菅野所長のエッセイ:ひきこもり志願


2020.05.01

コロナ感染は数字上は鈍化しているように見える。が、まだ油断してはいけないというのは本当だろう。が、GW本番だ。外に出たい人も多いだろうからね。ぼくはもう、6日までは引きこもり生活となる。僕はそういう生活でも耐えられるんでね。多少行動してもどうすれば感染しないのかは理解しているし。
てなことを言うと、そういう慢心がよくないと思われるだろうが、政府筋、おかみの言うことを真に受けていたら不安にもなるだろうと思う。僕はあまり信用してないから、それがいいんだと思う。小さい頃から、学校の先生の言うこと聞かなかったけど、それがよかったんだと思うね。自分で考えればいいんだ。

さて、感染経路がわからない人がものすごい多いわけだが、たぶんいろんな盲点があるんじゃないのかなあ。この間、おっと思ったのは掃除機が危険だという話だった。もしも、床にウィルスがあったらの話だけど、掃除機はそれを散霧しちゃうわけだから。日本の家では、靴を脱ぐからまだいいと思うが、会社や病院その他、靴のままでいいところはそれだけウィルスの危険は大きいと。とにかく、掃除機はやばいのではないか。

それから、感染するとしたら、どう考えてもマスクを外しているときがほとんどだよね。だから食事のときがやばい。ほとんどの人がマスクをしている中で、感染するひとが出てくるというのは、それを外しているときに感染しているからだろう。食中毒と違って、たべてすぐ具合が悪くなるわけではないから、いつ感染したかもわからないよね。数日もすれば、いつどこで感染したかなんてわからない。
不発が続く競馬だが、日曜は天皇賞(春)。どう考えても⑭フィエールマンで固い。相手筆頭も⑦ユーキャンスマイルで固そうだ。この2頭からの3連複かな。
①モズベッロ③トーセンカンビーナ⑤ミッキースワロー⑧キセキ⑪メイショウテンゲンといったところか。
それではみなさん、立派な引きこもりになろう。

菅野所長のエッセイ:面倒な理由


2020.04.24

先週はコラムのアップをしなかった。というのも、週中に少し疲れが出た感じなので、「ちょっと調子悪い」と職場に連絡したら、皆が不安がったようで、まるで「絶対に来ないでくれ」という感じのメッセージが届く。深刻な状態ではまったくないのだが、スタッフを不安になせてはいけないと思い、後半はお休みとした。

案の定、今週は体調に問題なし。でも、僕だけじゃなく、身体にちょっとした異変があると、これは感染したのではないだろうか?と思ってしまうね。こういう状態が長く続くとそれが心身に影響を及ぼすことになるだろう。加えて、経済的な心配を抱える人ならもっとたいへんだよね。日本の政治家はそのへんがまったくわかっていないようだ。
「8割減」を目指すんなら、個人、フリーランス、中小企業の人たちに休業補償をしないと。

ドイツでは、そういった人が休業補償を受けようとする際には、必要書類は2点だけだという。そして、2日後には振り込まれると、TVでその映像が流れた。これに対して、日本では10点の書類が必要で、給付されるのが1ヶ月から2ヶ月先だもの。この違いが、彼我の政治のクオリティの差だ。世界同時多発の出来事だからこそ、日本の国民もようやく鮮明な比較ができる。
とくにメルケル首相の国民へ向けた演説には胸を打たれた。最近国民から見放されていたメルケルだが、ここ一番で政治家としての気概、底力を見せたな。東ドイツ出身だからこその「公と私」への深い思いが迫ってくる。比べれば、尊皇攘夷の土地柄と思想を根に持つ二世議員だものな。
前から主張しているのだが、日本は法をちょっといじって、有能な外国人を雇い、政治に当たらせるべきだろう。

