菅野所長のエッセイ:観戦マニア


前々から不眠気味だったのに、今週は世界陸上はあるは、全米プロゴルフはあるはで、毎日少しの間しか寝ていない。ま、しかし、その甲斐はある。陸上は今回、女子競技のほうが面白い。

女子1500Mには、何と800Mの王者セメンヤが参戦。女王でなく「王者」としたのは、この人はかつて女か男かで物議を醸したことがあるからだ。ごつくて、とても1500Mを走る体型ではないが、好メンバーが揃った決勝で怒濤の追い込みで3着。これなら専門の800は楽勝だろう。
僅差の優勝は五輪金のキピエゴンだったが、ラスト1周からのあまりの死闘にほとんどの選手がゴール後倒れ込んだ。あんな光景を見たのは、1968年メキシコオリンピックの女子800M以来だな。
女子200Mも面白かったね。僕の本命シュッキパーズが辛うじて勝ち、世界陸上2連覇となったが、もう少し身体を絞らないとこの先は危うそうだ。

サニブラウンはやはりまだ勝つまでの力はない。でもあの年だと、ボルトだって同じようなものだった。さらにフォームを改善できれば2020年には期待できるね。あとは男子400リレーかな、うまくすればメダルが期待できる。

それよりも男子ゴルフである。先週、メジャーに次ぐ大きな大会を圧勝した松山だが、好調が続いているようで、今週の最後のメジャー全米プロゴルフでは、2日目が終わって首位タイである。昨夜、この中継を雷雨中断までずっと観ていたのだからちゃんと眠れるわけがないね。でも、観ないではいられない。もしかしたら、日本人初のメジャーチャンピオンが誕生するかもしれないのだ。

松山の強さのひとつは鈍感力みたいなものかもしれない。先週の記者会見でもあいかわらず通訳頼みである。もう4,5年アメリカに行っているのにね。普通なら、こんなにアメリカ暮らしが長いのに英語で話せないなんて格好悪いじゃん、なんて思うと思うのだが、松山はそういうことをさほど気にしていないのだろう。逆にそこが強みなのかも。そういえば、昔僕のいとこがアメリカの大学に何年か研究留学してたときに、周りは外人ばかりなのに英語なんか全然話さなかったと言っていた。「まあ、日本語でも何とか通じるのよ」と言っていたが、あの人もたいがい鈍感っだったな。

松山の活躍により、今日明日はほぼ徹夜確定。ま、陸上もゴルフも今週で終わるので、以降は大丈夫だろうが。

で、そういうのが終わると、19日からはいよいよ最後のグランツール、ブエルタ・ア・エスパーニャが始まるのだ。これは3週間続くが、夜中の12時から1時くらいには終わるので大丈夫。

今週は、そのブエルタには出なさそうなメンバーでの4日間の大会がノルウェーの北部で行われている。これもJスポーツで中継を観るのだが、この季節なのに、山には雪が残り、針葉樹のうっそうとした森を縫っていく光景は普通のロ-ドレースでは観られない。昨日などは飛行機の滑走路でゴールスプリントが展開されたのだが、戦車が居並ぶ脇を通っていったところを観るとたぶん軍用基地なのだろう。そういうのも初めて見たし。

ブエルタでは、またもやフルームのチームスカイが強そうだが、ブエルタは基本山登りレース。登りに特化した選手が総合も善戦する可能性はある。とくに20ステージの最後は、平均勾配10度以上、最大23度以上、距離12キロ超の山岳が用意されている。フルームとしてはこのステージの前に優勝を確定させていないとまずいのではないか。

競馬では、今日、父フランケル、母ウオッカという、父母合わせて17冠という超良血馬がデビューした。断然の一番人気だったがあえなく2着。競馬は確かにブラッドスポーツではあるのだが、名馬から必ず名馬が生まれるとは限らない。これが人間だと、政治家のように、もっとひどいものなのとなる。