今年はアメリカで1勝くらいはするんじゃないかと思っていた女子ゴルフの西郷真央だが、何とメジャー大会のシェブロン選手権で初優勝ときた。最終日はトップタイで最終組だったから、当然期待はしていたのだが、ジワジワと後退していったので、今回は無理かなと思った。ところが、これは確実に優勝と誰もが思ったタイのアリア・ジュタルガーンが、最終ホールの第3打でまさかの(ほぼ)空振り。アマチュアならありえるが、プロではまずありえないミスだった。
この出来事により、西郷以下、他の選手たちに幸運が舞い込んだ。トップタイが5人となってのプレーオフ。こうなると、待機していた選手よりも、さっきまで身体を動かしていた最終組の西郷は若干有利とも思える。さて、プレーオフもまた多少劇的な展開となったが、女神は西郷に微笑んだ。専門的なことになるので省くが、西郷にはラッキーな展開ではあった。
とはいえ、この勝利にケチをつけるわけにはいかない。昨年は、トップテンに7回くらい入り、ルーキーオブザイヤーを獲得しているのだ。そして高額賞金、優勝1億7千万円、有力選手が出揃うこの大会でトップタイで最終日を迎えているのだ。2年前、日本で約半年間で5勝も挙げた実力はダテではない。
当たり前の話だが、ラッキーだけでは勝てない。ボールはあきらめない奴の前に転がってくるのである。西郷ももうダメかなと思いながら、あきらめなかった。それでプレーオフの5人にギリギリ入れたのだった。まだ23歳。これからも勝ちを積み重ねる可能性は十分ある。楽しみである。西郷だけでなく、今シーズンからは山下がいるし、竹田がいるしで、かつて「黄金世代」ともてはやされた渋野や畑岡はかなり霞んできたなあ。もう肉眼では見えなくなっているかも。
WOWWOWでは、アメリカ女子ゴルフツアーのほとんどを中継するのだが、オンデマンドに加入すると日本選手専門チャンネルというのが観られる。僕はこれに加入しているので楽しみが倍増しているのである。
さて、先週行ってきた弘前の桜もさすがに半分は散ってしまったようである。本当は散り際くらいに行くのが最高ではあるけどね。
よくよく考えれば、弘前までをたった1日の旅とするのはいかにももったいない、と思わなくもない。まあいんだけど。たっぷり予習したしね。
で、バスに乗ってて気づいたが、弘前の町は喫茶店やカフェが多いのである。調べると、弘前は「コーヒーの街」なんですと。ほう、そんなにコーヒー好きが多いのか。こういうのも町おこしの一環なのだろうか。宇都宮みたいに、コーヒーの消費量が全国何位なのか、算出してみたんだろうか?
で、自分で調べてみたところ、「消費量」とか「コーヒー好き」とかいろんな基準があるのだが、総合的な1位は確実に京都だね。案外な上位に鳥取があったりするのだが、コーヒーの好き嫌いや消費量はパン食と大きなかかわりがあるようなのだ。なるほどね。で、弘前も青森も別に上位にあるわけではない。
ちなみに、喫茶店の数についいても調べてみると、一位は高知県、次が岐阜県とか意外な県が出てくるではないか。これは外食産業と女性の従業という問題がかかわってくるらしいのだ。こういうのは面白いねえ。今後もいろんなことについて調べてみようかと思う。何というか、先入観が吹き飛ぶんじゃないか。
で、弘前は、残念なことに「コーヒーの街」というほどではないみたいよ。
ま、弘前はりんごがあるからいいんじゃないの。これは文句なしに日本一だ。僕なんか、高い金出して、弘前産のリンゴジュースを一年中飲んでるし。身体を切ったら、血管からりんご果汁があふれ出すんじゃないか。弘前のストレート果汁を飲んでいると、他のは飲めないもんな。
桜とりんごは日本一。他には食べ物も美味しい。飲み屋に行くとフジツボの塩ゆでとかあるんだよね。最初はゲテモノかと思ったのだが、これがなかなか上品な味で美味い。海鮮はもちろんだし、鳥のシャムロックもいいし。 あとは青森は女性が可愛い。昔から東北では「秋田美人」と言われることが多いけど、僕の中では断然青森なのである。
でも、何となくじり貧だよね。青森は。りんごは生産量が減り続けているらしいし。桜は2週間くらいだし。でもね、売りどころはもっと他にあるんじゃないか。コーヒーなんかよりね。その辺は大事なところだ。いい素材はあるんだから。県人が一丸となって考えてほしいものである。せっかく新幹線が直通しているし。秋田や山形より、遠いけど、便利なんだよね。
あっと忘れてた。優勝した西郷真央ちゃんの所属は「島津製作所」だった。キャップには”Shimadsu”とあるのだが、外国人には伝わっているのだろうか。分析計測器、医療機器など最先端技術を追求している会社である。2002年、田中耕一さんがノーベル賞を受賞している会社だ。
昔僕が驚いたのは、汚染の計測についてである。田中さんのノーベルの前のことだったが、25メートルの真水のプールに、スポイトから一滴の液体を落としただけでも「汚染」が検知できるという話を聞いたことがある。日本の技術、研究というのはすごいんだなあと実感した話のひとつだった。
その島津製作所のホームページを見ると、西郷真央の写真とともに「歩み続けよう ともに世界で」とコピーをしている。「決してあきらめることなく、自分を信じて、挑戦し続けていく」とも。今回の優勝と重なるなあ。
島津製作所は人選においても超一流なのだった。