日本の手続きの煩雑さについて、ある番組のコメンターは、日本では性悪説が土台になっているからだと述べた。つまり、細かくやらないとズルをするんじゃないかという国民への不信が行政の側にあると。
うーん、そうなのか?
僕は自分がこういう仕事をしていたりして心理学が専門ということになってるけど、何でも心理的に分析するというのが嫌いである。僕の問題意識としては、まあそういうこともあるとしても、ではなぜ、行政は性悪説に立ってしまうのか? 立ってしまっているかのように見えるかということである。
手続きが煩雑になってしまう第一の理由は単純だろう。それは公務員の数が多いからだ。少なくとも「無駄に多い」ということだ。もしも、公務員の数が少なければ、こうした仕事は簡素化されるに決まっている。でも、人がたくさんいると、ああでもない、こうでもない、こういうこともある、ああいうこともあるとやたら規則や規範が増えていくのである。
昔、学校でトンデモな校則が話題になっていた頃、僕の恩師が学校の校則について調査研究をしたところ、学校の規模に応じて校則が多くなるという結果を得た。これは単に生徒数が多いからというよりも、教員の数が多いからではないかと考察されている。
人が多ければよりよいサービスとなるというのではなく、適正な数であるかどうかが鍵なんだね。
それから性悪説というよりも、国民や一般市民の立場に立ってものを考えないということだね。自分が申請する側だったらと考えるならば、これまた簡素化するに決まっているのだ。

菅野所長のエッセイ:やりようはあるはずだが


2020.04.11

コロナ感染者の増加だが、4月9日での検査数が約64000件、そのうち陽性反応者が約4600人である。感染率は約0.07%だ。検査しているのは感染の疑いがある人がほとんどであろうから、疑いの人が検査を始めたら、感染者数は増えるだろうが、感染率はグンと下がるだろう。

この感染率が高いのか低いのかは何とも言えない。過去の事例がないし、今後どうなるかはまだわからないからだが、ヨーロッパやアメリカに比べればやはり日本の状況は緩やかと見ることができる。もちろん安心はできないのだが。
ある学者の言うとおり、人との接触を8割減らせば、それは感染率が下がるだろう。しかし、そのためには会社が休業しないと無理だ。仕事以外の外出については、自粛要請の段階でかなり減少してるんだから。つまり休業補償とセットにしないといけないわけだが、いま検討されている額はあまりに低すぎる。これでは休みたくとも休めない。やはり、政府は大火事になっても水道代をケチっている。われわれは何のために税金を払っているんだろうか。

都と国とで休業要請の職種についてもめていたけど、これは主導権争いということではなく、国側(議員、官僚)は各業界との癒着が強いからだろう。パチンコ店とか一番先に閉店してもおかしくないけどね。何でだろー?
とにもかくにも経済優先の政府の姿勢が事態を拡大することが心配だ。必要不可欠じゃなければ、みんな休業するほうがいいよね。で、行政ができるだけ損失を補填すると。1年後から「復興税」のようなかたちで取り返せばいいじゃない。あるいは、「コロナ控除」で税を引き下げるとか、やりようはいくらでもある。赤字国債っていうのはこういうときに発行するもんじゃないの?そういう政策には誰も反対しない。
予防に関して専門家がいろいろと言うけれど、何で食事のことを強調しないのかと思う。飛沫感染の常識からして、世間の人があれほどマスクをし過剰な警戒をしているのだから、通常の生活での感染はあり得ない。ライブとか、カラオケとか、けっこうな人混みとか、「三密」なんてことが言われるが、それよりも一番危険なのはマスクを外しているときである。
つまり飲み食いのときだ。これに気をつけていればまず大丈夫と僕は思うね。みんな花粉のように空気感染のイメージが強いんだろうな。だから肝心の所で油断しちゃうのかもしれない。
食事は基本独りで摂るのがいい。インスタント食品などが安全。人の手を離れてつくられるものが安全なのだ。手作り料理こそが危険。みんなで皿から取り分けるとかの形式が危険。あるいはスーパーの野菜など、みなが手を触れるものとか。
このへんをとくに気をつければいいんで、いくら感染者が増えても自分がそういうのを守っていれば大丈夫。移るんじゃなくて、口から異物が入ってくると考えることだな。他人の飛沫が自分が食べる食物について、それを口に入れちゃう。それが感染者ならアウトだ。たぶん経路不明というのはそういうのが多いのではないかと思う。

TCCでは全面的に休業するわけにはいかないが、スタッフの休みを増やして職場の過密を抑えるようにしている。個室での面接場面はあまりいい状況ではないので、向こう1カ月くらいは予約できなことになった。ヒマだ。
無観客でもできるのが競馬で、日曜は桜花賞だ。
よくわからんが、本命は⑨デアリングアクト、対抗⑤マルターズディオサ、単穴⑰レシステンシアとしよう。⑤-⑨の3連単マルチ。⑰多めで、⑧リアアメリア⑪クラヴァシュドール④サンクテユエール。天候が不順らしいが、馬場が悪くなったら、⑭ミヤマザクラ⑦ヒルノマリブが面白い。

菅野所長のエッセイ:日本の明日はどっちだ?


