トランプだけに


2017.08.18

今年の夏は涼しいので過ごしやすい。とは言っても、暑くないと困ることもたくさんあるだろうから、それではいかんのだが。

日本では、内閣改造をしてほんの少し支持率が戻った感じだが、アメリカは落ち込む一方だ。KKKのシンパであることもまたまたダウンの要素となった。まあ、日米似てること。トランプ、安倍、金正恩、習近平とか、程度の差こそあれ、同じ人種という感じだな。

しかし、グアムを巻き込んで、にわかに緊張が高まった北朝鮮とアメリカではあったな。ポーカーに例えるなら、どちらも降りられなくなってブラフの掛け合い。
しかし、驚いたことには、ビビって先に降りたのは北朝鮮。こんな北朝鮮は初めて見たね。結果的に、大統領がトランプでなかったらこういう結末にはならなかった。別にトランプの駆け引きがうまいわけじゃなくて、北朝鮮の手が実はブタだったのがばれたということかな。これみよがしにグアムの米軍基地の写真を架けた部屋で会議をしている姿などをニュースで流していたけどね。
それをブラフを見抜けず、あの国ならやるだろうというわれわれの思いこみがあったわけだが、ほんとはそんなにやる気がなくて、逆に、北朝鮮側がトランプならやるかもと思ってしまったから弱気になったと。こうなるとポーカーには勝てない。

ま、そもそもトランプのほうが手(軍事力)がいいし、実は、いかれ具合も、金正恩よりもトランプのほうが上だったのかもしれない。加えて、「正義の」戦争は支持率アップに絶好だし。
来週には米韓合同軍事演習があるけど、北は手をこまねいて静観するだけなのか? ま、例によって勇ましいニュースは流すだろうが、一度ビビってしまうと効果は極薄になる。以前暴挙にでる可能性はゼロではないが、現時点で、この勝負はトランプの勝ちだな。まったく何が幸いするかわからないものだ。毒をもって毒を制するとはこういうことか。

勝負に負けたのは、全米プロゴルフの松山。途中では単独トップに立ったが、一緒に回ったのが天敵ジャスティン・トーマスだったのがよくなかったのか? 負けて涙を流している松山というのは意外も意外。ついでに7月に結婚してたというのももっと意外。

しかし、話題にもなったようだが、負けた後でのフジTVのインタビューはひどいものだった。僕はたまたま観てしまったのだが、観たくなかったね。「残念としか言いようがないんですけど」とか「何か足りなかったから負けたと思うんですけど、それは何ですか」とか、やっとのことで涙を堰き止めた松山としてはもう答えようがない感じで、敗者に鞭打つとはまさにこれ。3日目には、いいところで中継をやめるなどあったらしいし、フジはもうゴルフ中継やめなさい。

と、人の心が分からないインタビュアーがいるように、対人関係の研修後に自殺した新入社員の話も気の毒なことだ。すでに労災は決定、次に会社と研修会社、講師が訴えられたが、あいもかわらず世の中ではパワハラが減らない。ああいう研修会社というのも、僕らの目から見れば素人もいいところだからなあ。その会社のHP見たら、「講師募集」とかしてんのね。怖い怖い。

政府も「人づくり」なんてお題目を掲げてはいるが、首相を始めその本質などまるでわからない連中が考えているから、そこに利権を求める連中が群がって的はずれなことをやっていくんだろう。とくに竹中関連の会社とかね。

そうした世事をよそにして、月曜に「ボストン美術館の至宝」展に行った。ボストンは世界的な佳作の宝庫という印象を前から持っていたが、行って後もその印象は変わらない。アメリカでは屈指だろうが、何しろ歴史のない国だから、自国の「至宝」はないしね。若沖展と違って空いてたなあ。

僕の今回の主たる目的はサージェント。ほんとは「ボイト家の娘たち」を観たかったが、残念ながらそれは来ず、サージェントは2点。それでも、やはりヴェラスケスの影響は大だなと思う。2点とも「油彩」となっていたが、どう見てもアクリルが入っていると思わせる色遣いと照り加減である。たぶん純白な白を出したいからじゃないかと思うのだが、詳しい人に聞かないとほんとのところはわからない。しかし、この人は、油彩だけだとすれば、ほぼ「人真似」で終わってしまうな。アクリルを使うからこそサージェントだなあということでいいんじゃないか。

後は、酒井泡一と喜多川歌麿が並んでるのが興味深かったね。同じ花魁、美人画でも、泡一は、何て言うか、うまいけどリアルではないというか。歌麿はカリカチュアライズされているようでいてむしろリアルな感じがするのが面白い。あと、案外至近距離で絵が観られるのがいいところか。質的には箱根のポーラ美術館くらいだと思うのだが、戦後向こうに行っちゃった日本の絵がいくつか観られるのは、日本画ファンにはいいのではないか。でも英一蝶好きなんているのか?

