菅野所長のエッセイ:アメリカ尽くしですみません


2019.02.28

2週間前のことだが、ナイキのロゴを見て、「どこのロゴだっけ?」と、いつまでも思い出せなかった。「ああ、ナイキだった」とわかったのはスポーツブランド一覧を調べたからである。近年、とくに固有名詞が出てこないのは当たり前になってきているのだが、さすがに「ナイキ」が出ないのはショックだったね。

と思っていたら、アメリカの大学バスケットの試合で、「第二のジョーダン」と言われているスター選手がプレイ中に派手な転倒。シューズの底が突然剥がれたのである。履いていたナイキの靴が映し出され、これを受けてナイキの株は暴落。時価1200億円の損失だそうだ。ベトナム製ということだが、こうした製品はほぼすべてがアジア製であるから、品質が落ちるわけでもない。でも、2メートルの身長、100キロ越えの巨体であるから靴への負荷はさぞかしすごいんだろう。プロでは3試合くらいで新しいのに交換するのが普通だと言う。学生でもあるし、その辺を怠ったのが原因と見られている。予想外の損失を被ったナイキだが、この選手がプロ入りするときには必ず契約するらしい。この辺は商魂たくましいなと言いたいところだが、結局株価による損失なんてのは見せかけの損失に過ぎない。裏を返せば、株価による儲けというのも見せかけ。製品が売れるか売れないかが肝だからね。ナイキとすれば、今回のことはいい宣伝になったと見てるふしもあるのではないか。

そういえば、日本の男子バスケットがW杯出場を決めた。一時の醜悪な内紛とゴタゴタを解消し、Bリーグも誕生してからはなかなか強い。サッカーよりもかなり安定しているな。今回はNBAで活躍する渡辺雄大、アメリカ大学リーグでも注目の的の八村塁を抜いて出場を決めたのだから価値は高い。くれぐれも靴の交換をケチらないようにしてもらいたいものだ。

それから、ベトナムといえば、ハノイでの米朝会議が注目されるところだが、アメリカのメディアは、トランプの「ロシア疑惑」にかんする公聴会一色ということだ。アカデミー賞でも何度か揶揄されたようにアメリカでのトランプ包囲網はなかなかだ。
それでも北との会談に成果があれば多少は巻き返せるかもしれないが、やはり会談は不調に終わったようである。公聴会から逃げる算段だったのか、ポーズに過ぎなかったのか、やるからには相当の譲歩策を用意しているのかと思っっていたのだが、実は大した切り札はなかったのかもしれない。
もっとも、そもそも両者とも話し合いで物事を解決する人間とは思えないのでうまくいくはずもないのだが。ま、拉致のことなどは塵ほども話題に上がらないことは確実である。
アメリカとすれば、北朝鮮との交渉の先にあるのはあくまで中国のことだから。

 

話題がアメリカ尽くしだが、昔「アメリカンアイドル」の姉妹番組として「アメリカンダンスアイドル」というのがFOXであった。これもまあまあ面白くていつも観ていたが、2年前から「アメアイ」と同じでリニューアル。「アメリカンダンスバトル」として再開している。これもBSなのでいつやるのかがよくわからなかったのだが、先日今シーズンの一挙放送があった。いやあ、もうものすごく面白い。レベルが高い、「アメアイ」よりもはるかに。以前観ていたときにはこんなにレベルが高くなかったぜ。

何でかなあとつらつら考えるに、歌よりもダンスというのは鍛錬する時間が長いからということがあると思った。だから、番組が始まったころに子どもだった子が、ダンスを始めて15年とか経過したのが最近なのである。それくらい鍛錬しないとダンサーにはなれない。だから、ダンスの基本をちゃんと身につけている。昔は、そうやってバレエの基礎を身につけた出場者と、自己流のストリートダンサーのどちらか。で、ストリートは勝てない。

そういう背景だから、予選を通っただけでもすごいのだが、さらにベスト20,ベスト10くらいになってくると、ここまでできるようになるにはほんとに大変だろうなということが伝わってくる。歌というのはけっこう天性のものでカバーできるところがあるが、ダンスはそうはいかない。それがあるからだろう。視聴者投票の結果が実力そのものを映し出す。「アメアイ」のようなことはない。今シーズンの優勝者は、アメリカ人だが、両親ともに日本人の純日本人。こいつは予選のときからずば抜けていた。そして、2位も同じ、渡米した両親について育った日本人の女の子なのである。全米の人気投票で日本人のワンツーフィニッシュという、ありえないような結果がそれを物語ってるでしょ。次のシーズンは3月の初旬から始まるということなので、今回からはできるだけ観ようと思う。これはオススメだね。
国内では、この30年以内に、東日本の太平洋側でM7~M7,5くらいの地震が起こる確率は90%という報告があった。衝撃だな。この間東日本大震災があったばかりなのに。中でも青森、宮城、茨城沖がやばいらしい。世間を不安に落とし込むかのような発表だが、それでもこういうことはちゃんとやったほうがいい。たとえば、僕だって引退した後どこに住もうかなんてことを考えるわけで、しかも海の近くがいいなと思ったりするわけで、その参考になるものね。隠蔽がいちばんいかんのよ。安倍政権では、隠蔽どころか改ざんまでして、景気はいいなんてことをいうわけだが、正確な数字を上げなければ国民は参考にできないじゃない。どうもいろいろな情報を総合すると、アベノミクスによって実質賃金は4%ほど下がってしまったようだ。まあ、人々の実感のほうがだいたいは正しい。