2020.04.03

先週はゴルフに行ってきて、久々に少し晴れやかな気持ちになった。ゴルフ場は安全だな。危ないのはホテルの朝食だったが、食べないつもりで一応見に行くと、皿料理にはみなラップがかぶせてあり、パンもひとつずつラップされていた。さすがにホテル側も気をつかっているのだと思ったが、より安全にと、小さなカップ入りの納豆と袋入りの海苔だけでご飯を食べた。

コロナで最も危険なのはとにかく飲み食いだと思っているので、これには最大限の注意をしなければならない。東京の病院でクラスターが発生したのも、感染源の人が調理担当だということだし、阪神の選手たちが何人も感染したのも大きな規模の合コンだったようだ。
昔、アフリカに行ったときに、とにかく現地の水を飲んではならないと、皆がミネラルウオーターを買い常備していた、しかし、数日後、ツアーの中の3,4人が厳しい下痢に見舞われ、ホテルで寝るだけとなった。その連中に聞いてみると、水道の水は飲んでいないが、歯磨きのときには使っていたという。僕の場合は、そういうときもすべてミネラルだし、シャワーを浴びるときも絶対に口に水が入らないようにしていた。たぶんあのときの若い衆も今回は細心の注意を払っていることだろう。
検査体制がまちまちなので、感染状況の分析や予測をするのは難しいのだが、この時期になるとさすがに多少はわかってくるな。先週言ったように、個人主義的な文化圏にあって感染がより拡大するという読みは当たっているのではないか。

その逆証として、日本だけでなく、ドイツの状況が挙げられよう。イタリア、スペイン、フランス、そしてアメリカに比べて、ドイツは死者数も死亡率もはっきりと低い。しかし、日本と違って検査体制はしっかりしているようで、感染者数は少なくない。
この理由としては専門家はすぐにドイツの「ホームドクター」制度を紹介するのだが、そもそもこのような医療体制を築けるということ自体が奇跡的ですごいことだ。
なぜなら、このような無料の公的医療制度を築くために、ドイツ国民は所得の40%を税金として収め、さらに消費税率は20%という暮らしの中にいる。こうなると資本主義国家というよりも北欧のような福祉国家とも言え、アメリカ人なら「共産主義」と揶揄する、「共同態」であることを意識しながらの国づくりを歩んできたことがわかる。そこにはまともな政治があり、まともな政治家がいたということだろう。
各世帯にマスク2枚という珍提案を自信満々で発表し、日本はおろか世界中で笑いものになっている首相のいる国とは雲泥の差だ。恥ずかしい。暗愚とはこういうことを言うのだな。
ちなみにドイツの諺には「ともに喜ぶのは二倍の喜び、ともに苦しむのは半分の苦しみ」
というのがある。アメリカ人にわかるかなあ。
アメリカ人の考えでは、自分の払っている保険料が他の人の医療費に充てられることに到底我慢ならず、それは「共産主義」であるというものだが、ことコロナ禍を通しては、こういう考え方や文化こそが弱国の要件になってしまう。
日本人もドイツ人も、自分たちの国が「共産主義」であるとは塵とも感じていないだろう。それどころか、かなりの自由を感じ、それを謳歌して暮らしている。中国やロシアとは明確に違う。
昔から、精神医学や心理学のテキストでも言われてきたことだが、日本の国民性、メンタリティは、世界ではドイツのそれと最も近しい。日本にうつ病が多いように、ドイツでもメランコリー気質が多いと言われる。どちらも精密機械が発展しているように、正確さや緻密さに優れ、秩序を重んじる傾向が強い。だから、政府が何を言わなくても、どうすればいいのか、こういうときには我慢と忍耐が必要であるということを理解している。若者はともかくね。
ただし、一方で、こうした傾向は全体主義に向かう素地でもあることを忘れてはならない。かつての日本軍国主義、ヒトラーによる独裁政権をみればわかる。この75年の年月をかけて、その苦い経験をどのように整理し、消化してきたのか、両国に違いがあるとすれば、その思索のクオリティなのかもしれない。
日本が資本主義国家であることは明白であるのだが、その自由さを享受しつつ、日本人は公と私のバランスをほどよく取ることはできる。そうやってその都度、軟体動物のように、亀の歩みのように、あの頃とは違う社会のあり方を無自覚に願い、戦後を歩んできたということになるだろう。その歩みを止めているのが、強い国家すなわち軍事と経済優先を是とする現政権ということになる。