ところで、シスレーやコローといった前印象派が並ぶ中、ブータンのベニスを描いたものがあった。実は僕の父親がなぜかブータンが好きで、欲しいというので、生前にこれを買ってあげたのだった(もちろん複製)。僕は別に好きじゃないのだが、親父は喜んでいた。しかし、当たり前だが、本物のほうがずっと風格があったね。ま、19世紀のフランス絵画は間違いないのだが。

観戦マニア


2017.08.12

前々から不眠気味だったのに、今週は世界陸上はあるは、全米プロゴルフはあるはで、毎日少しの間しか寝ていない。ま、しかし、その甲斐はある。陸上は今回、女子競技のほうが面白い。

女子1500Mには、何と800Mの王者セメンヤが参戦。女王でなく「王者」としたのは、この人はかつて女か男かで物議を醸したことがあるからだ。ごつくて、とても1500Mを走る体型ではないが、好メンバーが揃った決勝で怒濤の追い込みで3着。これなら専門の800は楽勝だろう。
僅差の優勝は五輪金のキピエゴンだったが、ラスト1周からのあまりの死闘にほとんどの選手がゴール後倒れ込んだ。あんな光景を見たのは、1968年メキシコオリンピックの女子800M以来だな。
女子200Mも面白かったね。僕の本命シュッキパーズが辛うじて勝ち、世界陸上2連覇となったが、もう少し身体を絞らないとこの先は危うそうだ。

サニブラウンはやはりまだ勝つまでの力はない。でもあの年だと、ボルトだって同じようなものだった。さらにフォームを改善できれば2020年には期待できるね。あとは男子400リレーかな、うまくすればメダルが期待できる。

それよりも男子ゴルフである。先週、メジャーに次ぐ大きな大会を圧勝した松山だが、好調が続いているようで、今週の最後のメジャー全米プロゴルフでは、2日目が終わって首位タイである。昨夜、この中継を雷雨中断までずっと観ていたのだからちゃんと眠れるわけがないね。でも、観ないではいられない。もしかしたら、日本人初のメジャーチャンピオンが誕生するかもしれないのだ。

松山の強さのひとつは鈍感力みたいなものかもしれない。先週の記者会見でもあいかわらず通訳頼みである。もう4,5年アメリカに行っているのにね。普通なら、こんなにアメリカ暮らしが長いのに英語で話せないなんて格好悪いじゃん、なんて思うと思うのだが、松山はそういうことをさほど気にしていないのだろう。逆にそこが強みなのかも。そういえば、昔僕のいとこがアメリカの大学に何年か研究留学してたときに、周りは外人ばかりなのに英語なんか全然話さなかったと言っていた。「まあ、日本語でも何とか通じるのよ」と言っていたが、あの人もたいがい鈍感っだったな。

松山の活躍により、今日明日はほぼ徹夜確定。ま、陸上もゴルフも今週で終わるので、以降は大丈夫だろうが。

で、そういうのが終わると、19日からはいよいよ最後のグランツール、ブエルタ・ア・エスパーニャが始まるのだ。これは3週間続くが、夜中の12時から1時くらいには終わるので大丈夫。

今週は、そのブエルタには出なさそうなメンバーでの4日間の大会がノルウェーの北部で行われている。これもJスポーツで中継を観るのだが、この季節なのに、山には雪が残り、針葉樹のうっそうとした森を縫っていく光景は普通のロ-ドレースでは観られない。昨日などは飛行機の滑走路でゴールスプリントが展開されたのだが、戦車が居並ぶ脇を通っていったところを観るとたぶん軍用基地なのだろう。そういうのも初めて見たし。

ブエルタでは、またもやフルームのチームスカイが強そうだが、ブエルタは基本山登りレース。登りに特化した選手が総合も善戦する可能性はある。とくに20ステージの最後は、平均勾配10度以上、最大23度以上、距離12キロ超の山岳が用意されている。フルームとしてはこのステージの前に優勝を確定させていないとまずいのではないか。

競馬では、今日、父フランケル、母ウオッカという、父母合わせて17冠という超良血馬がデビューした。断然の一番人気だったがあえなく2着。競馬は確かにブラッドスポーツではあるのだが、名馬から必ず名馬が生まれるとは限らない。これが人間だと、政治家のように、もっとひどいものなのとなる。