さて、2月も終わりだが、ほんとに何もない1ヶ月だった。やっぱり楽しいこと、嬉しいこと、ワクワクすることとかないとなあ。3月は多少イベントがあるので期待してみようか。

菅野所長のエッセイ:失ってわかる


2019.02.22

2月は本当に地味な毎日を送ることになって、なんだかウツウツとした気分である。面白いことも楽しいこともまるでないなあ。まあこの季節はしかたないかと、3月からに期待しよう。
先週は今年最初のGⅠフェブラリーステークスがあり、藤田菜々子騎手が騎乗するので話題になった。女性騎手がGⅠに乗るのは初めて。最後方から5着に突っ込んできたのだから大したものである。かつては女性騎手が次々と出て、これからは外国並みになるのではないかと思ったが、みな冴えない成績で引退していった。そうした歴史の中で久々の女性騎手が誕生しただけでなく、50勝をあげる活躍である。
しかし、JRAと違って、地方競馬のほうでは女性騎手が何人かいてそこそこ活躍している。その中でもすごいのが宮下瞳。この人は、結婚して引退したのだが、その後、騎手の身体をつくるトレーニングをし、失っていた騎手免許を取り戻し、また騎手をやっている。子どもはまだ小さいが、子育ても家事もやりながらである。
騎手の生活はハードだ。平日は朝の調教があるため、2時とか3時に起きて厩舎に行き、馬の稽古をつける。早朝に家に戻り、子どもの世話をあれこれし、学校に行かせた後にまた仕事に戻る。
地方競馬は中央よりもレース数、開催数が圧倒的に多いから、それだけでも大変なのに、本人はそれをあまり苦とも思わずこなしているのだ。ほんとにすごいものだな。現役の騎手でいることの喜びは彼女にとって替えがたいものなのだろう。

サッカー漫画「ジャイアントキリング」を読み返してみていちばん感動するのは、達海監督が現役復帰を目指すといって、選手とミニゲームを行うくだりだ。かつてETUの星と呼ばれ、日本代表の司令塔になるはずだった彼は、膝の故障で若くして引退を余儀なくされた身である。そのゲームでも、一瞬の輝きを見せるものの古傷の痛みから思うようにはできず、彼は復帰は無理と悟り、選手たちに語る。10年ぶりにプレーして楽しかったこと、自分はこれに勝る喜びをいまだ知らないと。
辞めた者でないと、失った者でないとわからないものがある。人生は何ごともあのときにこうしていればと悔やむことばかりだ。幸い僕にはそういうものがほとんどないが、いつも現状で満足しきれないものがあるからかもしれない。
けれども、先日休刊となる『児童心理』の最終号が贈られてきて、自分の稿を見て思ったのだ。自分好みの論考、僕の好きなフーコー的なテイストを盛り込んだ論考を書けるところはもうないのだなあという淋しい思いである。よくもまあ、こんな異端なものを掲載してくれていたなあと感謝。
思えば、学会向けでもなく、一般向けでもないような純粋な考察をしているときがいちばん楽しく、それが、面接することだけではない、自分が現役であることの証なのだった。僕の場合。自分の本質というようなものもあそこにあるんじゃないかと思えるし。

今は何だか気分が上がらないことや、今後どうしていこうかという思いの根本にはこの問題があるのだな。なかなか難しいね。ま、今すぐどうこうということではないから、のんびり考えるしかないが。

人生はゴルフ場だ


2019.02.15

今週は衝撃だったな。ニュースを知ったときには若干身体が震えた。
水泳、池江璃花子ちゃんの白血病。最近調子が良くないと思っていたが、こういうことだったんだね。しかし、苛酷だ。伸び盛りもいいとき、しかも来年は東京オリンピックがある。そこで大輪の花を咲かせるのではないかと、誰もが期待していたわけだが。
しかし、これも運命というものか。これには誰も抗えない。いまはただ、病気を完治してもらいたいと願うのみだ。