ということで、検査体制の整っていない日本では、今後感染者数は増え続けるだろうが、感染率や死亡率についてはドイツに近いものになっていくのではないか、それが僕の予測である。そうならば、この国もまだまだ捨てたものじゃないと思うのだが。とにかく、この点が興味津々なのだ。
さて、先週は春のGⅠ高松宮記念があった。ウィルス騒ぎで忘れていたが、馬券も取れなかった。今週は、コロナと違って予想しやすそうな4年目のGⅠ大阪杯。このメンバーなら③ブラストワンピースが強いとは思うが、⑧ダノンキングリーも強そう。それと⑤ラッキーライラック。勝つのはこの3頭からで、着候補に④ワグネリアン⑫クロノジェネシス。固そう。

菅野所長のエッセイ:試されるとき


2020.03.26

オリンピックの延期決定ということで、まずはよかった。
まあ、当たり前のことだけどね。すでに、辞退するという国がいくつかあって、1ヶ月後を待っていたら、大半がそうなっていただろうし。つまりはオリンピックどころではないわけよ。そもそも、このまま収束したとしても、柔道、レスリング、ボクシングなどの「濃厚接触」の競技なんかに出場する選手はいないだろうに。
ちなみに僕は「中止」のほうがいいと思っている。各国の状況を見ていると、まだ始まりの段階だもの。これ以上傷を広げるリスクは冒さないほうがいいと思うのだがね。ただし、来年またオリンピックをやるということが、これからの艱難と戦う国民の支えになるのであればまた違うのだが。
さて、当初の評価から一変、日本の感染者数の少なさに世界が注目している。大きな理由は検査数が少ないことにあるが、対人的な距離を取ることやきれい好きな民族性が発揮されたこともあろうし、島国という利点もあろう。歴史上疫病は世界を悩ませてきたが、鎖国を何百年も続けたこともある島国ニッポンは強い。だから台湾も有利。いま感染の中心はヨーロッパとなっているのもうなづけるところだ。
しかしながら、島国だからこそ、ダイヤモンドプリンセス号のように爆発的な感染が起こるととんでもないことになる可能性はあるわけで、さらなる警戒が必要である。ということで、都知事が今後3週間を危険期間と定め、なおかつ会見で不要不急の外出を自粛要請は正しい。日本中で東京が一番やばいに決まってるし。3週間でも不足かも。
そんな中、K-1が埼玉アリーナで開催されたり、「ホリエモン祭り」とかが行われたりとかあって、これはもうテロ行為に等しい。ほとんどの国民ががんばっているのに、こういう少数の能天気者のせいでぶちこわしになるのだ。会社の不正と一緒だね。やっているのは一部の人間で、大半はマジメに働いている。いまの政権よりも危機意識が薄いというのは相当なものだな。
僕のほうもウィルス禍の影響はある。2月、3月と講演の仕事とか中止になったり、学会もそうだな。去年さぼった健康診断に行く予定も、病院は危険と見て取りやめた。
2月の時点で、もっとも危険な場所は病院だと思っていた。イタリアのデータでは、コロナによる死亡者のほとんどが80代の老人ということである。ということは、ほとんどが入院者か通院者であろうと推察できる。老人施設と病院が感染者が集まる確率が最も高いわけなので、わざわざリスクを冒す必要はない。観たい映画もずっとがまんしている。
僕は休みの日にはひたすら引きこもっているので、あまり危険はないかな。そもそも人が、たくさんいるところは好きじゃないし。いまはお花見の季節だが、行った人の話によると、ブルーシートとかは一切ないらしい。そういう静かな中で桜を愛でることができるなら行ってもいいかなと思った。感染の危険よりも、あの騒がしさが嫌いなのだ。で、そういう人間がこういうときには強い。

