菅野所長のエッセイ:何かを賭けてこそ英断と呼ぶ


新型コロナが人から犬にも感染するというのはパンデミックにどう影響するのだろうか。何しろ、飼い犬はやたら口をペロペロ舐めたがるわけでね。愛犬家にとっては脅威だろう。もう厚労省には任せておけないと首相が乗り出している状況だから、厚労省や感染研はこっちの研究したほうがいいんじゃないの。
しかし、首相の独断専行もまた危うい。全国一斉休校という”英断”も、どうなのか。とにかく、そうした決定には補填のための予算が計上されなければならないわけだが、それが見えない。働く人には、1日の上限約8000円で休業の補償するとは言っているが、合計がどれくらいになるのかは不明だし、どういう申告のしかたをするのかとか、お金が下りるのはいつのことなのかとかまるでわからない。僕はほぼ信用していないね。たとえば、香港のように一人14万円を700万人に給付するという決定なら信用おけるけど。
学校休校にしても、学校にかかわる産業への補償というのはどうなのだ。国内で生産される生乳の1割は学校にいくものだし、給食産業はこの間大ダメージだ。結局、2兆、3兆程度はぶち込まないといけないのではないか。現在153億で、予備費に2700億あるといっているがそんなの焼け石に水もいいところだろう。誰かが今の政府は「火事になってるのに、水道代をケチって水をかけない」状態と言ったが、なかなか言い得て妙である。
こういうところで政権の本体があらわになるな。危機を仮想し、あおり、アメリカからのお下がりの兵器にはどんどん金を出すが、現実の危機には金を使わない。こういうのを見ていると、緊急事態宣言とか非常事態宣言が出たときが心配になる。こういう事態だから皆さん我慢してくださいと、他にも金がかかるので皆さんの分はありませんとか、非常事態だからそれを免責とするとかね。この政権ならやりかねないなあと僕は思うのだ。
そもそも現状の特措法でできることをわざわざ法改正するというのがわからないが、どうも今の特措法は民主党がつくったものだからという推測があるようだ。これもあり得るなあ。
熊本のある病院が、スタッフが感染したことを公表した。公表することのデメリットも覚悟の上、これこそが”英断”である。しかし、やはり世間の怖れ方は想像以上だったようで、なかなか厳しい状況となった。でも、僕は断固この病院のあり方を支持するものだ。こういう病院こそが信頼に足る。医療関係については悪口ばかり言っているが、ここの院長は偉い! やがて報われると僕は信じる。

休校の他にも、中国や韓国からの入国制限強化とか、遅きに失した首相の”英断”とは、所詮アピール、パフォーマンスだからな。やっぱり何かを賭けるというものがないから、薄っぺらいよね。ほかの事件でも明らかだが、失態について責任を取るとか、辞職するとかいう発想はまったくない人だから。
それどころか、官僚や閣僚、専門家の意見など聞かずに決めていることにひそかに歓喜していたり、消費税アップによる経済の悪化がコロナ騒動にマスキングされてることに安堵しているんじゃないかと思えてしまうな。