と思っていたところが、街中のインタビューでは「はやく元気になって、オリンピックでメダルをとってほしい」という声があった。いやあ、そこまで言うか。と思っていたら、今度は五輪相のあれが「がっかり」と言う。頭の中のネジが何本も外れてんだろうね。こういうのを大臣におく政権というのも何だが、野党もこいつの失言を攻めて鬼の首を取ったような気でいるのはいかにもレベルが低い。そんなことよりデータねつ造でしょ、大問題は。厚労省のデータねつ造は、上からの指示があるとの疑いは濃厚だし。政府の出すデータというのは、ほとんどが信用ならないということだろう。先日は内閣府がGDPが伸びたと言ってきた。ほんとかよと思うし、これもタイミングがおかしいね。

五輪相のことだが、どこの世界にもこういうのはいる。昔、僕の業界でもあったな。あるとき学会の大会長が、台風が通過して学会当日には天候が回復するのを「しめたと思いました」と発言した。その台風では被害が相当出たときで、そうした地域からの出席者もたくさんいる前である。そういう人がトップに君臨するのは普通のことか。「心理学者の心知らず」「社会学者の社会知らず」とか、よくいったものだ。その通りだからな。
とにかく、日頃の行いがどうとかに関係なく、不幸は平等に人に訪れる。
問題はそれに対する備えだろう。生きていていろいろな苦しみがあるにしても、それに対して準備をしている人は苦しみに耐えることができる。と誰かが言ってたが、いままで健康上に何の不安もなかった人が突然病気になったりするとひじょうに不安になるようだが、それは準備や想定をしていないからとも言えるだろう。
身近な例で行くと、頭痛を経験したことのない人が頭痛を起こすような場合だ。たとえば僕なんかは小さいときから頭痛持ちだから、いつもどうってことないわけだが(今日の朝も頭痛があった)、未経験の人はなにが起こったのかと思うだろう。その意味では、去年ノロウィルスにやられたとき、これまでにまったく経験しなかった気持ち悪さとめまいだったので、けっこう不安になったものな。でも、サバに当たったときとよく似てはいたので、そういう方面かもしれないとの想定はあった。
自分は絶対にうつ病にななんかならないと豪語していた人が、うつ病ではないけどうつ的になるときも同じだな。それまでイケイケだった自分がそうでなくなるというその落差を受け入れられない。これまでどんなときでもすぐに寝られた人が、寝つけないとなると、よほどのことが起きたのだと思う。
でも、ある程度の年になって、今まで病のひとつもしたことがないとか、落ち込んだりしたことがないというほうが統計的には異常の部類であり、例外的なことなんだよね。

ということで、幸も不幸もすべてひっくるめての人生だということになるんだろう。何ごとも経験というのはそういうことだ。仕事のストレスというのも同じでね。それも仕事のうちだと。
ただ、「人生は山あり谷あり」というように、山や谷ばかりが強調されるのもどうなのかと思って、僕は「人生は山あり谷あり平地あり」と言い換えているのだが。

となると、人生とはゴルフ場のようなものだな。平らなところや上り下り、先が見えないところ、厳しい罰が待っているところ、池や砂地。でもみなやり直しが利くんだよね。失敗や不運を嘆いていてもしようがないわけ。それは当たり前のことだから。