以前、ポケモンの流行で引きこもりが外出するようになったという皮肉な話があったが、今回は引きこもりこそがもっとも生き抜く力を持っていると言えよう。取り巻く環境や状況次第で強者や弱者というのは入れ替ってしまうのだ。コロナ禍から見えるものは、孤独な人間ほど強く、活動的で社交性の高い人間ほど弱い。マドンナが病の平等性を唱えて猛バッシングを受けているが、まあ言いたいことはわかる。
で今日の本題はここからだが、こんな折りにカラオケボックスで騒ぐとか、ライブに行くとかの行動とは、もちろん感染の危険が大だ。仮に罹ったとして、「それは本人の責任でしょ」とかよく言われるのだが、この場合はいわゆる自己責任が問われる類のことではない。 台風が来てるからそれを見に行って高波にさらわれるのとはわけが違う。そんな場合はバカが一人死ぬだけだが、ウィルスの場合は、自分がキャリアになることでそこから被害者を増大させる可能性がある。だから心せよということだが、そういうことは誰でもわかっているはずだ。しかし。
イタリアで感染爆発が起きてきたときに、イタリアの若者が街頭インタビューで「でも、キスやハグはやめないよ」と言っていた。もちろん冗談半分だろうが、イタリア人気質も明白だ。たぶん彼の思いとしては、そういうことまで我慢したくないということなのだろう。その気持ちはまあわかる。が、ここに見えるのは「公」よりも「私」が上位にあるということだ。イタリアやフランスが感染の中心にあるということは、いわゆる個人主義的な文化、精神性が強い国ほどこのウィルスには勝てないということではないだろうか。そんなことを示唆しているような気がしてならない。だからアメリカも相当危ういだろう。
となると、単に検査数が少ないだけでは説明がつかない日本の現状についても、そこには国民の「公」意識の高さを見ることができると思う。自分のためだけではなく、他者のために、他者とともに支え合うこと、それは社会の根幹を成すものだと僕は思うのだが、いままさにわれわれの共同体性(=「共同態」)が試されているのではないか。
バブル以降、そしてバブルが弾けて以降、あの忌まわしい成果主義が示すように「自分のために」を邁進してきた近年の歴史ではあるが、本来の日本社会の共同態は、この窮地においてどれほどに本領を発揮するのか、都知事が考えるよりもずっとここが正念場だと僕は思うのだった。

菅野所長のエッセイ:さっさとあきらめるべし


2020.03.19

もう無理だよね。オリンピックは。

こういう決断は開催国だからこそ一番に宣言した方がいいんじゃないの。首相や上のほうはまだやりたいようだが、仮に開催したとしても、参加国がいくつあるか。個人レベルでもボイコットする選手が続出するだろうし。昔のモスクワオリンピックよりもひどいものになるだろう。それを考えれば終戦を宣言し、他のことにエネルギーを向けた方が得策だ。
と、多数の普通にものを考えられる人があきらめているんだから、もうギブアップしたほうがいい。べつに恥ずかしいことじゃないし。

そもそも僕自身は東京オリンピック事態に反対だった。僕だけじゃなくて、当時、おおかたの世論もそうだったよね。
こうなってみると、なぜ反対したのかという理由も明らかになるよね。別にこのようなウィルス禍を予見していたわけではないが、何かと難しい問題がいろいろと生じて、国のお金を無駄に使うことになるだろうとは予見できたからだ。オリンピックで経済を立て直すなんてのは夢想に過ぎない。それどころか、負の遺産に苦しめられることは明らかだし。
ここまで金を使った以上、やるしかないと考えるのは、ちょっと前にも言ったが、原発と同じでジャンキー心理なのである。実際やるとなったら、コロナ対策もあって、よりお金がかかることになるだろう。そして、少数参加の、放送価値がなくなったオリンピックに誰が金を払うかの問題。仮にアメリカが不参加なら放映権料はほぼ入らない。もちろんそうなったら、WHOの勧告とは関係なくIOCは中止を決める。

結局、どんなにがんばってもまともなオリンピックはできないのだ。だから、やっても意味がない。何としてもやると言っても意味がない。首相や都知事やJOCがやると言っているのは、オリンピックにあらざるものなのである。