転校生と、君の名は


2017.08.04

梅雨明け以降、今年の東京の夏は意外に涼しく始まっている。先週末は松山にいたので尚更助かっているなあ。天気ニュースを見ると西日本はいつも5度くらい気温が高い。今週など寝るときにエアコンは不要だし、そういうことで、夏場に弱い僕も例年より体調はいい感じである。

しかし、ツール・ド・フランスが終わったので、次のブエルタが始まるまではちょっと退屈である。あと2週間くらいかなあ。リッチー・ポートやバルベルデには、故障を癒し、元気で出場してもらいたい。

原稿書きもほぼ終わってるし。そういえば世界陸上が始まるか。ボルトは勝って引退すると豪語してるし、日本の短距離陣がどれくらいやるのか、多少の期待はあるが。

サッカーでは、ネイマールがバルサを出る出ないで激震が走っている。出るとなると違約金280億円超が発生するらしいが、とんでもない数字だよね。ここまでこじれると移籍する可能性が大かもしれないが、その理由はパリSGに親友がいるかららしい。そんなことで何百億も払うものなのか。あとは、レアルのベイルがマンUに移籍という噂もあるが、ベイルは間違いなくプレミアに合うし、ルーニーなきあと、期待の若きエース、ラシュフォードとの組み合わせは必見だ。

そういえばケーブルに降りてきたので「君の名は」を観た。うーん、まず確かに絵はきれいだな。それと最初の30分くらいは面白い。アニオタ監督がうまい脚本を得たという印象。でも、これって大林宣彦「転校生」のほぼパクリだ。となると、どうしても観ながら「転校生」との比較が同時進行してしまう。後半の時間が交錯する仕掛けはどうにも整合性がなく、何だかよくわからんうちにハッピーエンド。

見終わった感想はやっぱり??? ま、絵がきれいなだけのいつもの新海作品。
むしろこれを観ることで「転校生」が再評価されるのではないか。あの頃はまだ世間の話題にも上らなかった性同一性障害という隠れた主題をはらみつつ、シンプルなつくりの中で淡い切なさを残した「転校生」は、振り返れば思春期映画の傑作だったんだなと思わざるを得ない。調べると1982年公開、35年前だ。GIDなんて概念は影もかたちもなかった。

同じ思春期映画であっても、あくまで大人の目線があるから面白みも深みも出るのだと思うが、新海作品にはそれがない。あるのはオタクのメンタリティだけ。「ガンダム」とか「エヴァンゲリオン」と同じだ。だから大人の鑑賞には耐えられないところがある。子どもが登場するアニメでも、ジブリ作品などはみな大人の映画だものな。

菅野所長のエッセイ:ロードレースの品格


2017.07.21

先週はこのコラムのことをすっかり忘れてしまった。忙しかったせいだと思うが、暑さボケなのかもしれない。でも、梅雨明けからは湿度が若干下がったようで、幾分楽だよね。来週は松山に行くのだが、やっぱり暑いんだろうな。それで、ここのコラムはお休みです。

例によってさえない日々を送っているわけだが、毎晩ツール・ド・フランスがあるのが救いだ。もう終わっちゃうけど。
ある夜観ていたら、ポーという小さな町を通過していた。「ポーの一族」とはここから取ったのかと思ったが、ウクライナにも同じ地名があるらしく、どうもそっちが本命らしい。まあどっちでもいいのだが、そんな明くる日、本屋に寄ると萩尾望都「ポーの一族」が40年ぶりに復活し、単行本となっているのを発見。さっそく購入し読んだが、昔のようなインパクトはなく、絵もあまりうまくない。もっと上達したり練れていくものなんじゃないの? なんだか山岸涼子みたいで少しガックリ。

ツールのほうはあと数日で終わるのだが、序盤からずっとアクシデントが多すぎて多少興味はそがれるところがあるという印象だった。バルベルデ、サガン、ポート、先日はスプリント王のキッテルと、有力スター選手が軒並みリタイアしていくんだもん。

それでも、ここ数日は面白いレースが続く。総合の有力候補が絞られてしまったことで、むしろ深謀遠慮なかけひきがなくなり、エース同士のガチンコ勝負となっている。本命フルームにバルデ、ウランが真っ向から立ち向かう様は最高にスリリングである。いっときフルームからマイヨジョンヌを奪ったアルだったが、ここへ来て勝負所での争いについていけないレースが続き、もはや圏外に去った。18日目の山岳ステージを終えて、首位はフルーム、20数秒差遅れでバルデとウランが続く。
賞賛すべきは、フルームのアシストをしているランダ。前半は目立たなかったが、後半はクヒヤートコウスキーに代わって大活躍。自身も総合4位につけている。ジロを完走した選手の中では唯一の活躍かな。それに大感謝のフルームは、ランダにも表彰台に登って欲しいということで、18ステージでは自分を置いてっていいと、ランダに勝ちに行かせたほどだ。