菅野所長のエッセイ:戦う姿勢


2019.02.08

先日TVで、若いときに交通事故で右腕を失った人が、苦労の末バイオリンを演奏できるようになったというのを観た。どこかで観たことがある人だと思ったが、以前はパラリンピック水泳の日本代表でもあったので、記憶の端にあったのだろう。しかし、普通の運動ならできるかもしれないが、バイオリンとなると別物だろう。左指がバネ指となった僕などは、その不自由さですぐに楽器をあきらめたものだった。
まあしかし、その物語には感動である。そこに自分の逆境やハンディと戦う姿を見た。その戦いはわれわれの想像も及ばぬほど凄絶だったのではないだろうか。ご本人は、そういったものを出さないけど。ああいう姿勢を観ながら、最近の自分は戦っていないなと思ったのだった。
アジアカップの決勝でもそれを感じた。準決勝のイラン戦では、最初から殴り合いを覚悟でガツンと向かっていったチームだったが、カタール戦ではそれがなかった。何なんだろう。サウジ、イランを撃破しての慢心なのだろうか。一方カタールは、自国の歴史を替えるべく、必勝の姿勢があった。日本は、いつものことだが、相手が格下だと思うと受け身に回ってしまう。まずは相手の出方を観ながら、じっくりと攻めようとする。しかし、ランクは90台でも、カタールは決して格下とは言えなかった。予選を通じて、無失点。あの韓国にも勝っている。実際、デフェンスは素晴らしいし、カウンターもうまい。しかし、負ける相手でもない。負けるべくして負けたのだが。
後半ようやく攻め立てた日本だったが、ときすでに遅し。とくに武藤は気迫あふれていたな。結果は1-3。僕の心配通り、3失点にはすべて吉田がマッチアップしたものだった。はやく控えに回ってくれ。
気迫が足りなかったんだよね。欧州のチームは、相手が格下だろうが、最初から全力を出すもんだよ。昔、ベッカムがいる時代のイングランド戦ではびっくりしたもの。日本なんか相手に何でこんなに本気なんだと。先日、リーガ・エスパニョーラのベティスの特集(BS)で、試合前の主将の檄は怖いほどだった。「いいか、最初の10分だぞ!」。せっかく移籍したのに乾が使われなかったのもよくわかる。
W杯のデジャブだな。あのとき自分たちは最弱に近いと自覚したところから、日本の覚醒が始まったと思うが、そこにはすごい危機感があったことだろう。今回、サウジ戦とイラン戦にはそれが感じられたがね。予選とベトナム戦、カタール戦(のとくに前半)はダメだったな。ちなみに代表戦は最初の10分を見ればだいたいわかる。

まあ、今回は、富安という大収穫があったからよかったのだがね。しかし、堂安のポジションはあれでいいのか? 堂安がドリブルを仕掛けて抜いた場面はひとつもなかったぞ。あれは使われる選手だから、もっと中よりでプレーさせないと意味がない。南野は良かった。柴崎もどんどん調子を上げていった。いいところもたくさん見受けられたんだけどね。大迫依存はやはり心配。今なら、川崎の小林を代表に招集したらいいんじゃないかと思うが。
「新アメリカンアイドル」は、油断してネットのネタバレを観てしまった。本国ではこの戦いは去年に終わっているからね。気をつけてはいたのだが。まあ、これは結果はどうでもいいし、決勝のパフォーマンスもやはりイマイチだった。ただ、ギャビー・バレットが「ドン・ストップ・ビリービング」を歌っているときに、客席に紛れ込んでいたのが何とスティーブ・ペリー。このサプライズは盛り上がった。
が、優勝したのははマディ・ポピーらしく、それには異論はないのだが、キャロル・キングやアデルのような曲つくりの才能があるのかどうか。スターが出てこない「アメアイ」、彼女の戦いはこれからだ。

で、何よりも自分のことだ。昔はひたすら戦っていたものだが、このところはダメダメだ。何とかしないと。年齢は言い訳にならないよな。

菅野所長のエッセイ:決勝の前に


2019.02.01

昔、高校サッカー界で大迫の名前を知らないものはいなかった。

「大迫半端ないって!」の名言が生まれた冬の大会はまさに大迫のためにあったようなものだった。しかし、その後、約10年を経て、ここまでの選手になろうとは当時誰が思っただろうか。鹿島でも代表でも、そこそこの活躍はしていたわけだが、どこかひ弱さは抜けず、中心にあるとは言い難かった。

しかし、アジア杯を観ていると、大迫がチームメイトの大きな信頼を得ているかがよくわかる。南野も堂安も、大迫にパスを送って走り込めば、自分にチャンスをくれることを確信してプレイしている。
かつてMFの中田や本田にもこうした面があったけれども、どうも大迫の存在はそうしたものとも違う。FWである大迫は誰よりも点を取るけれども、それは他の選手との有機的な関係の中で生まれる得点であり、あくまで全体の中の一人なのだ。だから、中田や本田のような存在感はない。しかし、こうした選手こそが日本のサッカーをたらしめるものであり、中田や本田よりも大迫が信頼されている理由ではないか。かつてオシムが考えたように、日本では突出した選手は要らないのだ。チームのために惜しまず攻守に貢献する、そんな攻撃陣が必要なのである。
幸い、日本では伝統的にそうしたFWが多い。代表的なのは岡崎、今なら武藤もそうだ。しかしながら大迫と違うのは、大迫は、シュートセンスもさることながら、DFを背負ってのポストプレイができる点である。ここを基点に、走り込むFWにボールをさばけるし、自分で勝負することもできる。ヘディングもいい。攻撃陣に上の世代がいなくなった現在、大迫さえいれば日本の得点のかたちができあがる。
とは言え、これはまだアジアレベルでの話。より巧みで屈強なヨーロッパや南米と対したときには、まだ駒は不足だ。遠藤に代わるボランチとして、今回は招集されなかったけれど、三竿の成長が待たれる。そしてまた大迫がいるときといないときの差が甚だしいのも問題だ。”大迫依存”にならないチームつくりは森保の重要課題だろう。案外これがいちばん難しいような気がする。