もっとも首相は文春砲のきつい一発から目を背けたいから、コロナやオリンピックについて殊更に言及したいのだろう。何をやっても袋小路に追い込まれている感があるな。そもそも、これまで内閣が持っていたことが不可思議なのだが。
財務省職員の自殺手記。首相は「胸が痛む」と言うが、その胸には剛毛が生えているんだろうな。僕はわりとそうでもないね。やっぱりいくら上からの指示でもやってはいけないのだ。この人も犯罪者であることは、いくら贖罪を願っても変わらない。そう認識しておかないと、この国にかつてなく蔓延する悪徳を駆逐することはできないと思うのだ。

菅野所長のエッセイ:9回目の春


2020.03.13

このところ、ときどき昔のことがフラッシュバックすることがあった。もう45年近くになるか。これまでそんなことはほとんどなかったので不思議に思ったのだが、最近観ていたアメリカのドラマシリーズ「シカゴ・ファイアー」のせいだなと気づいた。

シカゴの消防署を舞台にした話で、一時期の「クリミナルマインド」くらいに面白かったので熱心に観ていたのだ。でも、消防署だから当たり前だが、火災や交通事故が毎回起こる。署員たちは、自分の命を賭けて救援や処置に当たる。それを毎回見せられているうちに知らず知らず過去の体験を掘り起こすことになったのだと思う。

おりしも、3月11日が近づく。自分がそういう状態だったこともあり、急きょお祈りに行くことにした。地元の人の邪魔にならないように、ひっそりと荒井から吹上のあたりを歩いた。かつて観た光景は一変しているが、記憶に残る建物や道々はある。神戸の街はもはや当時の面影はほぼないけれど、こちらは違う。気仙沼や陸前高田、石巻はどうなっているのだろう。コンサートで出会った相馬の人は今も元気で仕事をしているのだろうか。
新型コロナの話題で東北の9年目は忘れ去られた感があるが、一緒に行った高良さんとの記憶とともに僕の中ではいまだ鮮やかだ。

桜も開花しそうだし、家の近くでは梅は散り、木蓮が咲き誇る。三寒四温の季節となり、春がすぐそこに来ているこの頃だが、今週はあまり気分が上がらないな。こういうときは、できるだけ静かに過ごして翌週を迎えるのがいいんだろう。

菅野所長のエッセイ:何かを賭けてこそ英断と呼ぶ


2020.03.06

新型コロナが人から犬にも感染するというのはパンデミックにどう影響するのだろうか。何しろ、飼い犬はやたら口をペロペロ舐めたがるわけでね。愛犬家にとっては脅威だろう。もう厚労省には任せておけないと首相が乗り出している状況だから、厚労省や感染研はこっちの研究したほうがいいんじゃないの。
しかし、首相の独断専行もまた危うい。全国一斉休校という”英断”も、どうなのか。とにかく、そうした決定には補填のための予算が計上されなければならないわけだが、それが見えない。働く人には、1日の上限約8000円で休業の補償するとは言っているが、合計がどれくらいになるのかは不明だし、どういう申告のしかたをするのかとか、お金が下りるのはいつのことなのかとかまるでわからない。僕はほぼ信用していないね。たとえば、香港のように一人14万円を700万人に給付するという決定なら信用おけるけど。
学校休校にしても、学校にかかわる産業への補償というのはどうなのだ。国内で生産される生乳の1割は学校にいくものだし、給食産業はこの間大ダメージだ。結局、2兆、3兆程度はぶち込まないといけないのではないか。現在153億で、予備費に2700億あるといっているがそんなの焼け石に水もいいところだろう。誰かが今の政府は「火事になってるのに、水道代をケチって水をかけない」状態と言ったが、なかなか言い得て妙である。
こういうところで政権の本体があらわになるな。危機を仮想し、あおり、アメリカからのお下がりの兵器にはどんどん金を出すが、現実の危機には金を使わない。こういうのを見ていると、緊急事態宣言とか非常事態宣言が出たときが心配になる。こういう事態だから皆さん我慢してくださいと、他にも金がかかるので皆さんの分はありませんとか、非常事態だからそれを免責とするとかね。この政権ならやりかねないなあと僕は思うのだ。
そもそも現状の特措法でできることをわざわざ法改正するというのがわからないが、どうも今の特措法は民主党がつくったものだからという推測があるようだ。これもあり得るなあ。
熊本のある病院が、スタッフが感染したことを公表した。公表することのデメリットも覚悟の上、これこそが”英断”である。しかし、やはり世間の怖れ方は想像以上だったようで、なかなか厳しい状況となった。でも、僕は断固この病院のあり方を支持するものだ。こういう病院こそが信頼に足る。医療関係については悪口ばかり言っているが、ここの院長は偉い! やがて報われると僕は信じる。