こういうのも含めて、自転車レースというのはほんとに品格のあるスポーツだなあと感心する。有力選手が何らかのトラブル(集団落車とかメカトラ)で遅れたときなどは、その選手が戦線に復帰するのを他の選手は待っていたりとか。明記されたルールではなく、そうした暗黙のマナーが大事にされるのである。
今回では、あるステージで王者フルームがメカトラに見舞われ、後ろのチームカーを呼ぶために手を挙げたとき、そこをついてアルが猛然とアタックしたことがあった。他の有力選手もそれを追い、フルームはあっという間に後方に置かれた。しかし、追いついたリッチー・ポートがアルを制して、ペースをゆるめ、フルームが追いつくまで皆で待つことになった。当のアルは、いたずらをして怒られた飼い犬のような体できまり悪そうな感じになり、追いついたフルームの横について走っていたが、どうもフルームが許した感じはなかったな。
こういうのも実はルールで定められているわけではない。しかし、彼らの間では卑怯なやり方ということになるのだろう。ああ、もう、こういうところをあの政治家連中に見せたいものだな。レースの始まりから終わりまで、6時間くらい正座させて。

そういえば、金曜19ステージでは、Jスポーツの放映にくまモンが登場するらしいぞ。何でもフランス観光大使なんだそうだ。

菅野所長のエッセイ:ツール始まる


2017.07.07

このところ、7日のうち2日はひどい不眠だ。夏場はもっと眠らないとなあ。

都議選は都民Fの圧勝、自民の惨敗だった。都民の声は国民の声。都議選の結果はいつも国政選挙につながるので、次なる自民の惨敗を見えてきたか。さすがに、皆呆れてるんだよね。

先週からツール・ド・フランスが始まり、毎日楽しみがあっていい。

今年は波乱の幕開けと言っていいな。初日のタイムトライアルでは、雨で滑って転倒が続出。中でもチームスカイの対抗馬であるモビスターのバルベルデは柵に激突してそのまま大会棄権となってしまった。バルベルデは春のレースで連勝したりと絶好調だったのにねえ。何より痛いのはモビスターのエース、キンタナである、超強力なアシストを失い、今年の雪辱はお預けだろう。

それから衝撃的だったのはサガンの肘撃ち失格事件。第4ステージでの最後のスプリントで、自分の右に出てこようとしたカベンデッィシュにエルボーをかましてしまった。カベンディッシュは柵に激突して骨折、リタイアの憂き目。ふだんこの二人は仲がいいということだが、いったい何が?  ま、サガンはあまり行儀のいい走り方をする選手ではないからな。しかし、バカをやったものである。平坦ステージではつねに優勝争いをして、第3ステージは優勝しているのに。平坦ステージ、スプリントは今のところキッテルが2勝。かなりの好調である。

木曜は、今後の総合勝負を占う山岳の第5ステージ。これがチョー面白かった。まずは、リッチー・ポート擁するBMCが、本命スカイに真っ向勝負を挑む隊形で、メイングループを引く。もう観ているだけでワクワクする。ポートはかつてフルームのアシストだったが、今はBMCのエース。かたやスカイはBMCの後ろで王者フルームをしっかりと護送。そのアシスト陣の顔ぶれがすごい。他のチームならエース的な存在ばかり。
とくに新加入のクヒャートコースキーは、残り4キロくらいから先頭に立って坂を登ると、敵チームは追走一杯、下手をすると味方さえもついていけないくらいのハイペースを刻んだ。こうなると、バルベルデのいないキンタナは苦しく、このままではフルームの楽勝かなと思われた。
が、しかし、ここで意外な伏兵。といっては失礼だが、チーム・アスタナのエースであるアルがものすごいアタックを見せて、単騎集団から抜け出す。アスタナはニーバリが抜けたりして今年は弱いと言われていたが、ジロ・デ・イタリアを無念の欠場のアルはツールに向けてコンディションを整えてきたのだろう。もとよりアシストも期待できず、たった一人で勝負に出るしかなかったわけだが、それにしても脚の違いは一目瞭然。身体がキレッキレッ。誰もこれを追えず、そのままゴールに飛び込んだ。意外なことにツールのステージ優勝は初らしい。

後続集団はもうバテバテ。最終的にはフルームがしぶとく3位に入り、タイムトライアルで稼いでいたので、6日目からのマイヨジョンヌとなった。フルームに勝負を挑んだポートは4着。僕が今回ひそかに応援しているバルデは5着だったが、まだちょっと力が足りないかな。
この日のレースを見るかぎり、フルームが総合優勝するための最大の難関はアルではないか。イタリア人であるアルは、本当はジロに出たかったわけだが、結果的にはツールの2連戦にならなかったのが良かったということだろう。ジロに出た選手はツールでは走らないのが定説。それくらいグランツールというのはきびしい戦いなのである。

