽化したり腐食化すること自体は自然のことなのだが、それで困った事態を招くのはリスク管理のできていない行政のあり方に因がある。たとえば、世の中の水道管には本来法定の耐用年数というものがあるのだが、これを越えてもそのまま交換もせずに使っている場合がすごく多いわけである。そこが問題の核なのだ。自然のことじゃなくて人災となるわけだ。
何のための「法定」なのだろうか、「耐用年数」なのだろうか。せっかく定めたのに、決めたのに、でも、今まで大丈夫だったからまだいけるだろと都合良く考え、お金をかけるのももったいないと金の使い道を間違える。愚かとはこのことだな。近年、同じ例を原発の継続利用で見ているわけだが、ほんとに危ないことしてるよね。
え? お前も自分の老朽化についてちゃんと考えろって?
痛いなあ。でも、そりゃ考えてますよ、日々。