今はオランダのアヤックスにいる富安が先日スタメン出場。ケガをしてから長い欠場を強いられ、アーセナルから移籍、この2試合は後半で途中出場していてコンディションを整え、何と1年10ヶ月ぶりのスタメンである。
で、試合を観てみると、これがもう、格が違うプレーぶりなのである。中学生のサッカーに大学生が入っているみたいな感じ。スウェーデンにいたときの谷川萌々子みたいなものだ。プレミアの強豪アーセナルでレギュラーを張っていた富安であるから、オランダリーグなら当然か。とは言え、これほどの長いブランクだからな。何というか、富安は「日本の誇り」だという思いになったね。その復活、嬉しい限りである。
長い間、男子代表はとにかくDF陣がネックだったのだが、大黒柱の富安が復活し、他に鈴木の台頭、安定の渡辺、伊藤などがいるのだから、怪我人だらけの攻撃陣よりもはるかに世界レベルに近づいてきた感もあるね。ほんとに意外、望外である。これなら世界のトップと互角に戦えるのではないか。ベスト8はかなり有望ではないか。
いくら森保でも、先日の試合を観れば富安の偉大さが分かると思うしね。でも、いまだ長友を呼びたいみたいだから、それも何とも言えないかな。
一方でなでしこ女子は、あいかわらずDF陣が弱体である。こちらも監督が問題だな。W杯は2年後だというのに、何で今なお熊谷を使うのか理解できない。これでは世界と戦えない。
昨日はアジア杯準決で韓国に4-1。しかし、アジア相手だからな。ニールセンは勝ってご機嫌だった様子だが、韓国はランク21位。そんな相手にシュートを6本も撃たれ、点を献上する。そういう内容なのに試合後笑顔が出てるようじゃダメだよね。
何ていうか、世界的な強豪である日本代表の監督という座に就いたこと、それが彼にとってとりあえずのゴールだったのかもしれないな。名門マン・Cから来たとはいっても補助的なコーチに過ぎなかったしね。志が足りないんじゃないか。選手の5,6人が世界のベストイレブンになってもおかしくないくらいの陣容なのにねえ。でも、DF、とくにセンターバックは完全にアジアレベル。ここさえ強化できれば世界一になる要素は十分だ。そこが分かっているのかいないのか。谷川と長谷川の使い方もおかしいしね。マンチェスター・シティのように、長谷川をもう少し守備的なボランチにしないと弱いDFをカバーできないし、谷川を前目に置いて得点力を上げないともったいないし。
ベネズエラの優勝で終わったWBC。このためだけにネットフィリックスに加入していたのだが、その価値はあったかな。ドミニカ-アメリカ戦なんか、病院の診察に遅刻しちまったぜ。一発勝負のトーナメントだから緊迫感がすごいんだよね。どの試合もワールドシリーズの第7戦のようだった。
ベネズエラは強かった。日本戦、イタリア戦とも見事な逆転勝ちだったが、負けているプレッシャ-もあったろうに、ああいう勝ち方ができるというのは強さの証明である。そしてアメリカとの決勝。8回裏に追いつかれて、これはもう完全にアメリカ有利という雰囲気になっていた。しかし、9回の表、ほんとにもう、あんな緊迫した場面で盗塁させるかね、それを決めるかね。そして4番のタイムリーで決勝の1点をもぎ取ると。アメリカも底力を見せたけどね。ベネズエラの熱量に負けたかな。
僕としては、政治でアメリカに蹂躙されているベネズエラが、野球ではアメリカに地獄を見せたことに快哉を送りたいね。経済、軍事力、国力では落ちても野球では俺たちが上だと、ベネズエラの国民もさぞかし嬉しかっただろう。ほんとにめでたいことだ。
ベネズエラの強さは本物だから、日本が負けるのもしかたないと納得できる。けれども、日本はそもそも戦い方を間違えていたと思うね。こういう強国相手なんだから、日本らしい野球をよりブラッシュアップしていかないと勝てないんじゃないか。
大谷をトップバッターに据えるというのは、とにかく先手必勝、力で相手を粉砕していこうとするドジャーズ型、大リーグ型の野球である。これを持ち込んだときに、すでに日本は敗北の道を歩んでいたのかもしれない。
「大谷一番」の戦法で望んだ今回、日本の総得点の50%以上はホームランによるものだった。さすが攻めの野球である。しかし、日本は過去に3回優勝しているのだが、優勝した3回はいずれもホームランによる得点は25%くらいなのである。つまりホームランや長打に頼らない野球をしていたことが分かる。一方、今回も含めて優勝していない3回は、得点の45%~55%がホームランだった。つまり、そういう大味な野球をしていると負ける、細かく、つなぐ野球をしているときが日本の強さが発揮できたということなのだ。
そんなデータ、戦前に分かっていなかったのだろうか。分かっていても、大谷さえいればと思ったのだろうか? それは、まるでロナウドがいるからポルトガルはW杯に優勝できると思うのと同じようなものである。いずれにしても、今回のジャパンのベンチワークは相当ひどかった。その頭脳はなかなか低レベルだったのではないかと思うのである。試合を観てても感じたことだけど。
でも、そもそもの姿勢というか、野球観なのかもね。謙虚に他国の強さを認め、挑戦者としての野球をするのであれば、一番はソフトバンクの周東、大谷は3番か4番、それ以外の選択肢はなかっただろうに。
一方、ドミニカもベネズエラも,そしてアメリカも、日本の良さ,強さを十分に研究し、それを自国に取り入れていたように見える。大味な野球では日本に勝てないと、彼らは実に丁寧な野球をしていたよね。あれだけのスーパースター軍団がフォアザチームに徹するのである。そりゃ強いよね。それは、かつてなでしこジャパンがW杯で優勝した後、世界各国が日本式の細かいパスサッカーを取り入れたときと似ている。それをやられてから日本は勝てなくなり、低迷期に陥ったのである。
こうしてみると、野球もサッカーも同じだな。サッカーW杯(男子)でドイツやスペインに勝ったときのこと、日本には決して傑出した選手はいなかった。でも、オシムイズムが根底にあるからか、みながよく走り、相手の攻撃を潰していった。そして少ないチャンスをものにした。野球では、長打に頼ることなく、つなぐ野球、守る野球で3度の世界一になった。
それが日本の戦い方の基本ということだろう。それを忘れていては、上位国には勝てないのである。前回の優勝で驕ってしまったね。サッカーのほうは驕りようがないけど。
今週も何てことだろう。姉妹都市の話をするはずだったのに。来週に乞うご期待。