こういうことを考えると、宝塚記念で大本命キタサンブラックが大敗した説明にはなる。つねにGⅠでの激闘を続けているキタサンであるが、休養をはさまないスケジュールでの第3戦目では勝てないらしい。馬は言葉を話せないからわからないが、どこかで身体にダメージが残っていたとも考えられるのだ。僕なんかも、まだ北海道からの疲れが抜けてないような感じがするものな。とにかく、こういう年だし、休養するに越したことはないのだな。

アルの存在でがぜん面白くなった今年のツール。去年はまるでダメだったのにね。この土日は山岳2連戦。とくに日曜は超級の山岳が3つというとんでもなさだ。ここでまたアルが激走すれば総合の行方も混沌としてくるな。

菅野所長のエッセイ:戦略の嘘


2017.06.30

将棋の藤井君が29連勝の新記録。すごいものである。先日は対局をライブで観たのだが、相手が序盤で1時間20分の長考で三六歩と仕掛けてきたら、藤井君もまた数十分の長考。なかなか進まないので、二人が頼んだ昼食を取り寄せて解説者たちが試食するというアホな企画もすっぽりと収まる。がんばって2時間くらい観たが、盤面が動いたのは双方一手ずつ。このままでは藤井君が劣勢になる感じだったので、どういう妙手を打つのか興味津々だったのだが、さすがにそれ以上観る忍耐はなかった。
結局、投了までに11時間以上要したわけだから、最後まで観るなど不可能だな。30分くらいにまとめたものを放送して欲しいものだ。

にわかに活気づいた陸上短距離だが、前にここで言ったように、10代のサニブラウンが外国修行の成果を見せて頭ひとつ抜け出した。桐生だ、ケンブリッジだと言っていたところが、追い風ながら9秒台を出した多田、そしてサニブラウンと新勢力が台頭。8月の世界陸上が楽しみである。400リレーでは下手をするとアメリカに勝つかもしれない。

こんなふうに若い力が出てくるのは気持ちいいが、政界ではその逆。いわゆる安倍チュルドレンたちが次々ととんでもない恥をさらすし、首相ののペットみたいな稲田防衛相などは相も変わらぬとんちんかん。下村元文科大臣までが加計との癒着疑惑。血迷った首相は、加計だけでなく、獣医学部をいくらでもつくったらいいと発言。それじゃ特区の意味の根本否定だろと、誰でも分かる幼稚さを晒す。NYタイムスが、「トランプのついた嘘」という特集を組んだが、日本でもどこかがまとめたらいいな。「一点の曇りもないプロセス」なんて、よく言うよな。

で、加計学園についてだが、よくよく考えてみた。そもそも「国家戦略」として獣医師を増やそうというのがあまりに狭小なテーマなのではないか。根本はここから始まっているんじゃないのか。たとえば、伸び悩む農業に代わって、全国規模で畜産を拡大していこうというような、それこそ大きなテーマがあって、そのために獣医学部を新設していくとうことなら十分に「国家戦略」と言えるのではないか。
所詮、現政権にはそういうプランなどないから、ただお友達を儲けさせようとなり、その名分を無理矢理につくったということになってしまう。会社なんかもそうだね。ただ儲けるだけの目的では破綻するわけよ。あいかわらず竹中平蔵あたりがブレーンじゃね。幼稚な大人の集まりということだな。だから森友の理事長とかもすり寄ってくるんだろう。

ま、そういう話は気持ちが萎える。そういえば明日からはツールドフランスがはじまるのだった。今年はジロ・デ・イタリアの放映権をJスポーツが取られちゃって、観られなかったからなあ、これが最初のグランツール。前哨戦では王者フルームがあまり良くないように見えたが、はたして。

 

菅野所長のエッセイ:一強の揺らぎ


2017.06.24

今週は疲れが取れないままに過ごしてきたなあ。北海道は快適だがやっぱり疲れた。
全然眠れない日もあったし。前よりはずっといいんだけど。

都議選が始まったが、いったいどうなるのか。ここへきて自民党は相当よくない。モリとカケは「問題」から完全に「疑惑」へと発展したし、例のトンデモなおばさん議員の肉声はショッキングだったね。まあ、ああいう人はけっこう多いんだけど。旦那さんやお子さんは大変かも。それにしても「このハゲー!」とか目の前で絶叫されたら、僕も含め、ダメージは大きかろう。

