ご予約専用フリーダイヤル
0120-556-240

二宮の提言

 今週は個人的には厳しい状況なのであった。火曜日、朝起きると腰が痛くて痛くて。坐骨神経痛ではないんだよね。まあとにかく動かないように1日を過ごして、次の日に久しぶりに整形のクリニックに行った。すると、おおまかには腰椎症というくくりで、僕のように起きると腰が痛くなる人もときどきいるらしい。要は、腰椎のクッションとなっている軟骨がすり減った結果、こういうことになると。50肩とかと同じ理屈。「やっぱり年のせいですかねえ?」と聞くと、「そういうことです。今回は寝ているときに妙なひねり方をしてしまったのだと思います」だって。「でも、レントゲンで見る限りは、慢性的なものとも言えませんので、安静にしていれば良くなるでしょう」

 年齢とともに軟骨がすり減っているところに、ヘンな負荷がかかってしまったということか。で、水曜は薬を飲んで痛みは消えたが、木曜はまだ痛い。今日は、モヤモヤした感じだが、だいぶ腰回りの痛みはなくなったので、がんばって仕事場に来た。でも、その代わり、肩甲骨あたりまでの背中が痛い。風邪のときの痛みに似ているのだが、風邪を引いたわけでも、熱があるわけでもない。腰椎症の余波なのか? よく分からないが、とにかく家で静かにしているしかない。来週には収まるだろう。

 と自分の「有事」は何とかなりそうだが、台湾、中国問題はの火はさらに燃えさかりそうな気配である。どうも完全に習近平案件となってしまっているようで、渡航注意、海産物輸入ストップに加えて、このままではさらに多方面で圧力がかかりそうだ。

 新政権は早くも大ピンチか。トランプや国内の保守派に向けて勇ましい発言をしたのがいいが、こういった日中対立の構図を国民が望んでいるのかどうか。そこが肝だよね。自分たちの考えと国民の総意とがどれほど一致しているのかどうか、そこを吟味しないと、下手すると支持率なんかあっという間に下がるかもね。

 たとえば、中国からのマナーの悪い訪客が減少するのはありがたいと言う人もいて、僕もそういった中国人には来てほしくないと思っている人間ではある。しかし、たとえば各地のホテルではドタキャンが多数発生し、しかもキャンセル料は払われないという憂き目に遭っている。ものすごい打撃だよね。ホテル業界以外では、水産加工業者、その輸出業者、在中国の飲食業などの痛手も大きいだろう。今後は他の経済にも大きな打撃が来ることが予想される。安倍元首相も言えなかったことを発して、いっとき溜飲を下げることはできたかもしれないが、その代償はかなり大きそうだ。こういうのって政治戦略的に疑問はあるし、先にも言ったように、そもそも国民の総意を勘案していないところから来ているような気がする。

 高市政権の懐刀、自民党のラスボス、最終兵器、裏の総理と僕が思っている片山さつきはいったい何をしているのだろうか? 下手を打つと、次の総理の目がなくなるかもよ。天皇の継承なんかにしても国民の総意はどこにあるのかを考えたほうがいいよね。政治家の中では抜きん出て頭がいいんだから頑張ってほしいものだが。

 それから中国では、渡航を(実質)制限するとともに、日本にいる中国人に対しても注意喚起をしている。日本人が乱暴や嫌がらせをするかもしれないから気をつけろということだろう。日本人としては、中国にいる日本人こそ最大限の注意をしてほしいと思うわけだがね。日本人はそんなことしないぜ。

 と言いたいところだが、かつて関東大震災のときには朝鮮人が井戸に毒を入れたというデマが流布したことがあったなあ。だから、今の日本人はほぼそういうことしないと言い換えるべきか。それは日本人の民度がはるかに上がったことを意味する。しかし、あらゆるところで問題となっているように、中国人の民度はと言うととても先進国のものとは思えない。だから国の対立があれば、それが即一般人の意識行動に影響を与えてしまう。

 日本にいる中国人に注意を促すのも、自分たちはそういうことをする、からだろう。自分たちはするから、他の国の連中も、日本人もするだろうという類推がそこにはある。中国ばかりでない。韓国が日本は何でも韓国のものをパクっている、盗むとなじるわけだが、それもまた自分たちがよくパクるから、盗むから、他の国も同じことをすると思っているのである。中国も韓国もパクリ文化だからね。だから、苛烈な科挙の歴史を持ち、その伝統の下、あれほどの学歴社会、成績重視の国でありながら、ノーベル賞は取れないんだよね。

 自分がそうだから、相手もそうに違いない、彼らの頭から離れないこの思考は、基本的に他者の思惑というものを考え、取り入れるような、メタコミュニケーションができていないことによる。民度が低いというのは、つまりそうしたやや高度なコミュニケーションのあり方を知らず、自己本位、自己中心という幼児的なあり方から離れられないということだ。そういう国を相手に、同じ次元でやり合うのはどうなのか? あまりに戦略に欠けているのではないかと思うのだがね。

 それに内患にも目を向けてほしいかな。能登地震のその後、関連死の数が直接死の2倍になったというニュースがあった。やっぱりここの復興状況はヘンだよね。

 スポーツ評論で他の追随を許さない二宮清純。もうだいぶ年を取ったようだが、彼が世に出た頃、おそらく多分に影響を受けたのは草野進の野球評論だったと思われる。草野進とは、東大の仏文学者にしてのちの東大総長、蓮實重彦のペンネームであり、その野球評論はなかなか斬新だった。その影響を受けた二宮の評論も、すばらしくユニークで、他の人とは一線を画していた。

 で、最近その二宮が実にいいことを言っている。二宮は、札幌のエスコンフィールドや長崎スタジアムといった近年の新施設を高く評価する一方、これからのスタジアム建設に当たっては災害対策を織り込むべきだと述べる。素晴らしい提言だよね。こうしたスタジアムは彼の地のスポーツの中心となるだけでなく、エスコンや長崎Sがそうであるように、文化的なランドマークとして憩いの場となる。さらに避難所としての機能などが加われば、さらなる求心性が付与されるだろう。

 なんで誰もこれまで言ってないのだ。まあ、このあたりが二宮清純が唯一無二な由縁なのだが。こういった思考をできる者が時代を切り開くのではないだろうか。こういう人をスポーツ相にすればいいんだが。いや、僕個人としては、向こう2年くらい能登の復興を担当してほしいものだ。

 とにかく、ほんとうに頭がいいっていうのはどういうことかと考えさせられるね。

最初に戻る