休校の他にも、中国や韓国からの入国制限強化とか、遅きに失した首相の”英断”とは、所詮アピール、パフォーマンスだからな。やっぱり何かを賭けるというものがないから、薄っぺらいよね。ほかの事件でも明らかだが、失態について責任を取るとか、辞職するとかいう発想はまったくない人だから。
それどころか、官僚や閣僚、専門家の意見など聞かずに決めていることにひそかに歓喜していたり、消費税アップによる経済の悪化がコロナ騒動にマスキングされてることに安堵しているんじゃないかと思えてしまうな。

菅野所長のエッセイ:怒りの記憶


2020.02.28

穏やかな海ならば航海士の腕は問われないが、ひとたび荒海に出ればそうではない。新型コロナのパンデミックという事態に出くわしてそれがあらわになったことは、もう誰の目にも明らかだろう。ろくな対策が打てないばかりか、政権がこれをさらに悪化させていることもどんどん明らかになっている。
北海道と東京で感染者数がほぼ同じという不思議なデータは、地域によって検査数がまちまちであることを示していた。検査をちゃんとすれば感染者の発見も増えるわけで、日本に比べて韓国の感染者数が圧倒的に多いのは、日本の検査数が圧倒的に少ないからに過ぎない。ではなぜ?

一部の医師の言によりわかってきたのは、国立感染症研究所の存在だ。これは厚労省の管轄、外郭組織とと言ってもよい。感染症についてはつねにここがイニシアチブを取るわけで、たとえば、ダイヤモンドプリンセス号への対応、PCR検査の施行等もここが主導権を握る。PCRについては、民間に委託することによって保険適用が可能となり、そうなると検査数が伸びるはずなのである。しかしながら、研究所は、民間に委託することで主導権が薄れること、とりわけ自分たちだけが占拠できるデータが拡散してしまうことを怖れたと推測される。クルーズ船への不可思議な対応に見られるように、感染の拡大を抑制するという目的以外のことが彼らにとっては重要であり、その結果がさらなるパンデミックを起こしていると考えられる。
ここで多くの人は、医師や専門家がまさかそこまでしないでしょう?と思うかもしれないが、さにあらず。現場の医者はともかく、研究タイプの医者とはだいたいそういうものだ。

昔、阪神淡路の震災のとき、その1カ月後に僕は神戸の避難所を巡っていた。避難所はだいたい学校か市民会館、公会堂である。当時、臨床心理士会は、現地の心理士をリーダーとして、避難所を巡回していた。その本部長のT氏やK氏とともに避難所に行くと、いくつかの避難所には立ち入りが許されなかった。なぜなら、そこは**大学医学部チームの縄張りだからであって、いくら専門家であってもそれ以外の人間は活動を実質上禁止するということなのである。当時の神戸には大学や研究所の数だけそうした避難所があった。彼らは学会や論文に発表するためにそこにいる被災者を囲い込み、データを集積するのである。それはまた純粋な研究という意図ではなく、名声や出世を目的としているというものであり、自分たちだけの手柄にするというものなのである。
一方、全国各地から、自腹、手弁当で駆けつけ、できるだけ多くの避難所を回り歩き、少しでも被災者のお役に立てばと考える心理士からすれば考えられないことであった。それを聞かされたとき、驚きはあっという間に通り過ぎ、僕は怒りに震えた。
けれども、僕の横で、被災者でもありながらも本部長として活動していたT氏は「しかたないよね」とポツリと発した。その響きから、僕なんかよりもはるかに怒り、憤りを覚えながら、しかし、そのどうにもならない虚しさを冷静に受け止めている彼の心が伝わってきた。彼に比べれば、僕の怒りは安っぽい。そんな環境の中で、葛藤を抱えつつ、自分にできることは何かを考え、それを着実に実行していくことが大事なのだ。
とそんな昔のことを思い出せば、自分はそのときの怒りを忘れていないことがわかる。これはいいことだな。もちろん、仲のいい医者、尊敬する医者もたくさんいるけどね。すべての医者がこうだというわけではない。それでも、医療とは袂を分かった心理士だけの組織をつくろうと考え、TCCを構想した背景がこの記憶にもあるのは間違いない。