市場移転のほうは、築地も再整備するという欲張りな案が出てきたが、これが好評ではない。もともと、築地売却ありき、その甘いプランから始まっているからね。どっちも生かそうという発想はなかった。で、どっちも生かそうというのは追い込まれた知事の苦肉の策とも言えるが、僕個人は悪くないと思っている。すぐに無理だと決めつけるのはどうだろうか。日ハムの大谷だって、評論家はみな二投流は止めろと口を揃えていたが、立派にやれているではないか。自分のちっちゃいパラダイムで考えているからすぐに無理と言うのであってね。

僕が昔TCCの発想を披露したときも、たぶん心の底では笑われていたものだった。みんなそんなの無理に決まってんだろって感じでね。でも、ちゃんとできたし、業界の新しい歴史をつくったと言えるはずだ。無理と思うから無理ということもある。

だから、とりあえず豊洲に行って、築地の再整備、それができたら、大卸などで豊洲に残りたい人はそれでいいし、戻りたい人はまた築地でやると。そうなったらベストじゃないか。どちらか片方でなく、両方という選択肢が初めからあったならそれほど奇抜なことでもなかったのではないだろうか。みんながみんな二者択一の狭い思考にはまりこんでいたとも言える。そもそも石原時代の移転案からして、土壌汚染のことなど含め、あまり健全でなかったわけよ。

で、明日は夏のグランプリ宝塚記念。政局では安倍一強がガタガタになりつつあるが、競馬ではキタサンブラック一強は揺るがない。もう⑩キタサンブラックの1着固定の3連単しかないが、どうもけっこうな雨が降るという予報だ。そうなると雨が得意そうな⑪サトノクラウンが侮れなくなるし、⑤シュバルグランは割引が必要か。2着に②ゴールドアクターを固定しての⑩→②→①⑤⑥⑦⑧⑪が本線かな。まあしかし、あまり雨がひどいとキタサンだってわからないが。

菅野所長のエッセイ:彼我の違い


2017.06.09

この間、関西に行ったときに多少眠れるようになってから、まあまあ寝付きはよくなったのだが、でも、すごく早い時間に起きてしまうので、昼間は寝不足気味だ。まるで眠れないよりいいのだが。

先週の安田記念は、やや人気薄のロゴタイプが2着に来て、3連複、馬単といい配当になった。ロゴタイプが1着なら、3連単もとって、もっとご機嫌な結果だったがまあしかたないかな。オークス、ダービー、安田記念とGⅠだけなら勝っているのだが。予想はうまいが、馬券が下手。これでGⅠレースは宝塚記念だけとなり、ここでのお披露目は前期はあと一度だけとなる。

今週は暇なので、早めに原稿を書き上げのんびりと過ごしている。ストレスフリーなのだが、でも面白い日常ということでもない。来週末には札幌に行くから目下の楽しみはそれかな。贅沢なことを言ってるとも言えるが、この間の論文みたいな原稿をやっていたときのような気持ちの張りはないね。おりしも一年でいちばん嫌な季節にはいるし。

さて、文科省では次々と小さな反乱が起こっている。政権はひたすらやり過ごそうとしているが、内心は穏やかではないだろう。ここまで不正が明らかになってくると、普通なら倒閣寸前になってもおかしくないと思うのだが、司法制度の弱い日本では政権側の人間にどれだけの良識や良心があるかにかかっている。
僕が見てきた限りでは、この政権は歴史上最もそこが欠落してるように見える。かつて”闇将軍”といわれた田中角栄でさえ、追い込まれていくうちに顔面神経痛になったものだった。そう考えると、昔の政治家のほうがまともだったということか。当時はとても考えられなかったけどね。まあ、ある頃から、ああいった人間が増えていることは事実なのだが。石原からの三代都政と似てるな。

一方アメリカではFBIの”前”長官が公聴会でいろいろとしゃべってくれた。動かぬ証拠というのはない感じだが、公然と体制批判ができるところはアメリカと日本で大きく違う。日本では前川”前”次官の招致ができないものね。
こうなったら現役の役人が勇気を持って出てきて欲しいもんだ。文科省は倫理や道徳、モラルを司る省でしょ。財務省とは違うところを見せて欲しい。1,2年前のことを覚えていないとしたら、相当のバカが国家公務員になっているということになるしね。そして、「知らぬ存ぜぬ」と言い続けることが恥ずかしくないんだろうか。自分の子どもの前で何と説明してるんだろう?