DF陣だが、もはや中心は完全にCB富安である。吉田の不安定さに比べて、その的確さは際立つ。イランのエースを完璧に封じたのは立派だった。まだ20歳。代表不動のCBとして君臨するだろうし、直にビッグクラブから声がかかるだろう。富安が所属するベルギーのシント・トロイデンは、遠藤もいて、もう一人のFW鎌田も代表に招集される噂がある。何でも、日本人がオーナーらしい。今後、多くの若手がこのチームで鍛えられて代表に上り詰めてくるだろう。ひじょうによいことだ。

そして、朗報なのは、イラン戦の同日、フランスではトゥルーズに移籍した昌子がリーグ戦でフル出場した。結果は0-0だったのでCBとして大過なく務めたのだろう。昌子が順調ならば、富安、昌子のCBコンビとなり、これは代表史上最強の最終ラインとなる。これが完備したときこそ、日本は世界レベルで戦えるだけ基礎ができあがるのではないかと思う。日本の課題は「決定力不足」なんかではなく、いつも守備だったのだ。サウジ戦では見事な守り方ができたね。
準決といえば「新アメリカンアイドル」では、ベスト3まで決定し、いよいよ最終日を迎える。2日に渡る拡大版だそうだ。残ったのは、女子大学生のマディ・ポピーと女子高生ギャビー・バレット、そして男子高校生、名前が出てこない。勝ってほしくないからだな。アメリカはカントリー人気が根強いので、こういうのが残っちゃうのだ。こいつよりはロック野郎のケイド・フェナーのほうがはるかにいいと思うのだが、視聴者投票なのでしかたない。僕が勝ってほしかったのはケイドだったのだが、残った中では音楽センス抜群のマディかな。これはキャロル・キングを彷彿とさせる。

まあ、ここまで来ると結果はどうでもいい。アジアカップも、カタールとの決勝になったが、サウジ戦やイラン戦ほどの意味はない。今後に向けて、代表が現在どういうレベルにあるのかがわかればいいのだが、それはもうわかったし。まあ楽しみにはしてるが。鍵となるのはボランチ。遠藤が負傷したようなので、代わるとすればたぶん塩谷だろう。塩谷が相手のチャンスを多くつぶせるようならいい試合になる。
それよりも、ポルトガルの中島翔哉の「カタールリーグ移籍」のほうがショッキングだ。金で買われるわけよね。ポルトガルリーグにいることの宿命だがね。

「アメリカンアイドル」も、決勝は毎回「宴の後」という感じで、産卵後の鮭みたいにスカスカである。豪華ゲストは楽しいけど。まあ、この番組の問題はデビュー後である。どんないいい歌手でもセンスのないアルバムをつくられちゃうから全然売れないことがほとんど。ケリー・クラークソン、キャリー・アンダーウッドの頃はよかったがね。先週はそのキャリー・アンダーウッドがゲストだったが、その圧倒的な歌には心底しびれた。今回の決勝は、そこまでの大物はいないな。

菅野所長のエッセイ:サウジ戦は価値があった


2019.01.26

先週から風邪気味だったので、どうも今週もパッとしない。

ただし週の前半は景気のいいニュース。テニス全豪オープンで錦織、大坂がベスト8、サッカーアジアカップでベスト8。まあこれくらいは当然なのだが、苦戦激戦続きの錦織は満身創痍で、準々決勝で天敵ジョコビッチと当たり、途中棄権。一方大坂は全米の快進撃を思わす快調さで、順当に決勝に進んだ。
大坂は強い。狙いすましたようなショットはほぼないが、基本的に打球が強いんだろうなあ、よっぽど。ただラリーを続けていけば勝てる感じである。だいたいは力んでボールをふかす。決勝の相手は強いが、ラリー戦に持ち込めるかどうか。もっとも相手もパワー選手。力と力のぶつかり合いを観るのも楽しいんだけど。しかし、時間的に生では観られない。
サッカーは、くじ運が悪くて、サウジアラビア、イランのアジア2強と同じブロック。サウジ戦は鍵だったが、1-0で逃げ切り。
この試合は、これまでの代表戦の中でもひじょうに珍しいものだった。ボール支配率は何と2対8くらい。ほとんどはサウジがボールキープ。しかし、日本は中央を固めて、決定機をつくらせない。いわゆる相手にボールを持たせるだけ持たせて、エリア周辺でつぶすと。守備一辺倒ながら見応えがあったね。
これはひじょうに貴重、価値のある試合だと思った。パス、トラップ、ボール回しとサウジはすべてにおいて日本を上回ってはいたが、得点機がつくれない。まるで以前の日本の試合そのものだな。無駄にボールを回すだけ。日本がこんな試合をしなくてはいけないのは、大迫や中島といった攻めの駒がいないからだが、準決勝、現在アジア最強のイラン戦を前にいいシュミレーションができたな。
ベトナム戦では故障が良くなった大迫が、ワントップで後半途中出場。先発北川は、あいかわらず何のためにいるのかわからなかったので、その違いは際立ってた。北川にボールが行っても何のチャンスも生まれないもんな。海外組と国内組ではますます開きが大きくなっているようだ。
しかし、槙野が使われなくなったのはいいが、吉田の凡ミスが怖い。サウジ戦でも槙野並みに危なかった。前半吉田の出す縦パスは半分以上がミス、相手にカットされて危機を招いていた。ヘディングを決めたので、まあ許してやるかと思ったが、ハンドと分かってノーゴール。やっぱり許せない。若い富安が比較的しっかりしてくれるからいいが、イラン戦はさらにしっかりと守備をしないとボコボコにされる可能性がある。森保よ、吉田には縦パス禁止令を出せ。まあ、4:6で負ける可能性が高いが。サウジ戦のように、W杯のようにやれるかどうか。