とにかく、台湾や香港、シンガポールといった諸国が対策費として3000千億から5000億を計上しているのに対して、日本政府は150億だと。東京都が400億。国難に対して何もできない、何も考えてない政権下にあるのは不幸だよね。

菅野所長のエッセイ:専門家という弱い立場


2020.02.21

福島原発のときもそうだが、一見は天災と見えてもその実は人災の部分が大きいことはよくある。ダイヤモンドプリンセス号の船内パンデミックにしても、よく知らないときには、そこそこがんばっているんじゃないかと思い、外国の批判も的外れではないかと思っていたのだが、神戸大学岩田教授の告発によってやはり役人の無知、無能によって拡散したという疑いが濃厚となった。救援に入った役人二人が感染したという事実がそれを何よりも物語っている。
一般的には、役人が専門家を軽視するというのは理解されにくいかもしれないが、彼らにとって重要なのは、専門性がどうというよりも、命令系統として自分よりも上にいるか下にいるかだけなのである。
昔、ある行政団体と仕事上の話をしたとき、メンタルヘルスのことなどまるでわかっていない人間が担当となり、しかも、こちらの言うことには耳を貸さないという態度に出会った。まだ30代か40そこそこの、僕から見れば若僧なのだが、その尊大さと言ったらない。
で、言っていることは、専門知識の多寡とは関係なく、論理的にむちゃくちゃな感じなのである。しかも、バカのくせに、自分が頭がいいと思いこんでいるフシがあるのだ。もう呆れてしまって「こういうところとは仕事しないほうがいいですよ」と営業の人に伝えた。つまり、岩田教授のように、深くかかわるほど憤りを覚えることは明らかだからだ。しかし、それでは商売が成り立たないところもあるので難しい。案の定、岩田教授は1日で船を降ろされ、今後政府絡みの仕事は一切来ないだろう。ANAホテルも今後の圧力にどう戦うのか。
能力には関係なく、自分たちに都合のいい人材を起用する、そういうことはよくある話で、組織の内部性の観点からはすべて否定されるものでもない。しかし、こうした緊急の事態では違うだろう。今の政府は観光を重視しているけど、諸外国は日本は危機管理がなってない、危険だと評価しているわけで、これが観光客の減少につながるということもある。近くの中国で起こったからという不運では片づけられないし、パンデミックのせいだからしかたないで済ますならば政治家など不要だ。内閣の対策会議では、小泉を始め、会議を欠席して地元民のご機嫌取りにいってるのが発覚。小泉あたりがいたところで何の役にも立たないのは確かだが、会議にくらいには出て座っているのが常識だろうに。厚労省だけでなく、環境庁、国交省などかなり縦断的な案件であるのだから。
都合のいい人材という意味では、検事長の定年延長というのは、あり得ない禁じ手だ。モリカケ、「桜」と続く首相の違法行為だが、今度こそは逃げ切れないかもしれないと感じた首相は、あろうことか検察人事に手をつけ、この危機を乗りきろうと考えたわけだ。その過程もまた例によってめちゃくちゃだから矛盾が噴出している現状である。こんな状況にあって、当の黒川検事長も自ら定年で辞めるとは言わないものかね。法の番人という自覚はないのかな。ま、類は友を呼んでいいるということだが、ここまでやってしまう権力者というのは日本では初めて見たね。というのも、ひとえにマスコミの弱体が影響してるからだろうなあ。マスコミの責任も重大だよね。

さて、一方で、この季節にしかないGⅠがフェブラリーS。なので久々の競馬予想だ。本命は⑫モズアスコットとしようか。対抗ももちろん⑤インティ。この2頭は強そう。割って入る可能性があるとすれば②アルクトスと⑩ノンコノユメか。

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