先週は出かけていたので、このコラムはお休みした。友人と山口に行ってたんだよね。
山口に行くのは何十年ぶりだろうか。いつも宇部に降り立っていたが、今回は岩国だ。友人は錦帯橋も秋吉台も行ったことがないので、僕も久しぶりに訪れたのだが、天気がいいせいもあってか、前よりも良かったね。錦帯橋も川岸に下りて観てみるとさらにいい。大きくて美しい。日本のあらゆる橋の中でこの橋がNo.1だろうな。秋吉台も、初めて行ったときにこんなにスケールが大きいのかと驚いた記憶があるが、何十年ぶりかで行くと、再度同じ驚きを持つ。秋芳洞もやっぱりすごいし。
今回初めて行ったのは日本海側だ。あらゆる都道府県で日本海を観たが、山口は初めてである。長門市には近年評判の元乃隅神社がある。断崖のところにたくさんの赤い鳥居が立ち並ぶ神社だ。伏見のようなスケールはなく、鳥居の数は123基だが、まるで火曜サスペンス劇場の舞台のような場所にあって、その景観はなかなかだ。天気はいいが、風が強く、海は荒い。突端のほうまで行けるのだが、強風にビビりまくる。同じ山口でも、穏やかな瀬戸内海とはまったく違うね。
ここは、他よりも混んでいる感じである。外国人も多いし、やっぱり人気スポットなんだなと実感する。元乃隅神社は、京都の伊根湾とか山形の銀山温泉と同じように、外国人に見出された観光地なのだ。山口はもともと見所が多い県だと僕は思っているのだが、ここが加わって強みを増したね。僕らもそうだが、ここからは萩も遠くないし。
萩の街はほんとに上品な感じである。吉田松陰が生まれたところだからかなあ。昔の城下町の町並みも残っているところがあるが、倉敷のほうがスケールは上かな。でも、全体的には萩のほうが雰囲気がある。今回は行かなかったが、津和野(島根県だが)もここから近い。
泊まったのは岩国から西へ30キロの柳井というところだ。とくに何もないところだが、なかなかいい飲み屋を見つけたので良しとしよう。そして、山口といえば、九州よりも甘い醤油を使うという印象だったが、県の東西で違うようである。宇部から下関あたりはすごく甘いが、柳井や岩国では普通である。つまりは九州に近いほど甘いのだろうな。これは今回の発見のひとつだ。あとはこっちのほうではベラを普通に食べるみたいで、飲み屋のメニューにあった。大分で釣りをする人のユーチューブでもようくベラを食べている。僕も生まれて初めてベラを食べた。特に美味くはなかったが。
関門海峡はすごく狭く、ときに熊も泳いで渡ることがあると聞くし。いろんな意味で山口と九州とはひじょうに近いようである。
そんなふうに山口を堪能していたが、その間、世間ではトランプが大統領になっていた。ビヨンセもガガも、スイフトもほとんど選挙に影響を与えることはできなかったようだ。所詮彼らはセレブだからな。物価に苦しむ庶民たちにとって、高邁な政治思想を語られるよりも、保護政策をしてくれそうなトランプのほうがいいんじゃないかとなったのだろう。
と日本を見れば、躍進した国民民主の代表が元グラドルとの浮気がバレて大騒ぎ。党としては、玉木の他に顔が知られている者がいない現状なので、代表を下ろすわけにもいかない。しかし、以前のブログで「絶対に不倫はしない」と宣言してたことも掘り起こされたりして、まだまだピンチは続く、である。しかし、数日前から髪の分け目を左から右にしているのはどういう意味なんだ?
さて、しかし、「103(6)万円の壁」という、時節が時節なら流行語大賞になったであろう話題を提供したのも玉木雄一郎である。国民民主の躍進はすべてここだ。で、玉木にはこれを頑張って欲しいので、、浮気の件はとりあえず不問にしようという声もけっこうある。
うーむ、これってダウンタウンの松本人志問題と似てるよね。松本擁護派も、松本はお笑いの天才で、あんなに面白いんだからテレビに復帰させようという考えだろう。
まあ分からないでもないかな。でも、僕がひとつ思うのは、国民民主の考え方、103万円の壁を破るというのはそんなに上策なのか? ということである。国家的な大幅な税収減、高所得者のほうが得をするとかのデメリットもあるし、単純に手取りを増やすということなのだが、それってほんとに単純過ぎないか? もっと考えたほうがいいんじゃないのか、財務省出身なんでしょと。ま、選挙用に耳障りの良いスローガンが必要だったんだろうけど。アドバルーンも上げすぎると回収が大変だね。
子どもの頃、わりと近所に、アドバルーンをつくっている小さな会社があって、上空からアドバルーンを降ろす作業を飽きもせず見ていたことがある。風が強い日で、あれはすごい長い時間だったな。
同じく、松本人志はほんとに替えの効かないタレントだったのか? 松本がいなくても、つつがなくテレビ番組は運行しているではないか。まあ擁護派は松本の子分筋だったり、吉本の一部だったりするのだが、吉本全体としては半ば見限っているんじゃないかと思うのだがね。
もっとも内部の幹部社員にも松本閥というのがあって、そこと子分筋がいろいろと復帰プランを考えているんだろうと思うが、世間の多くはもう見たいとは思っていないと思うよ。そこが一番の問題。アンジャッシュの渡部だって、宮迫だって、出てきたら皆が事件を想起するでしょ。みんな嫌な気持ちになるわけよ。嫌な気持ちにならないとすれば、それは擁護派の証明になるかな。
訴訟の取り下げだが、誰がどう考えても、ああ、裁判で勝ち目がないから取り下げたんだと分かることだし。つまり、負けを認めたと。文春の言うことは正しいですよと。実質的に和解だと言えば聞こえはいいけど。まあ、ダメダメな弁護士を雇ったんだろうけどね。
驚くのは擁護派とか子分筋は、勝ち目がないから取り下げたとは思ってないみたいなところだね。「物的証拠がない」ことが一番重要だと言ってたり。これを「証拠がない」と同義にしているみたい。バカなのか、眼が曇っているのか、眼が曇っていることをバカと言うのか、わざとそう言っているのか。いずれにしても、僕の目にはトランプ派と同じように映るのだがね。