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菅野所長のエッセイ:ずれた話

いやあ、9時にまた仕事場に戻ってこれをアップ。何て偉いんだろう。

日本のスパコン「京」であるが、このところ毎年順位を下げている。しかし、先日実用性においては世界一という評価が下った。こちらのほうが価値があると思うのは僕だけだろうか。

以前にソーラーカーの世界選手権レースというのをTVで観た。再放送ものだけど。オーストラリアの一般道を走ること、3000キロ。道中は雨や砂塵にも見舞われ、有力国のトラブルが相次ぐ中、一度パンクがあったくらいの日本車がスイスイと走り、断然のトップでゴール。ソーラーなのに最高速は120キロくらい出ることに驚き。
でも人々の関心をもっとも集めたのは、優勝した日本(東海大チーム)ではなくて、形状がほぼ普通乗用車に近い(イタリアだったか?)ものだった。彼らは優勝や順位にこだわらずに、ひたすら実用化の道を模索しているのである。
スパコン「京」の話でこれをすぐに思い出したわけだが、あのマツダも電気自動車の開発に乗り出すという時代、いつまでも80年代のような誇示競争ではなく、意味のある世界一を目指して欲しいものである。

ちなみに10年くらい前のレースだったが、当時のスポンサー、技術援助はSHARPだった。いまはパナソニックになっているようだが、つくづく日本は惜しい企業を逸したものである。

ソーラーカーは東海大だが、先日は東北大がアトピー性皮膚炎は大気汚染が大きくかかわっていることを解明。ま、ずっと前からそういう仮設は立てられていたので驚きはしないが、僕のような年齢の者からしたら、アトピーばかりでなく、なんでこんなに最近はアレルギーだらけなんだと憤慨に近いものがあったわけで、結局、環境(の悪化)が人間の生命力を弱めてしまうという、とんでもなく大きな問題として考えなきゃいけないんじゃないのと思うのである。
だから、電気自動車、ソーラー、そして原発止めて風力発電といった方向に舵を切ることは、他の手段と比べるようなことではなく、人類的な命題ではないかとも思う。たぶん中国の公害都市に暮らしている人々にも、何十年後かにはその末裔においても、深刻な健康被害が拡大するんじゃないだろうか。
しかし、そんなことはさておき、首相はさっそくトランプのもとへ。さながら飼い主に駆け寄りしっぽを振るポチのようだが、どうやらご機嫌取りには成功したらしい表情。でも、甘いな。さすがにアメリカはTPPには参加しないかもしれない。もう案を通してしまった日本はどうするのか?

とは言え、そういった経済政策などよりも問題なのは、アレルギー問題と同様のウェイトで、過重労働問題など、労働環境がいっこうに良くならないことである。その主犯の経団連がそういう働かせかたはやめようなどと言っているのは滑稽に過ぎるな。バカな経営層が導入した成果主義に始まり、非正規労働者を増大させ、知らずのうちにアメリカ型の格差社会を目指した結果は、生産性が実は高かった日本的な組織を内側から破壊していったのだった。ここから変えていかないとどうにもならないのにね。企業に行くたび、生産性を上げるためにはそういう組織にしていかなければならないのかということを力説しているのだが、残念ながら、僕くらいの存在では屁の突っ張りにもならんね。

企業と同じような状況は一般にも満ちているようで、最近マンション内での挨拶を禁止するというのが話題になった。子どもを変質者から守ることが主眼のようだが、そういうことが何かを防止すると本気に思う人がいて、そういう声が優勢になっているのだから、これは近年の企業の体質とひじょうによく似ている。短絡的な発想によって本質からどんどんずれていくのだ。

ということで、人を待たせてあるのでこれで終わり。

明日はマイルチャンピオンカップ。本命は②サトノアラジンだな。相手は⑤ヤングマンパワー(暫定)と⑧イスラボニータ⑮ネオリアリズムあたり? 検討するのは深くこれからだが。ずれた予想をしないようにしたい。

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