菅野所長のエッセイ:50年目のストーンズ

 まだ終わってはいないが、やはり今週は少し楽だったなあ。

火曜日が休みだったのが大きく、これ以上はないくらい何もしないで過ごした。

 最近WOWOWのチャンネルが増えて、これの充実ぶりがめざましい。とくに音楽のコンテンツである。火曜日は、結成50周年ということで、ストーンズの特集があった。しかも、70年代のライブが二本続けて観られるという豪華さ。ブライアン・ジョーンズが死んで、後釜となったミック・テーラーのもの(72年だったかな)と、それがロン・ウッドに替わってからのもの。ミック・テーラー在籍時のVTRはわりと珍しいのである。
 どちらが良いかというと、判定は難しいのだが、やる気がみなぎっていたのは72年もので、ライブの出来としてはこちらがいい。ただし、ストーンズの雰囲気としては、ロン・ウッドのほうが様になる。ギターの腕は断然ミック・テーラーのほうが上だが、それだけではやはりダメだったのだな思う。

 この頃のを観ると、当たり前の話だが、日本で観たときにはかなり完成度が上がっている。ここをこういうふうにアレンジしていったのだなというのがよく分かる。とにかく当時はバックコーラスが甘い。実は、B・ジョーンズがいた頃には、いつもブライアンがバックコーラスをつけていたのだが、彼が死んでそこが弱くなっていたのだ。その後、女性のバックコーラスをつけるようになったのだが、これで飛躍的にサウンドが垢抜けていったわけである。

 おお、それから、何と言っても感動したのは、これまでどのライブバージョンを見ても聴いてもなかった「スイート・バージニア」が演奏されていたことである。アルバム「メインストリートのならず者」に収められた、ストーンズの中でもカントリー調の異色の曲。当時、これが大好きでハーブのイントロをよく練習したなあ。これが1972年のことだ。ちょうど40年前か。あの頃何やってたんだ? 大学に行ってたのか。だとすると、軽音でロックやってたと。たぶん仲間にこの曲を推したんだろうが、却下されたんだろうなあ、やっぱり。

 それにしても結成から50年とは、いつも思うが大したものだ。彼らがアルバムを出し続ける理由は「ライブをやるためだ」ということだが、「スイートバージニア」を聴いてほんとにそうなんだなと思ったね。つまり、どんなマイナーな曲でも一度はステージで演奏してるんだなと。その中から残った曲が現在のライブで行われていると。それはもう珠玉の曲たちだね。

 とそんなこんなで、4時間くらいはストーンズ。夜にはまたもやアデルのライブがあった。グラミー取ったせいで、何度目かの再放送。これもまたじっくり見ました。今度はしっかり録画もしつつ。やっぱり素晴らしい。僕の音友は、アデルなんて大したことないんじゃないかと最初は言ってたが、このロイヤルアルバートのライブDVDを購入してたちまち考えが変わったほどだ。このライブはこれまでどのライブにも観られないすごさがあるのだ。それは観なきゃわかんない。

 そういえば、「アメリカンアイドル」。トップ24人が決まったのも束の間、次なる段階はこれを一気に13人にするという厳しい展開。この回はもう観てて胸が詰まるほどの壮絶な戦いだった。2,3人を除けばみんな通してやってもいいんじゃないのと思うが、そこはもうしょうがない。13人の中で僕が好きなのは、エリカとエリーズなのだが、視聴者投票だからちょっと分が悪いか。しかし、ここでもアデルの曲が一番選ばれる。それもまた当然と言えば当然か。

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