アメリカのゴルフでは、松山が予選2位と、久々に好調子。3日目、最終日とどんなゴルフを見せるのか。
てなわけで。テニス、サッカー、ゴルフと楽しみがあるが、『児童心理』が廃刊との知らせ。このところ好きなことを書かせてくれた媒体だけにひじょうに残念だ。この間僕の書いたやつが最終号となるのかなあ。

来週は2月になる。2月は今のところ何の楽しみもない。どうやって乗りきろうか、思案中である。

菅野所長のエッセイ:ダウンこそしないが


2019.01.18

きょうはちょっと風邪を引いてしまったようで。何日か前から喉が変なので気になっていたら、今年の風邪は喉に来るんだと教えられた。流行に敏感だなあ。

で、あまり書けないが、代表のサッカーがひどかったことは書かなくては。

向こうの先制点、やっぱり槙野がやらかしてくれたね。今回のスタメンは、槙野、佐々木、青山、塩谷と、現旧のサンフレッチェ広島が4人。森保、ひいきもたいがいにしなさい、と言いたい。この中でまともなのは海外(とは言っても中東だが)で活躍する塩谷だけだな。レアル戦で活躍したのもダテじゃない。
しかしそれでも、全体的には前2試合よりはいいんだから面白いな。CBが吉田でないので、攻撃への切り替えが速くなったのがおおきいのではないか。総入れ替えしたので、W杯前のパラグアイ戦に近い試合になったかも。国際試合で戦える選手を見極めるためには、こういう試合が大事だ。

ウズベキスタンは、監督がクーペルになって、がらっとチームが変わった。きれいなパスサッカーだが、そのぶん怖くない。前のようにフィジカル押しでごりごり来る方が怖かったな。それに救われた。
海外組、ワントップの武藤はさすがだったが、乾はスペインで試合に出られないので、まったくダメだったな。連続スタメンのFW北川も役には立たないから他の選手を入れたほうがいい。伊藤はスピードがあってなかなかいい。伊藤がいるので浅野は要らないことが分かった。富安と、フランスに移籍した昌子がCBを組むことになったら楽しみかも。でも、昌子は試合に出られるのだろうか?

ということで、来週には治っていたいのだが。明日からは出かけるので不安だ。

菅野所長のエッセイ:堂安、エイダ、アーモンドに期待


2019.01.11

いよいよ新年が始まりまして、今週は何となく忙しかったような。サクサクと片づけたのでよかったが。
先日は免許の更新に行ったのだが、心配だった検眼がパスしてほっとした。運転でも日常でもまったく困ることはないのだが、近年更新のときの視力検査はいつもギリギリなのである。よかったよかった。眼鏡は苦手なんだよねえ。

この季節であるから、僕の場合決して快調ということにはならないが、まあ体調は悪くない。12月からずっとだな。まずはいいスタートかなと思う。でも今年は何かいいことがあるんだろうか? そういうことはほとんど考えないのだが、年とともに先々はほの暗くなっていく感じだ。

原稿仕事が2,3回でもあればいいのだが。書きながら考えて考えて何かを発見するのがいちばん楽しい。去年は「児童心理」のおかげでそういうことが2回あった。で、まだまだ自分もやれるなと、一人で悦に入るわけだが、何しろ人から誉められることがほとんどないので、自分で自分を誉めるしかないのが淋しい。