と、同じような事件に対する日米の差を考えると、やはり欧米には神という存在があり、それが法というものに降り立っている感じがするね。ああいう場で嘘をつくことは神に背くことにつながってるんだろう。日本ではそういうものはないからな。文科大臣の会見では、国民の声があったから追加調査をするといったが、それがなければやらないということになる。ま、相当電話やメールが来ているんだろうが。

先日、某ジャーナリストに強姦されたと実名で出てきた女性がいたが、あれもその経過を聴くとおかしな話だ。でも、この元TBSの山口という人は、森友問題の時にテレビによく出てたが、完全に安倍寄りである。これまた「官邸の最高レベル」からの介入があったんだろうなと僕は見ているけどね。

そういえば官房長官の逃げ口上として「仮定の話にはお答えできない」というのがあるが、防衛問題なんかはすべて仮定の話でしょうに。仮定の話で何兆も予算を立ててるじゃないの。記者もそんな言葉に納得してちゃいかんだろ。

とまあ、この政権についてはほんとに困ったものだが、ほんとの国の危機っていうのは、北朝鮮の脅威とかいうものじゃなくて、こういう人間が増えて、それが国を動かすということだよね。会社と同じでさ。困った上司に悩まされ、たくさんの会社の内実を知るとそういうことがよくわかるんだ。

 

菅野所長のエッセイ:印象について


2017.06.02

生活する上で、大きなはさみはとても便利である。僕の場合はちょっと大きなゴミを寸断するために重用している。この前、携帯を紛失した頃に、このはさみもなくなったのだが、数日後何とカバンの中から出てきた。何かの拍子にするっと入ってしまったのだろう。どこを探しても見つからないはずである。無くしものというのはたいがいが気づかない不注意によるものだ。

文科省でもそういう書類が「確認できない」と言う。巧妙なのは決して「ない」とは言わないことだ。これについては、前川前事務次官が直近のインタビューに答えて「見つからないように探すんです」と言っていた。その前にこの人が文書を公表した次の日くらいには、読売が政権援護の醜聞を一面に上げたが、この記事によって、内閣には相当知られたくないことがあるんだろうなと思った。そしたら、首相一人が仲いいだけでなくて、その取り巻きもみな加計学園とはズブズブの関係にあることがわかってきた。

この事件、森友の時よりも問題は小さいと言われているが、僕はそうは思わないね。あらゆる情報が、首相による国の私物化を示しているよね。もう首相ではなく、大統領でもなく、国家主席の感覚だな。そのためには憲法も邪魔だから無効化しようとするわけでね。

かつて加計学園で役員をやり報酬をもらっていたことを指摘された首相は、「はじめから私が便宜を図ったかのような印象操作をしている」と抗弁していたが、明白な事実を指摘することが何で「印象操作」になるのかさっぱりわからない。

で、思ったのだが、森友、加計学園と続くなか、首相周辺はどうしようかと何度も話し合いをしているはずだ。もう謀議と言っていいと思うが。そんな中では「印象操作」という言葉がよく使われているんじゃないかと思うんだよね。だって、前事務次官の醜聞を読売にリークするなんてのはそれ以外の何者でもない。同じく、小池都知事に対しても「決められない都知事」というキャンペーンをしているし。周辺3知事が首相と面談したニュースもそうだし。「ここは印象操作でごまかそう」「読売さんにも協力してもらって」と。まあこの辺の手練手管は野党にはなかなか真似できない。

確かに印象というのは大事だ。自民の策が功を奏したところもあってか、このところの都民ファーストの会、小池都知事の支持率も下がってきている。僕が思うに「都民ファーストの会」というネーミングが悪い。政党という感じがしなくて、どこかの同好会みたいだ。実際、候補者は素人ばかりだし。都知事も、当初の高支持率にちょっとあぐらをかいてたと思うね。あるいはブレーンの能力が低いのも見て取れるが。

ただし印象というのは、よく知らないことに寄りかかった認識である。僕なんかもたいがいは印象が悪い人間だ。「すごくわがままで勝手で我が強い」、そんな印象を持たれていた(る)のではないかと思うが、本質的にはその通りなので特に不満はないものの、人の中に入ったらそういうことはあまりない。むしろ誰よりも献身的によく働くほうだもの。集団の中にあっては私利はほぼ捨てている。そういうところを知らない人がそんなことを思うんだろうね。実際、印象と全く違っていたので驚いたといわれたことが何回もある。だから、何事にも、無知であるとそういう印象操作にはめられやすくなるわけよ。

さて、先週の関西行きではよく眠れたのが収穫だった。一日目は12時ごろ、2日目は10時ごろに寝ちゃったもんな。ダービーは3連単でも100倍くらいしかつかず、ガミったが、最終レースに目黒記念があって、こっちは人気薄の単勝(19倍)と馬単(90倍)をゲット。土俵際で踏ん張った。

