菅野所長のエッセイ:小さい人間はこんなことで悩む

 先週の競馬では、ハープスターがようやく追い込んできて、馬券は取れたが、どうせ負けるなら3着のほうがよかったのにと情けないことを口にしたくなる。今月は、忘年会とか税金とか、お金が出て行くばかりなので、競馬で稼がないとどうもいけない。競馬の読みは達人の域だと思うが、馬券が下手だ。
今年の仕事もあと2週間くらい? 早く終わらないものか。もうそろそろ嫌になるまでだらけて過ごしたい。

 そういえば、最新のアメリカの研究で、写真をやたら撮る人は被写体への記憶が浅いというのがあった。つまり、それを記憶に残そうと写真を撮るんだろうが、結果はその逆だということ。ナビに頼っていると道を覚えないとか、助手席にばかりいると道を覚えないのと同じようなものかな。となると、僕などはまったくそういうことをしないので、逆にいろんなことをよく覚えていることになる。そうかもしれない、年齢的にかなり物忘れは激しくなったが、基本的にはものすごく記憶力はいいほうで、昔からあんまり覚えているのも恥ずかしいので、嘘をつくことがよくあった。そんなことまで詳しく覚えているのは何となく恥ずかしいような気がするからである。よく考えればそんなに恥ずかしいこともないのだが。

 以前、デブタレの伊集院光が、食事に行ったときに、大盛りとかお代わりと言うのが恥ずかしくてできないと述べていた。彼が言うには、それを言うと、店員が「やっぱり」という雰囲気を出すんじゃないかと想像してしまい、それが嫌なのだそうだ。微妙な恥ずかしさである。こういうところに彼のセンスがあるのだなと思ったのだが、実は自分にも、目下どうしたものかと、恥ずかしさをめぐる葛藤がある。恥ずかしいが、それを公開しちゃおう。

 僕は今年の初めに還暦を迎えたわけである。その後に映画に行ったとき、会員期間が切れているので更新しますねと言われた。どうぞしてくださいとなったら、「ああ、先日からシニアになってますね、ですから1000円です」と言われたのである。ほう、そんな利得もあるのか、年取るといいこともあるんだなあと得した気分で映画を観た。

 でもまだ自分がシニアになったという自覚が足りないので、その後、映画に行くと普通にまた1500円取られても何かヘンだなあと思うだけで気づかない。2,3回して、そういえば俺はシニアだから1000円じゃないのかと思い出したが、係員のほうはいっこうに気づかないようだ。オートで料金が出るわけじゃないのだね。

 で、「会員カードのデータを見てください。実は僕は1000円なんですよ」が言えない。どうしても言えない。見るからにそうだなと思える人なら係員もチェックするのだろうが、僕の場合はどこからどう見てもそうはみえないのだろうな。私服はとくにだらしない格好してるしね。
 それに、言えば「ああそうでしたか、失礼しました」となるだろうが、次の回にはまた同じことが繰り返されるだろう。そうなると多分ひじょうに不愉快になってくるだろうし。ああ、このばかばかしい問題を誰か解決してはくれまいか。

 てなわけで、恥ずかしながら有馬記念まで僕の戦いは続く。今週は朝日杯フューチャリティS。本命は不在のような。堅く収まる傾向があるけど、今年は波乱があるんじゃないのか。思い切って⑯ショウナンワダチを一応の本命にしようか。悪くとも3着までに入ってくれまいか。⑬プレイアンドリアルとの3連単マルチが本線。

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