いよいよ今年もあとわずかです。術後の状態が安定していたこともあり、個人的には平穏な年だったような気がする。でも、元旦に能登で大地震があって、復旧が遅々として進まないことには心が痛む。
能登半島というのは多少特異な地形をしており、空から観るとよく分かるが、高い山が全然ない。だから住もうと思えば住めるところが多く、そのせいで集落が散っているらしい。だからこそ、孤立する所も多くなるということだ。当初、救援が上手くいかなかったのはそういう事情もあった。
けれども、それ以降の復旧の遅れは人災そのものであろうね。ソフトバンクの孫社長も、トランプ政権に貢ぐ金の10分の1くらい能登につぎ込んでくれないものか。誰か、珠洲の町をまっすぐにしてくれ。
とはいえ、能登には自力で頑張れるポテンシャルも十分にあるのではないか。僕がすごいと思ったのは能登の夕日だね。のと里山街道を金沢に向かう途中、日本海に沈む夕日の美しさときたら。たとえば世界には「三大夕日」なんてのがあると思うのだが、能登の夕日は日本の「三大夕日」に入れていいんじゃないか。あれは僕が観た夕日の中でもっとも綺麗な夕日のひとつだった。しかも街道の脇にある砂浜は、「千里浜なぎさドライブウェイ」と言って、日本で唯一ドライブができる砂浜なんだよね。これが全長8キロもある。
ああ、でも、最高だったのは、ケニアで観た夕日だったかも。あのときはヌーの群れが途切れることなく地平線を歩いていて、それが逆光で黒いシルエットになってた。
話は変わって、先日の「M-1]はなかなか面白かった。やはり令和ロマンとバッテリィズの二組は抜けてたかな。それにしても、松本人志がいなくてもお笑い界は大丈夫だということがよく分かる。いなくてもまったく困らないよね。中居正広のスキャンダルといい、ジャニーズ問題の残滓共々、芸能界の大掃除が進行しているということかな。こんなふうにして、どんな組織も新陳代謝が起こっていく。その中でずっと生き続けていく人がどれだけすごいかだな。
たとえば明石家さんまなんてのは、実は本当に真っ直ぐですごい芸人なのである。反社との付き合いで芸能界から消えた島田紳助との比較でも明らかで、昔、大勢のヤクザに絡まれて、組長のためにここで芸を見せろと言われ、さんまはかたくなに断り続けた。一方紳助は「いいからやろうや」と何回もさんまを説得するのだが、さんまはまったくそれにも応じず、しまいにはヤクザがあきらめた。という話がある。
こういう芸人がいると知れば、松本人志などが特別な存在であろうはずもないと僕は思うのだがね。松本が崇拝されるのは、彼を含めた芸人たちの世界がいかにも狭く小さいことを示しているのではないか。令和ロマンとかバッテリィズはその辺からはみ出てくれることを願っているんだが。
さて先週の有馬記念。大本命ドウデュースが出走取り消しでもう何が来るのか分からなくなった中、僕はカモだと思ってたレガレイラが優勝。まったく困ったものだ。「有馬良ければすべて良し」として一年を帳消しにしたかったのだが。でも、明日まだホープフルステークスというGⅠがあった。「ホープフル良ければすべて良し」に変えよう。それがダメなら日曜には最後の最後、地方GⅠ「東京大賞典」があるしね。かようにギャンブラーは懲りないのである。
で、ホープフルS。じっくり検討するのは今夜だが、現時点では本命⑥クロアデュノール、対抗⑫マジックサンズ、穴⑧デルアヴァー、他に①ジョバンニ、⑱マスカレードボールだ。本命が3着くらいに落ちればいい馬券だが、果たして?
年末恒例のPUSHIMのライブ。横浜のビルボードだ。もちろん六本木のほうが近いけど、馬車道までは練馬から一本で行けるので、案外便利である。懸念されたPUSHIMの声の状態はまずまずだったし、セットリストも良かったのだが、ベースの音が大きくて歪む。それがずっと気になってしかたなかった。ベースがバランスを保てたのはⅠ曲だけ。ステージの端にいるミキサーはいったい何をやっているのか? こういうことが続けば、観客も次第に離れていくぞ。実際、Firstステージだったせいか、客が少なかったもんね。3分の2の入り。PUSHIMのライブで満席じゃないのを観たのは初めてだったね。
今年の記憶。一番良かったのはオリンピックのやり投げ北口榛花だな。何といっても陸上の金メダルというのがすごい。女子マラソン初の高橋尚子以来の感動かも。来年の世界陸上は観に行く予定です。
観るのは陸上だけじゃない。去年京都の外れ、丹後地方の伊根に行って以来、自分の中に普通の観光も悪くないという気持ちが芽生えた。外国に比べれば、日本の景色などあまり大したものではないなと思ってきたが、日本もなかなか捨てがたいものがある。来年もいろいろと行ってみたいものだ。
ということで、多くの人に支えられながら無事に一年が過ぎました。とくに、こんなポンコツの所長がいるTCCのスタッフには感謝です。
来年もTCCをよろしくお願いします。