今週は安田記念。これはもう4週連続GⅠ勝利がかかるルメール騎乗の⑮イスラボニータだ。対抗はGⅠ3勝馬⑯ロゴタイプ。⑯からの馬単もいいな。まずは、この2頭の3連単マルチ。相手は⑰ヤングマンパワー⑱ステファノス⑥レッドファルクス。次いで④アンビシャス⑧エアスピネルだが、買いたい馬がみな大外というのがちょっとなあ。とにかく、勝つのはイスラボニータかロゴタイプと見て馬券を買おうか。

菅野所長のエッセイ:男はデコれ


2017.05.26

今週はいろいろあったな。まずは週始めひどい寝違いをしてしまい、首痛と頭痛に悩まされてしまった。睡眠が悪いので、ついついソファで寝ちゃうんだよね。肘掛けに頭を乗せるから、それが良くないわけ。そうしたいわけじゃなく、これはベッドに行かねばと思うのだが、その移動時間によって眠気が失せることがよくある。困ったものだ。でも、日を追うごとに回復。土曜日からの出張にはほぼ全快していると思う。まずはよかった。

それから、何と言っても報告しなくていけないことがある。携帯が見つかったのだ。
水曜にドコモから届いた封書を見ると、警視庁の遺失物センターにあるから取りに来なさいというものだった。見ると、届けられたのが19日とある。そして、手紙が僕の元に届いたのが24日。たぶん交番あたりから、遺失物センターに行き、そこからドコモに連絡があって、ドコモが機種から持ち主を割り出して連絡をすると、そういう手順なんだろうが、それにしても、時すでに遅しとはこのこと。なくしたのは13日だもんな。10日過ぎてから連絡が来てもどうしようもない。もう新しいの買ったし。

まあでも行きましたよ。木曜の朝、飯田橋の遺失物センターに。そこで詳しい情報を見ると、発見されたのが14日の22時ごろ、有楽町線の新木場駅。??? なくしたのは13日の7時ごろ、降車駅の練馬のはず。有楽町線はそうなのだが、となると、その車両にまる一日以上あったわけで、ひょっとしたら座席の隙間にでも入り込んでいたのか? いやそんなわけないだろと、理解に苦しむ。
いつ見つけたかはまあいい、とにかく、経緯からして、発見者がすぐに届けたとは到底思えない。だってすぐ届けてくれれば、16日に僕が2回目の確認に行ったときにわかったはずだからね。たぶん、拾った人は届けなきゃと思いつつ、何日か経ってしまったのだろう。

で更に考察を進めると、時間帯からして拾得者は男である確率が高い。モノからして、この携帯は中年以上の男の所有であろうと推測するに違いない。いまどきガラケーなんてね。となると、スケベ心がはたらくこともなく、放っておかれたと見るべきだろう。おりしも、こういった拾得物にかんして、若い女性が拾得者から食事に誘われたりすることがよくあるという特集を朝のテレビで見たのだ。そのときにはまだ連絡がなかったので、ふーんと言う感じで番組を見ていたのだが、こういう観点から考えると納得がいくのである。

であるからして、僕は携帯やスマホをもつ男性諸君に言いたい。若い女性が持ち主であるように演出しろと。そうすれば無くしてもすぐに見つかるぞと。いい感じにデコって、20代の女性を想像させればもう心配はない。安心してなくせと。ただし、内部情報はロックをしておかないとだめだけどね。

今週のいいところは、例の原稿が楽しいからだ。まるで手がかりがないところから、いろいろ調べ考察して書いていく。つくづくそういうのが好きなんだなと思う。締め切りは1ヶ月後だが。もう書いちゃったぜ。これで楽しみがなくなった。大学にいた頃は常にやってたけどねえ、TCCではあまりなかったからなあ。月に一度はこれくらいの宿題がでて欲しいものだ。

というわけで、今週はいよいよダービーだが、僕は関西に行っているので観戦はできない。強いのは、アドミラブル、アルアイン、レイデオロの3頭ではないか。とくにアドミラブルはトライアル青葉賞の勝ち馬だが、この青葉賞の勝ち馬がダービー馬になった例は一度もない。しかし、かつてこれに強い勝ち方をしてダービーもと言われた馬は数頭いるが、アドミラブルはそれらを凌駕すると思うのである。注目だな。
と思ったら枠順が大外⑱番ときた。そうなると、本命は⑦アルアイン、以下⑫レイデオロ⑱アドミラブル、押さえに④スワーブリチャード⑩ベストアプローチ⑪ペルシアンナイトとなる。でも、上位3頭だけでもいいのではないか。

それから先週のオークスは、ソウルスターリングの圧勝。いちおう押さえていたけど、取りガミだった。でも、3連単200倍ついたのは幸いだったな。

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