菅野所長のエッセイ:「あん」に捧ぐ


今週は何ともヘンな天気だったなあ。しかし、あの狂熱はかなたに行ってしまい、気温的にはちょうどいいところになってきたかな。僕の場合は、寝るときにトレーナーを着て、布団を掛けなくてもいいのが一番いい感じ。でも、一年の中でそういう時期は短い。すぐに秋は深まり、寒い冬になるのだろう。一年は早く、人生も早い。今のうちにやりたいことはやっておかないとな。
とは言っても、これといって特にやりたいことなどはない。今は好きな温泉でぐーたら過ごしたりするのがいいな。ゴルフは楽しいが、体的には疲れるのでね。
もう少し競馬も当たるといいな。振り返れば、この夏、重賞はよく当たっているのだが、他のレースでやられてしまうのだ。困ったものである。

残念だったのは、ブエルタ・ア・エスパーニャの生中継の時間が短すぎることだった。いつも11時からの放送で、これではレースの5分の1くらいしか観られない。まったくJ-SPORTSは何を考えているのか? これでは興味が湧かなくなるのである。観たのは4ステージくらいだった。そんな自分にちょっと驚いた。この調子なら来年は始めから観ないかもしれないし、ロードレース自体に関心がなくなっていくかもしれない。これも困ったものである。

まあしかし、スポーツでは景気のいい話題もある。大坂なおみの全米オープンは、決勝までの試合を観る限り、今回はセリーナ・Wに負ける要素はなかった。まったくものすごい成長である。セリーナの傍若ぶりと観客のせいで、せっかくの優勝にケチがついたのは残念だったがね。まあ順調にいけば、これからの女子テニスは大坂なおみの時代であろう。まだ20歳。すごいことだ。
昨日は、柔道の世界選手権で阿部兄妹が優勝。決勝では、どちらも内股で相手を裏返しにしてしまうという圧倒ぶりである。これも21歳と18歳。
このところいろんなことがあったけど、僕の耳目を一番引きつけたのは樹木希林の死である。全身ガンということで先がないことはわかってはいたが、やはり残念な死である。 というのも、ここには書かなかったが、以前映画「あん」を観て、彼女の演技にすっかりやられてしまったことがあるからだ。この映画では、他の俳優はただ邪魔な存在としか映らない。いい”演技”をしようという気が出てしまっていて、それが映画に余計な空気を流し込んでしまう。そんなあまりに凡庸な監督やほかの役者たちを救ってしまう樹木希林はまったく別次元である。日本俳優の歴史上唯一無二だったな。もっと観たかった。合掌。