こういう人間は他を責めることでうさをはらすのが相場だ。そのターゲットはもちろん日本代表である。
アジアカップ、対トルキメニスタン。勝つには勝ったが、誉められたものじゃない。起用選手に問題ありだな。吉田、槙野のセンターバックじゃねえ。GK権田というのもねえ。権田じゃなきゃ零封だったでしょ。
大迫に助けられた試合ではあったが、堂安がやはりいい。あの左足のタッチは世界レベルに近い。その堂安がトレーニング相手をしてもらっている長友はまだまだ衰え知らず。でも次のW杯まで持つのかどうか。南野は中島がいなかったので生きなかった。堂安と同じくオランダリーグの富安は、ボランチをやるには技術不足が否めない。今回は遠藤がいなかったからだろうが、CBに下げた方がいいのではないか。そうすれば槙野を使わなくていいし。
まあ、アジアカップは短期間に7戦もあるので、同じ選手ばかり使っていくわけにはいかないがね。それにしても、中島がいないと引いた相手には突破口がなかなか見いだせないようである。後半トルクメニスタンが明らかなスタミナ切れを起こしたので、逆転できたがね。しかし、2失点は実にばかばかしいものだった。
日曜日のオマーン戦は、初戦に負けて後がないオマーンが守りに入るわけもない。DFさえしっかりできれば負けるわけがないのだが、そのDFが心配だ。槙野と権田は替えてくれと切に願う。
「新アメリカンアイドル」はベスト10が決まった。予想よりも長く放映するなあ。このままでは前のときと同じペースである。
面白いのはオネエ歌手のエイダ。昔、いかにもオタクな男の姿で出場し、途中で落ちたのを僕はよく覚えている。それが、「ピンクフラミンゴ」みたいになって再出場。圧倒的な歌唱力で、視聴者はともかく、審査員の支持を得て勝ち抜いている。同じデブオネエでもマツコ・デラックスとは大違いですごい才能、美しいハイトーンボイス。アダム・ランバートをやや彷彿とさせるな。あとは地味だが、渋くS&Gの「家に帰りたい」を歌った女の子がとてもよかった。
前とは違う時間、局なのでうっかり見過ごしてしまいそうになるが、まあこの時期の楽しみをひとつ取り戻した。

競馬のほうはさっぱりダメ。去年のJRA年度代表馬はやはりアーモンドアイだった。3歳牝馬が年度代表というのは珍しいよな。今年は、凱旋門賞はもちろん、アメリカのBCターフもドバイシーマクラシックも全部狙ってほしいものだ。ケガだけはないように気をつけてもらいたいけど。僕もそういうことがないようにしないと。去年はスキーでひどい目にあったからな。今年は行かない方が良さそうだ。

 

菅野所長のエッセイ:来年もよろしく


2018.12.28

もう今年も終わりですね。TCCも今日までで、やっと落ち着けるかな。いつもはこの季節はもっとまったりとした感じがあるのだが、何だか今年は慌ただしい。
先週は忘年会だったが、演奏あり、踊りあり、仮装のパフォーマンスありで、何だかTCCも成熟というか、爛熟というか、相当楽しいものになった。また来年が楽しみだな。原稿も書き上げて送ったし、年賀状も出したし、アレン・ストーンのCDも届いたし、すべては年内に片づいた。
原稿が終わってしまうのは残念。最近は書いているときがいちばん幸せなのだ。
昨日は年末恒例、ビルボードでのPUSHIMのライブ。一年おいて、今年で3回目だが、今回は待望のアルバム「ルネサンス」から2曲を聴くことができた。演奏はベースが後乗りなのがひじょうに気になったが、PUSHIMの声はほぼ絶好調。いちばんいい席を取ってくれた音友に感謝である。これで仕事も終わりだったら最高だったのにね。確か去年がそうだった。
年末年始はなぜかゴルフの予定が入っているので、けっしてぐうたらなものにはならない。あまり疲れを取るという感じではないな。まあしかし、このところは体調もいい感じなのでいいかなと。
競馬のほうは、有馬記念が惨敗。雨が降って馬場がゆるんだせいだな。そういうことにしておこう。
なぜか今日はJRAの意向でGⅠホープフルステークスがある。ひょっとしたら超弩級かもしれない⑤サートゥルナーリアが本命か。これから①ニシノデイジー②ブレイキングドーン③キングリスティア⑧アドマイアヤジャスタへの3連単、3連複。③キングリスティアがくればいい馬券になるのだがね。
今年は12月に面白いことがあってよかった。そうでなければ、とくにどうということもなかったような気がする。しかし、無事に何とか過ごせたということが何よりなんだろう。そういう年だからなぁ。来年もとくになんということもないかもしれないが、無事に過ごせるようにしたい。
それではまた来年。

