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菅野所長のエッセイ:恩を忘れず

 先週は九州のほうに行っていたのだが、関東よりもさらに暖かく、地元の人も今年は異常だと言っていたくらいだ。東京は急に冷え込みがきつくなったが、これくらいが例年並みなんだろう。来週は12月だもんね。

 全国各地に行くと、その地方でしか得られない情報もある。九州のスポーツ新聞はソフトバンクがメイン。退団するのかしないのか、松田の去就が人々の関心事なのである。ま、メジャーに行きたい気持ちはわかるが、実力的に言ってやめといたほうがいいな。

 そのプレミア野球だが、韓国戦でバカみたいな敗戦。選手の選び方から采配まで疑問だらけの小久保ジャパンだったな。監督としてはほとんど才能がないのではないか。星野とは違うけど、内容は精神論しかないし。中田がいなければ予選通過も危なかった。しかし、大谷はできればいますぐメジャーに行って欲しいものだ。

 というふうにあっちにいたので、競馬も観られずである。本命イスラボニータが出遅れながらも3着に食い込み、1着がモーリスと、せっかく久しぶりの本線的中も、あまり買っていなかったのが残念である。日曜のジャパンカップはゆっくりと観戦できるので嬉しい。

 そうそう、鹿児島で鶴丸城址の復元作業というのをやっているのだが、これに対して岐阜県が建材などを支援しているというのがあった。これも、全国紙ではニュースになっているのか?
 何でも、昔、木曽川、長良川、揖斐川の三川の治水に当たったのが薩摩藩士だったとか。世に言う「宝暦治水事件」のことである。これは幕府の命令であって、完全に薩摩藩への嫌がらせだった。工事は困難を極め、事故の死者が30人以上、これに加えて抗議の自害をした者が数名いる。薩摩藩は内部財政が逼迫しているところに、この工事で現在にして数百億を使わされた。そのほとんどは借金である。1750年代中期、250年以上も前のことだ。今回の岐阜県の厚意はその恩返しというわけである。

 こういう話はいいなあ。当時の徳川幕府の劣悪さにも思うところはあるが、歴史というものがこういうかたちで生きてくるというのはいいね。あまり行くところではないが、岐阜県についてもおおいに見直した。ラモスが監督だからFC岐阜を好きになることはできないが、この誇り高さをもってすれば名古屋に劣等感を抱くことなどない。

 1980年代、メキシコで大地震が起こったときに、どの国よりも熱心に支援をしたのは最貧国のエチオピアだった。これもまた歴史をひもとくと、かなり昔の飢饉だったかのときにメキシコから厚い支援をうけたことへの恩返しだったということで、たいへんに感動したことがある。東日本の震災のときも、エチオピアは2500万円の義捐金を贈っている。
 この間、安倍首相がかの地エチオピアで支援の会見をしたが、しかし、こちらのほうはただのバラまき。大盤振る舞いして、内外にいいとこを見せたいというのが見え見えで、なんかやな感じである。ま、しないよりはいいのだが。やるなら、あのときのエチオピアにとっての2500万円の価値に等しい額を出すのが筋だよね。

 競馬でも恩返し馬券というのがある。前に儲けさせてくれた馬が出てくるとつい義理を感じてしまう。今度のジャパンカップにはそういう馬はいないな。むしろ恨みがあるほうが多いかも。しかし、馬のせいではない。自分の読みが悪いだけで。ただの逆恨みだ。
 本命は①ラブリーデイ。悪くても2着か。困るのはゴールドシップが出てくることだが、これは抑えまでだな。しかし、もしラブリーデイを負かす馬がいるとしたら、GⅠ6勝馬のゴールドシップとショウナンパンドラしかいないのではないか。
 ということで、まずは①ラブリーデイ1着固定で、2着3着に⑮ショウナンパンドラ⑩サウンドオブアース⑫ゴールドシップ⑪ミッキークィーン⑬ヒットザターゲット。あとは、ラブリーデイとショウナンパンドラの3連単マルチかなあ。

 

 競馬のほうはともかく、忘恩の輩にはなるまいと、年賀状を書く季節になって思うのだった。幸いなことに忘恩ということはあまりなく、恨みを持つということもほぼないな。そっちは忘れちゃうもんで。

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