菅野所長のエッセイ:豊後水道に飛び込むつもりで


2018.12.21

さて、今週が終わればもう終わったも同然のような気がする。今日は忘年会だし。いつものように忘年会貧乏なのだが、有馬記念で取り返せばいいのさ。

さて、先々週ホールインワンという珍事があり、その週末から学会で大分のほうに行ったわけだ。大分は久しぶりだが、なぜか行くたびに天気が悪く、今回もまた極寒だった。強風が吹き荒れ、鶴見岳に積もった雪がそれに飛ばされ街中に降ってくる。昔は季節外れに雪が降ったり、九州でも大好きなところなのに相性が悪い。
まあ、それはいいが、夜は宴会がつきものだ。大分はすばらしい。ふぐと城下ガレイはは年が明けないとシーズンではないが、ここには豊後水道であがる関アジ、関サバがある。 行った店には水槽があり、ものすごくでかいサバ、シマダイが泳ぎ、ヒラメが底を這っている。アジはないということなので、みなで関サバとシマダイのお作りを注文。加えて、養殖ではあるがカボスヒラメも追加。カボスヒラメとは、大分名産のカボスを餌に混ぜて育てたヒラメのこと。最初はブリの養殖で有名になったものだが、カボスの影響で臭みがなく爽やかな味になるというのである。
さてしかし、ここで重大な問題がある。実は僕は昔寿司屋でサバにあたって大変な目に遭い、以来怖くて生のサバを食べられないのだ。ほんとは中トロよりも何よりもサバの刺身のほうが好きなのだが、他の連中が食べているのをいつも指をくわえて見ているのみ。
何しろあのときは、まだ世田谷の豪徳寺に住んでいる頃だったが、家に戻ってしばらくすると、突然吐き気と下痢、顔がカーッと熱くなり、ピンポン大の蕁麻疹が体中に広がりだしたのだった。そこから3日間何もできず、もちろん仕事にも行けず。あの苦しさは二度と味わいたくないと、生サバには手を出さなかったわけである。
今回も見事な関サバが登場。皆美味い美味いと口にする。うーむ、これは本当に美味そうだ。前にも関サバを頼んだことがあるが、これは最上の一品だなと見ただけでわかる。 まあしかたないから、おもにヒラメに箸を伸ばす。なるほど、実に爽やかである。ヒラメというのは、天然であっても当たりはずれが激しい魚で、外れると泥臭い。カボスヒラメにはそういう心配が要らない。多分ホームランは出ないが、確実にシングルヒット、2塁打を飛ばす打者のようだ。

と、ヒラメを褒めちぎるものの心は千々に乱れている。頭の中では関サバがギュインギュインと泳ぎ回っているのだ。この関サバは絶対にうまい。自分が過去に食べたものを圧倒的に凌駕しているという確信を持てる。
「こうなったら勝負に出る」と宣言し、関サバをもう一匹頼もうと進言。皿にまだ刺身は残っているが、その間に心の準備をしておこう。周囲は僕の事情をよく知っているので、快諾。

そして2匹目の関サバが来て、それを口に入れた。33年ぶりの生サバの来迎、生サバとの邂逅。やはり美味い。関アジもうまいが、サバにはかなわない。もう今夜も明日もどうなってもしかたない、もうどうなってもかまわない。今は、思う存分、失われた33年を埋める関サバと至福の時を過ごそうと思った。

そして、気づけば2時間くらいが過ぎ、身体に異変はなかった。大丈夫だったのだ。今までも何度も何度も大丈夫なんじゃないかと思ってはきたのだが、あのときの苦しさを思って、怖くて手が出せなかった。もしも明日で地球が滅亡するという日になったら食べようと思っていたくらいだ。

ああ、これもホールインワンのおかげではないのか。あれで、なんか勢いがついたというか。自分にもけっこうな運が回ってきているのかもしれないと思えるのだった。

先々週の1週間は人生でもなかなかな1週間ではないかなあ。どちらも30数年という数字が絡む。やはり人生はどう転んでいくのかわからない。
で、競馬のほう、朝日杯フューチャリティSも、僕が推した①クリノガウディ、単勝80倍以上の馬が来ましたねー。がんばりすぎて2着。これが3着か、もしくは1着ならもっとすごかったのだが。とにかく、3連単、3連複、馬単と総取り。自分の相馬眼が的中したことが何より嬉しい。
今週はグランプリ有馬記念。本命は⑫レイドオロでいい。対抗が難しいが、ここは③モズカッチャンとしたい。以下、⑥サトノダイヤモンド⑪ミッキーロケット⑭キセキ⑮シュヴァルグラン。でも差はないよね。

2 / 3812345...102030...最後 »